バカと天才と大暴走   作:風香

15 / 27
清国寺さんの家 【明久視点】

 

 

明「明菜っ、大丈夫っ?」

 

慌てて、明菜のところに行く。すると、明菜はぐっすり眠っていた……。

 

なんだ、喘息はもう治まってたのか・・・・・・。

 

安心した所で気づく、清国寺さんが明菜が大変な状態で立ち聞きなんてするはずがない事に。

 

灯「だから、大丈夫っていっただろう。」

 

茂「まあ妹だもんなっ、心配もするさ!!」

 

花「でも、大丈夫そうで良かったです」

 

 

 

ガチャ(香奈&智樹登場)

 

 

智「ジュース入れてきたぞ~、ん?明菜寝てるのか?」

 

香「本当だ~!寝顔も可愛いね♪」

 

ドアが開く音がしたので、視線をむけると智樹君たちがジュースもって来てくれていた。

 

灯「少し喘息気味だったから寝かせたんだ」

 

智「!?元気そうだったけど……、無理してたのか?」

 

智樹君が心配そうな顔をする。

もちろん、喘息を起こしたのは智樹君のせいじゃない。

 

明「明菜はたまに体調悪いの自分でも気付かない事があるから……。」

 

だから、智樹君をフォローした。

 

 

智「じゃあ、次からはちゃんと気にかけとかないとダメだな」

 

香「そっか~、明菜はいい子だからね~」

 

明「学校で、明菜の事よろしくね!!」

 

智&香「「「はい!!(了解♪)」」

 

 

日本に明菜が来ることは、あまり賛成していなかったけど、こんなにも明菜の事気にかけてくれる友達ができるのなら、正解だったんじゃないかな……。

 

 

 

雄「ところで、どこで試召戦争の作戦を練るんだ?」

 

秀「たしかに、ここは少しせまいからのぅ」

 

花「さっきの部屋に戻るにしても、明菜ちゃんをほっとけませんし」

 

雄「確かに、一人だと危険でもあるしな」

 

智「家の2階なら丁度良いんじゃないか?」

 

花「家の2階ですか??」

 

花音ちゃんが不思議な顔をする。なんか変な所でもあったのかな?

 

秀「花音よ、どうかしたのかのぅ?」

 

花「いえ、なんで一階より2階の方が広いんだろうと疑問に思ったので」

 

茂「ああ、あそこにドアがあるだろ?あそこが書斎なんだ。」

 

智「書斎って結構広いんだけど、それでも本があふれかえっているんだよな」

 

花「どんな種類の本があるんですか?」

 

智「ん~、いろいろあるぞ、特に俺の好きな世界史とか、姉貴がよく読む英語の本とかが」

 

 

 

 

ム「……エロ本もあるのか?」

 

 

まさか!!、清国寺さんがそんな本もっているわけないでしょう!!

 

 

 

灯「そんなものは、数冊ぐらいしかない」

 

智「あるのかよっ!!」

 

って、まさかの智樹君もしらなかった事実が発覚した!?

 

灯「知らなかったのか?まあ、ラテン語で書かれているしな」

 

ム「……読めないのが残念」

 

ラテン語、って……。外国の本読めるなんて、やっぱり清国寺さんは凄いな~。

例えそれがエロ本だったとしても。

 

 

灯「茂、明菜を2階まで運べ」

 

 

まあ確かに、その方が安全だしね。

……僕が体力あったら明菜を運ぶ事ぐらい簡単にできたんだろうけど。

 

茂「分かった」

 

そう言って、茂は軽々と明菜を持ちながら、先に階段を上っていった。茂なら、変な気は起こさないだろうしね。……お姫様抱っこが妙に手馴れてたけどね。

 

智「じゃあ、俺はジュース運んだら、香奈と勉強でもするんで」

 

雄「ありがとう、色々とすまないな」

 

智「これ位のおもてなしは普通だから」

 

 

智樹君の後につついて2階に上がった。

 

 

「「「「「どんだけひろいんだよ」」」」」

 

1階の書斎の広さの凄さが分かった気がした。

10畳半くらいあったのだ。そこに、テーブルと皆が座れそうなソファーがおいてある。

 

それに、智樹君の部屋と清国寺さんの部屋もあるから、書斎が結構大きくないとありえない。

 

ってかそんな事よりも、

 

 

明「静かにして!!明菜が起きちゃう」

 

雄「お、おう。すまねぇ」

雄(過保護だな)

 

秀「しかし、本当にひろいのぅ」

秀(明久はしょうしょう過保護じゃの)

 

灯「そうか?まあ、狭い方が掃除とか面倒じゃないしな」

灯(本家の倉庫よりも小さいんだがな)

 

智「いつも掃除やっているのは俺だけどな」

智(それで、よくあんなエバれるよな)

 

灯「なんか言ったか?」

 

智「なにが?」

 

香「じゃあ、私は智樹と二人で♪色々な勉強してきまーす♪」

 

ム「……色々(ブシャァー)」

 

茂「バケツだ」

 

ム「……これは、熱の所為」

 

うん。突っ込みはあえてしないでおこう。

 

智「そうだな。古典の勉強しようか」

 

香「私は現代人だから古臭い流行おくれの言語に興味はかけらもありませ~ん」

 

そういって、香奈さんは手をヒラヒラさせる。古典が苦手なのかな?

