合宿も終わり、新学期。今日から新学期か……めんどくせっ。寝相の悪さによって半分出たケツをポリポリ掻きながら俺は洗面所へ。で、テキトーに顔を洗い、歯磨きを用意したが、まだ朝飯を食ってないことに気付き、洗面所を出た。そのままテキトーにパンにバター塗って焼いた。もっちゃもっちゃと咀嚼し、5分くらいで食べ終えると、今度こそ歯磨きしに行った。前歯、歯の内側とシャコシャコする。
「ぅぇぁ……」
続いて間抜けに口を開けながら奥歯を磨いた。で、10分かけてみっちり磨いた後、洗面所を出て着替える。そのまま荷物をカバンにぶち込んで、さらにPSPを入れる。最後に財布と携帯に手を伸ばし時、ふと時間を見た。
『12:47』
「…………………」
遅刻だ。
*
俺が学校に着いた頃には始業式は終わっていて、教室に入った瞬間、生徒共に文句言われた。で、今は部室。
「うわあぁぁぁ…………出場したらここでライブ出来るんだぁ……」
「すごいにゃあ〜……」
高坂と凛が寝転がってパソコンを見ながら声を上げる。
「何うっとりしてんのよ。ら、ラブライブ出場、くらいで………やったわね、にこ!…………まだ喜ぶのは早いわ。決定したわけじゃないんだから。気合い入れて行くわよ!」
「おい、思いっくそ本音聞こえたんだけど」
「あ、先生にゃー!」
「おう、凛」
俺はテキトーに片手を上げた。
「にこの言う通りよ」
後ろから声がして、振り返ると絢瀬が立っていた。
「まだ一週間あるのよ。その時に気を抜いてランクを落としたら意味がないからね」
「つまり、これからが本番ってわけね」
「なに、シャンクスいたの?」
「そのシャンクスっていうのやめなさいよ!」
「とにかく、喜んでる暇はないわ。まずは今度ある学園祭で精一杯いいステージを見せること。それが目標よ」
「よし、そうとなったら、まずはこの部長に仕事をちょうだい!」
矢澤が言うと、ニヤリと笑う絢瀬。
「じゃあにこ、うってつけの仕事があるわよ」
「えっ、なに?」
言われて連れて行かれたのは、生徒会室。文化祭での各部の使用場所を決めるそうだ。
「………なんで講堂がクジ引きなのよ」
「昔から伝統らしくて」
「まぁそんなもん俺に任せろ。ようは講堂が使えりゃいいんだろ?」
言いながらクジ引きを仕切る二人の生徒の元へ俺は歩いた。
「よう、お前ら」
「あ、唐沢先生。アイドル研究部ですか?」
「ああ、でさ……」
言いながら俺は金属バットを構えた。
「タコ殴りされてタコになるのとここで大人しく講堂の使用を許可するの、どっちがいい?」
「やめなさい!」
後ろから蹴り飛ばされた。
「ごめんねあなた達。普通に引かせてもらうわ」
「おい絢瀬。俺一応教師なんだけど……」
「教師が脅迫しますか⁉︎」
で、矢澤がクジの前に立った。
「………見てなさい」
「が、頑張って下さい……」
「おい、ビビらせてんじゃねーよ」
「あんたに言われたくないわよ!」
で、ふんっと気合いを入れる矢澤。
「ニコちゃん!頼んだよ!」
「講堂が使えるかどうかでライブのアピール度は大きく変わるわ!」
「ていうか外したらケツバットな」
だが、緊張してるのか返事がない。そのまま矢澤は手を伸ばす。その場にいる全員が息を飲み、クジの方へ視線を寄せる中、クジは静かに音を立て始めた。
ガラッガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガッ………、
「しつけェェェェッッッ‼︎‼︎‼︎」
焦れったくなった俺は福引を金属バットでブン殴った。粉々に粉砕されるガラガラ。その瞬間、ボトッと落ちてきたのは白玉だった。
「」
全員が倒れこむ中、生徒の声が響く。
「残念、アイドル研究部は文化祭で講堂を使用出来ませっ」
そいつの口にバットを突っ込んだ。
*
「どうしてくれんのよっ‼︎」
矢澤が俺に指を突きつける。
「っせーな。俺のせいじゃねぇだろ」
「あんたのせいよ!間違いなく!」
「そうだにゃ!先生が邪魔しなければ……!」
「うるせえええっ!保健所に引き渡すぞ!」
「ね、猫じゃないにゃ!」
ま、俺関係ないし。廃校は待ったが掛けられてる状態なんだから大丈夫でそ。
「じ、じゃあ俺は生徒会の方やらないといけないから……またな」
「逃げないでください」
園田に肩を掴まれた。それに続いて、絢瀬が言った。
「講堂が使えない以上、どこか別のところを探すしかないわ。体育館もグラウンドも運動部が使ってる」
「ではどこで?」
「部室とか?」
矢澤が言った。
「狭いよ!」
「じゃあ廊下?」
「バカ丸出しね」
「お前らなぁ、大喜利やってる場合じゃねんだよ。女子トイレなんてどうだ?」
「大喜利やってる場合ではないんですが」
すると、高坂が叫んだ。
「じゃあ、ここは?」
『えっ?』
「ここに簡易ステージを作ればいいんじゃない?お客さんたくさん入れるし!」
「屋外ステージ?」
東條が聞き返す。
「確かに、人はたくさんいるけど……」
南も声を漏らす。
「何よりここは私達にとってすごく大事な場所。ライブをやるのにすごく相応しいと思うんだ」
「野外ライブ、かっこいいにゃあー!」
凛も声を張り上げる。
「でも、それなら屋上にどうやってお客さんを呼ぶの?」
「確かに……ここだと、たまたま通りかかるなんてことも無さそうですし」
「下手すると、1人も来なかったりして」
「ええっ⁉︎それはちょっと……!」
などと声が上がる。
「ま、その辺は俺に任せろ。広告なり宣伝なりすれば人は来るだろ」
「なるほど……。それもそうね。じゃあ先生に任せて、ライブは屋上でやりましょう」
絢瀬が言うと、全員が頷いた。さて、忙しくなるな。めんどくせぇ。
ことりの転校するみたいな話はありません。ただ文化祭でライブやって穂乃果がぶっ倒れて終わりです。