小さい頃から、私のお父さんは仕事でどこにもいなかった。
それはそれでいい。仕方のない事だから。
だから、私は家にいるのがどうしても好きになれなかった。
家の中は何故だか少し寒い気がするから。
だからよく、私は外にでて遊んでいた。
そんな中、たまにお父さんが私の家よりも大きな豪邸によく私を連れて行く事があった。
私はそこの男の子と遊ぶのが大好きだった。
で、今ここがその『男の子』の家だ。小さい方が色々と便利だとか言っているけど、2人暮らしでこの広さは大きいほうではないのかと思う。
その男の子、もとい智樹は少し怒ったような顔をしている。
理由は分かる。
さっきの明菜のお兄さんに対しての態度が問題なのだろう。
私にとっては些細な問題?いや、問題でもないのだけど。
どうやら智樹にとっては大問題らしい。
智「……どうして、さっきあんな態度をとったんだ?」
おおっ、恐っ。
これが、無言の圧力というものですか?まあ、怒りと言う感情が混じってるぶん明菜より恐くないけど。
明菜のは、殺気が混じっているから。
あ、質問に答えないと
香「あんな態度ってどんな態度?」
わざと分からないふり♪智樹はそろそろ切れるハズ。
智「………明兄ぃに対してだよ!!なんでわざわざ相手を逆撫でするような言い方をしたのか?、と聞いているんだ俺は!!」
よしっ、切れかけだ!!
智樹はきれかけると冷静になるから
でも、気付いても良い筈なんだけどな?灯歌さんは怒っていない事に
香「何で怒っているの?」
智「質問に答えろよ!!」
香「だから、質問に答える前に何で怒っているの?」
これに気付けなかったら、灯歌さんと頭首を交代させるのは難しいかもしれないしね。
灯歌さんに頼まれたし。面倒見てくれって。
智「吉井達に失礼だろ?」
香「本当に?最初に失礼働いたのはあっちでしょ?」
智「?」
香「吉井君たちってハーフでしょ?」
智「そうだが?」
香「明菜のお兄ちゃん、片方は私と智樹の知り合い、レオ兄ぃでーす♪」
智「それがどうかした……あ」
やっと気付いたか……。まあ、47点かな?赤点は免れました!!
香「で、何で怒っていたの?」
智「・・・・・・宿題始めるぞ」
香「無視ですか」
まあ、智樹も灯歌さんも清国寺家頭首であり頭首候補のように明久君もパブルスク家頭首候補だから。
明菜は違うけど。
ちなみに、両家は敵対しています♪
そんな人間が、軽々しく敵の領土に入ったら痛い目みるのはあたりまえだし?
それに、あれは牽制でもあったし。
吉井先輩もそれに気付いたから出て行ったんだけどね?
それを気付かなかったのは智樹だけだと、今頃気付いたらしいけど。
あ、分が悪くなったから宿題に集中しようとしている♪
香「ところで、昼間の盗聴器しかけた件についてなんだけど、」
智「犯人分かったのか?」
香「まあね、だから明日は朝早くに登校するけど良いよね?」
ちなみに拒否権はなかったりします♪
まあ、拒否ったら犯人が見つからないだけなんだけどね。
私にとって重要な事じゃないし?
智樹にとってはどんな事か分からないけど♪
智「で、犯人は誰なんだ?」
香「それは、朝のお楽しみ♪」
智「なんでだよ!!」
香「女子は恐いよ~?もし私が智樹にその事教えたって分かったら、私背後から刺されちゃうもんっ♪」
智「何が刺されちゃうもん♪だ!!」
香「まあ、盗聴器仕掛ける位だからそれくらいの可能性もあるって事!!」
智「そういうことなら……、ってならねぇよ!!今ここにはお前しかいないんだから他にバレ様がないだろ??」
香「まあ、その方がドキドキ感満載でいいでしょ?」
だって、盗聴するようなやつなんて、大体狂ってる人でしょ?精神的に疾患があったり?そんな人がどんな事するかなんて想像つかないし?もうドキドキだよね♪
智「恐怖の方の、だけどな!!」
智樹も同じこと考えてたみたい。
香「じゃあ、そろそろ勉強するとしますか!」
智「だな、明日の宿題もちゃんと此処で終わらせるぞ?」
香「まあ、明菜に約束したしね」
智樹が頭首の器になるのはまだまだ先ってことだね♪
そう思いながら私は古典を解いた。
解けないこともないけど、なんかやる気削げるんだよね~古典って。