アイドル研究部に顧問を付けてみた。   作:スパイラル大沼

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ビデオ2

 

 

翌日の部室。俺、高坂、園田、銀髪、にゃーにゃー、シャンクス、目立たないの、黒髪ツインテールはパソコンを見る。

 

「本当に大丈夫なんでしょうね」

 

「大丈夫かの前にテメェは敬語を知れ」

 

黒髪ツインテールにそう言い放つと、ビデオが始まった。

 

『劇場版アイドル研究部、ミュウヅーの逆襲』

 

パソコンはそっと閉じられた。そして、7人は俺に咎めるような視線を送る。

 

「どういう事ですか?」

 

園田に問われた。

 

「傑作だろ?」

 

「すみませんがもう一度言ってくれます?」

 

「傑作だろ?」

 

「それ本気で言ってるんですか?」

 

「マジマジ☆マジシャンギャル」

 

「こんなの使えるわけないでしょ‼︎」

 

ズビシィッ!と俺に指を突き立てる黒髪ツインテール。

 

「そうよ。あなた顧問らしいことするって張り切ってた癖にこれ?」

 

シャンクスも咎めるように言ってきた。

 

「おいおい、タイトルに騙されるのは良くないぜ?ちゃんと中身見てから言えよ」

 

「そうだよ!私はいいと思うけどな!」

 

「穂乃果、それ本気で言ってます?」

 

「え?なんで海未ちゃん」

 

「そ、そうだよ。タイトルはアレだけど、中身見てみないと……」

 

目立たない茶髪が言った。

 

「ていうか、μ'sをミュウヅーは無理あり過ぎだし」

 

「なんだとシャンクスてめっミュウツーとμ'sを掛けるのにどれだけ苦労したか分かってんのか?」

 

「掛けなくていいのよ!それ遊び気分じゃない!てかシャンクスって何⁉︎」

 

「お前髪赤いだろ。シャンクス。名前知らないし」

 

「いやあんた本当に顧問?」

 

「自己紹介されてねんだから仕方ねーだろ」

 

言うと、高坂が前に出た。

 

「私は?」

 

「高坂」

 

「正解!やっぱり2年間担任してくれてるからね!」

 

知ったのは昨日なんだけどね。

 

「じゃあ、この子!」

 

「ちょっと穂乃……きゃあっ!」

 

グイッと前に出されたのは園田。

 

「園田」

 

「うん。この流れならこの子も分かるかな」

 

言いながら次は銀髪を前に出す。やべっこいつは知らない。

 

「えーっと、さ、サトシ?」

 

「違いますよ……なんでポケモン?」

 

「じゃカスミ」

 

「だから違います。てかポケモンから頭離して下さい」

 

「えー!先生2年間も担任やってて分かんなかったの⁉︎」

 

高坂が大声を出す。

 

「仕方ねーだろ。ぶっちゃけお前と園田も昨日知ったし」

 

「……先生本当になんで教師になったの?」

 

「穂乃果、いいから話を進めましょう。とりあえず、自己紹介しますね。私と穂乃果はいいとして……では、ことりから」

 

園田が言うと、銀髪が前に出る。

 

「南ことりです」

 

「次は一年生!」

 

「星空凛だにゃ〜」

 

「全然、凛としてねぇな」

 

「小泉花陽です……」

 

「総理かよ」

 

「……西木野真姫よ」

 

「サッカーの巻と結婚したらマキマキだな」

 

「あなたねぇ!黙って人の話聞けないの⁉︎」

 

西木野に怒られたので黙った。これで全員か。

 

「三年はいないのか?」

 

「ち、ちょっと!あたしがいるじゃない!」

 

横でピーピー吠える黒髪ツインテール。

 

「お前中学生じゃないの?」

 

「どこまで失礼な間違いよ!」

 

すると、一瞬後ろを向いて、こっちに振り返った。

 

「にっこにっこにー!みんなの元気にニコニコニーの、矢澤にこです!え〜っとぉ〜よくわからないけどぉ〜、にこにーって覚えてLOVEにこ!」

 

「…………」

 

「…………なんか言いなさいよ」

 

俺は軽くどころか本気でドン引きした後、携帯を取り出し、電話を掛けた。

 

「もしもし、頭のいかれた小学生が1人いるんで、救急車お願いできます?」

 

「どこもいかれてないわよ!ていうか小学生って、なんでワンランク下げたのよ⁉︎」

 

「………いやだって、教師の前でいきなりわけわからん一発芸し出すもんだから……」

 

「うるさい!てか一発芸じゃないし!」

 

「まぁまぁ、そこはいいですから。とりあえず先程のビデオの続きを見ましょう」

 

園田によってその場は抑えられた。が、矢澤の視線が「後で覚えてなさい」と語っていた。で、再びPCを開く。

 

