海とは素晴らしいものだ。何が素晴らしいって、ほとんど下着姿の女が戯れてるのだ。これを素晴らしくないという男はいない。
「あの、先生」
「あ?なんだよ。これでぼろ儲けすんだよ」
「売る気ですか⁉︎」
「ってかうっせーさっきから。誰だよお前」
見上げると、絢瀬だった。
「なに」
「盗撮は犯罪です」
「盗んでねぇだろ。自分のカメラで堂々と目の前で撮ってんだろ」
「そういうことではありません!」
なんて話してると、バシャアァァッッと水をかけられた。
「あー!データ飛んだー!」
見ると、南が水鉄砲を構えていた。
「おい、俺私服だぞ。つーかお前さ……人がお前高い金払ってこの為に買ったカメラをお前……」
で、目を見開いた。
「何してくれてんじゃボケェェェッッッ‼︎‼︎‼︎」
勢いに任せて俺は南から水鉄砲を奪い、上にまたがった。
「ひゃっ!」
そのまま銃口を南の鼻の穴に突っ込んだ。
「お前は今からプールで溺れた時の感覚に10分間囚われてもらう」
「ふごっふがっ」
「お持ち帰りテイクアウトだ」
そのまま引き金を引こうとした時だ。やけに周りが静かなのに気付いた。見ると、周りは顔を真っ赤にしてこっちを見ている。そこで、俺は自分の状況に気付いた。ほとんど下着姿の女子高生にまたがり、銃口を向ける男……、
「………これ、犯罪じゃね?」
と、呟いたときだ。ガンっと後ろから蹴られた。絢瀬だ。
「いって!何すんだよ」
「ヘンタイ」
「ああっ⁉︎変態じゃねぇ男がいるかよ!」
「しかも認めちゃうんだ。いいからそこどきなさいよ」
「っと、悪いな南。ちょっと、調子に乗った。……いや、俺は悪くねぇな。そもそも水かけたお前が悪い」
「しかも謝る気すらもない⁉︎」
*
海から上がり、夕方。別荘の大広間みたいなとこ。
「買い出し?」
「うん。なんか、スーパーが結構遠いらしくて」
高坂の問いに南が答える。
「じゃ、行く行く!」
元気よく答える高坂。だが、
「別に、あたし一人で行ってくるからいいわよ」
シャンクスが階段から言った。
「えっ?真姫ちゃんが?」
「私以外、お店の場所わからないでしょ?」
……なるほど、海の時から薄々思ってたが、こいつめんどくせーな。俺はチラッと東條を見た。すると、俺のアイコンタクトに気付いたのか、立ち上がりながら言った。
「じゃあ、うちがお供する」
「はぁ?」
「たまにはいいやろ?こういう組み合わせも」
………ふぅ。そのまま二人は出て行った。
「じゃ、俺は部屋で寝てるから。飯できたら言って」
「せんせー!トランプやろうよ!」
「悪いけど、俺大富豪めっちゃ強いよ?お前ら泣くよ?」
「上等ね。やりましょう」
*
で、飯の時間。
「おおぉ〜〜〜っ‼︎」
目を輝かせて喜ぶ小泉の目の前には山盛りで盛られた白米とカレーが並んでいた。つーかなんで分離してんだよ。他のは全部、普通のカレー。
「ニコちゃん、料理上手だよねぇ〜」
「ふっふーん」
高坂に褒められてない胸を張る矢澤。だが、そこに南が突っ込んだ。
「あれ?でも、昼に料理なんてしたことないなんて言ってなかった?」
「言ってたわよ。いつも料理人が作ってくれるって」
さらにトドメを刺すシャンクス。すると、嘘がばれたみたいな顔をする矢澤。
「いやぁ、ニコ……こんな重いもの持てなぁ〜い☆」
その瞬間、シンっとなる食堂。
「おい、矢澤。お前どーすんのこの空気?」
「に、ニッコニッコニー!」
「うん。ていうかお前の頭の中がニッコニッコニーだよね。罰ゲームで次喋ったら殺すから」
「ええっ⁉︎な、何よその罰ゲー……」
「いただきまーす!」
『いただきまーす!』
「ちょっとー!聞きなさいよー!」