 

智「だからやるんだよ」

 

あ、智樹君悪い顔になってる。

 

香「じゃあ、明菜は智樹の部屋のベッドに寝かせてあげましょう♪」

 

智「それはっ……」

 

あ、形勢逆転した・・・・・・。

 

って、えぇ!??明菜を智樹君のベッドに寝かせる!?

 

明「それはちょっと困るかな」

 

智「そうだなっ」

 

香「智樹の部屋の方が吸入器置くスペースがあるから・・・・・・、今何考えた?」

 

あ、この子わざとだ。わざと、智樹君を挑発している。

無意識にそんなことやる子が(花音ちゃん)いるけど、これはこれでわざとだという分たちが悪い。

 

智「俺のベッドに明菜が寝るのは少し抵抗がある」

 

香「まっじめ~だね~これだから童貞なんだよ智樹君は」

 

智「なっ・・・・。童貞とかは関係ないだろ!」

 

香「だって~こんなに可愛いし無防備に寝ているのに?今ならコスプレさせてもばれないんじゃないかな~?」

 

そう言って、明菜に触ろうとする香奈さんの手を僕はつかむ。

 

明「念のために言っておくけど、明菜にそんな事シナイヨネ・・・・・・?」

 

多分、今僕の顔はとても怖い顔になっているだろうね。その証拠に皆の顔が引きつっているもん。

 

しかし、香奈さんはそれにひるまず僕の耳元でこう囁いた。

 

香「さすがはレオさんの兄弟ですね」

 

 

 

その瞬間、僕の周りだけ空気が一瞬凍った。

 

 

 

明「ッ、……どこでその話を聞いた!!」

 

 

 

シーン…・・・・。

 

 

 

 

思わず、声がでかくなる。周りはその様子にあっけに取られているけど、

 

 

関係ない。

 

この子はレオ兄ぃさんの事を、レオ兄ぃさんがどんな人なのかを、知っている。

だとしたら、僕がどういう人間なのかも

 

 

何もかも全部知っている。知った上でそんな事を言っている。

 

 

 

香「やだなぁ~、ゆうゆうも明菜のお兄さんも~私はかなりの情報通なんですよ?情報源なんて死んでも教える事ができませんよ♪」

 

ああ、この人は危険だ。

 

 

明「そう……、じゃあ、今日はもう帰るよ」

 

これ以上ここに居るとまずい。そう思った。だから、僕は帰る準備をして明菜を背負とした。

 

雄「お、おいっ!!作戦がまだ立てられないんだが!?」

 

明「別に、僕が居なくても大丈夫でしょ。後でメールしてくれたらいいよ」

 

ここは、ヤバイ。あの大富豪の頭首の家だったって事をすっかり忘れてた……。

 

多分、清国寺さんがここに住んでいるのは、学校から近い所のほうが住みやすいっていうのと使用人にあまり居て欲しくないからこの位の家だったんだよ。

 

あまりにも普通の家だったから、油断していた。

 

ここが清国寺さんの本家ではないと知っていても、ここにいるべきじゃなかったんだ、僕は。

 

 

だから、香奈さんに『見つかった。』

 

 

 

いや、最初から知っていたんだろうけど、どうしてもその事実を突きつけられるのが嫌だった。

 

 

皆がその事を知ってしまうと、周りにその事を知っている人が増えてしまうと、

 

 

 

 

―――また、『あの事』が起こってしまう。

 

 

 

 

香奈さんは、様子見で何も言わないだろうけど、清国寺さんに気取られる可能性があるし、そうなると早く帰る事しか頭に無かった。

 

香「それにしても、あの立ち振る舞い……。なにか武道習っていたでしょう?気配まで消して、格好良かったですよ♪」

 

明「・・・・・・・。」

 

この人とだけは今、会話したくない。

 

香「ああ、あと……花の絵、とても綺麗でしたね……。」

 

明「・・・・・・・。」

 

 

香奈さんは僕が無視するから、カマをかけてきた。

 

僕が一番隠したい事を言ってきた。

 

でも、彼女がここでその事を話すつもりは無いことを知っている。

 

だから、相手にしたら負けだ。

 

挑発に乗って自爆はしたくない。せめて、家に帰るまでは。

そう思いながら、明菜を背負う。

 

香「ふ~ん、じゃあ、私は智樹と一緒に勉強してきま~す♪」

 

明「あ、香奈さん、一つ良い?」

 

香「何でしょう?」

 

そういって、明菜の背中から盗聴器をとりだす。さっき抱っこしたときに気付いたんだよね・・・・・・。

 

明「今度、明菜に盗聴器つけたら……。」

 

バキンっ。

 

僕はそれを片手で潰した。これは、牽制でもあった、これ以上、僕の周りの事は調べるな、っていう。

 

香「以後、気をつけまーす♪」

 

それでも、彼女は態度を変えない。そして、部屋を出て行った。

 

灯「吉井、お前まさか」

 

やっぱり、清国寺さんにバレてしまった。

 

明「知らない。そんな事はどうでも良い。だから、もう帰るね」

 

清国寺さんは頭がいいから気付くだろうね。誰にも言わないでって言っていることに。

 

灯「そうか、……分かった」

 

流石は清国寺家の党首。経った数秒で何いっているのか理解していた。

 

それと同時に、僕の日常は壊れそうになっている。そんな気がした。

 

けれど、まだ壊れていないし清国寺さんは信頼できそうな人だったから別に何も気にしていなかった。

 

 

 

 

 

――――この時はまだ。

 

 

 

 

明「じゃあ、さようなら」

 

僕は部屋から、家からでていった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。