『ビデオ製作/編集 唐沢陽太』

 

『ナレーション 唐沢陽太』

 

『撮影 唐沢陽太』

 

『総監督 唐沢陽太』

 

「…………この辺いります?」

 

「これの制作費ってことで理事長に臨時ボーナス貰う予定なんだよ」

 

なんてやってる間にもビデオは続く。

 

『人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人口都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。

これは、その七つのコロニーから集いし7人の歌姫の戦争の物語である』

 

『機動戦士μ's』

 

『第1話 唐沢、大地に立つ!』

 

「なんでですかぁぁぁッッッ‼︎‼︎」

 

座ってる俺の脳天に園田の踵落としが決まる。

 

「なんでガンダム風⁉︎タイトル明らかに変わっちゃってるじゃないですか‼︎ナレーションもほとんど丸パクリだし、前半と後半まったく関係ないじゃないですか‼︎あと何ちゃっかり主人公自分にしてんですか‼︎」

 

「う、海未先輩…スカートで踵落とししちゃダメですよ!」

 

園田を小泉が宥める。

 

「えー!いいじゃんこういう感じ!私好きだよ!」

 

「おもしろそうにゃー!」

 

「あなた達は黙っててください!」

 

「ま、まぁまぁ落ち着けよ園田。ここはまだ序盤だから。第1話は大抵キャラ紹介で終わんだろ?ここでちゃんとキャラ紹介するから」

 

そんなわけで、再びビデオ再生。

 

「まぁ、まだ名前は2人しか知らないから2人分しか出来てねぇんだけどよ」

 

『高坂穂乃果。μ'sのセンターを務めるリーダー的存在。家は和菓子屋で、饅頭が絶品である』

 

「………割とまともですねぇ」

 

「いや、ほとんど和菓子屋の広告じゃないですか。てかなんで知ってるんですか?昨日名前知った癖に」

 

「生徒のことくらい担任なら調べられんだろ」

 

次は海未の紹介だ。

 

『「なんでですかぁぁぁッッッ‼︎‼︎」

 

座ってる俺の脳天に園田の踵落としが決まる。

 

「なんでガンダム風⁉︎タイトル明らかに変わっちゃってるじゃないですか‼︎ナレーションもほとんど丸パクリだし、前半と後半まったく関係ないじゃないですか‼︎あと何ちゃっかり主人公自分にしてんですか‼︎」』

 

『園田海未』

 

「さっきの私の台詞じゃないですか!てかなんで昨日作ったビデオにさっきの台詞が出てきてんですが?撮られてんですか?これ撮られてんですか⁉︎」

 

一人喚く園田。それに俺はうるさげに耳を塞いだ後、言った。

 

「なんだよ文句の多い奴だなお前は。何が気に入らねんだよ」

 

「全部ですよ全部!1mmも例外なく全部!」

 

「これは使えなさそうね」

 

「てか、使えないわね。新しく作り直しましょう」

 

矢澤、西木野と続く。

 

「悪かったよ。次はエヴァンゲリオン風でやるよ」

 

『そういう問題じゃない!』

 

全員に声を揃えられてしまった。

 

「とにかく、作り直すしかないね。実は私、こんな事もあろうかと穂乃果ちゃんと海未ちゃんと唐沢先生の動画を今日撮ってたんだ」

 

言いながらスマホをついついっと弄る南。そこには、ウトウトして欠伸して爆睡する高坂の姿が映っていた。

 

「って、これいつの間に撮ったの⁉︎」

 

「普段怠けているからそういう事になるんです」

 

「ほらこれ海未ちゃんの」

 

「へ?」

 

そこには、真面目に弓道の練習するかと思ったら、時々横の鏡で笑顔の連習をする園田の姿が映っていた。

 

「ぷふっ!」

 

「せ、先生笑わないでください!ていうかプライバシーの侵害です!」

 

「いやこれ笑うなっつー方が無理だろ!何してんのお前!あっはっはっはっはっ!」

 

「〜〜〜っ!頭に来ました!」

 

「はいこれ先生の」

 

その動画では、

 

『うしっ、じゃ、ロングホームルーム始めんぞー』

 

『はい。起立』

 

『あーいや、今日から挨拶なしでいいや。怠いし。今日は自己紹介カードとかいうの書く予定だったんだけど、別に知りたいことも特にないんで各自で自己紹介しといてくれや。じゃ、自習してー』

 

「おい待て南。それは使うな。そればら撒かれたら俺の立場消えるからマジごめんなさい勘弁してください」

 

こいつマジでいつの間に撮ったんだよ……。

 

 

 

 

 




銀魂とか全然意識してないんですけど、なんか、こう…それっぽくなっちゃうのは本当にごめんなさい。

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