ここが並盛中? 普通の中学だな~。
はぁ~、なんで俺が中学に通わなきゃならないんだ……。
どうせ、面白いこと何もないんだろ。
俺、天原 夕沙……。
俺とか言ってるが、一応女だ。
制服は何気に男子用……。
色んな意味でイライラしながら、並盛中の校門を抜けた。
流石に目を引くよな~、この髪と目……。
一応校長には言ってあるし、大丈夫だろう。
そういえば、学校来たら職員室に来てくれとか言ってたよな……。
アレ? 職員室ってどこだ?
あぁ~やってしまった~。
どうしますかね、この状況……。
「あ、あの、どうしましたか?」
声の正体は茶色の髪を赤いリボンでツインテールにしている少女だった・・・・・・。
たぶん俺のこと男と思ってるんだろうな、そこまで男顔じゃないんだけどな。
「ん? ああ~道に迷ったんだ、職員室ってどこ?」
「それでしたら、下駄箱を出たらすぐ左に曲がって……」
少女は丁寧に教えてくれた。
迷わず行けそうだな。
「ありがとう、助かった」
「いえ、お役にたてて良かったです///」
顔を少し赤くして、ぺこりとお辞儀をして走って行ってしまった。
なんで、顔が赤いんだ? と聞く前に走って行ってしまったので、聞けずじまいだった。
「行くかぁ~」
眠そうに欠伸を一つして歩き出した。
* * *
今俺は職員室のドアの前にいる。
「失礼します……」
ああ、面倒くさい……。
そしたら、新任と思わせる若い先生が話しかけてくれた。
「転校生の天原夕沙さんかな?」
「はい、そうです」
「じゃあ、2年A組だね」
「そうですか、有難うございます」
はぁ~、敬語久しぶりに使う気がする。
若い先生が担任を呼んできてくれた。
この先生はいい人だな~。
まあ、担任じゃないからもう会わないと思うけど。
そして担任の後ろで歩きながら思った。
そしたら、教室に付いたらしい。
「じゃあ、呼んだら入ってきてくれ」
「はい……」
眠い、そういえばなんでこの中学に来たんだっけ?
肝心なところが抜けてる気がするが、まあいいか。
気にすることはない。
「入ってくれ」
考え事をしていたら、先生の合図が来た。
「はい」
「今日から、このクラスの一員になる天原夕沙さんだ」
「天原夕沙です、俺は一応女です、よろしく」
「「「「「えっ!! 」」」」」
クラスからの声にびっくりした。
驚く事か? まあ、制服が男用だしな……。
いや、先生「夕沙さん」って言ったよな、そこで気づけよ。
「まあ、いろいろ事情があって、天原は男子用の制服です。
そこは学校として許可が下りています、そこは触れないように」
先生の一言でみんな納得(?)したらしい。
はぁ~、もういや、俺学校は無理だわ。
「遅くなったけど、天原の席は河岸の後ろだ、河岸手をあげろ」
「はいっ!」
アイツの後ろか、まあいいや。
ん? さっき道を教えてくれた奴だな。
俺はスタスタ自分の席に向かう。
その前に河岸にお礼を……。
「さっきはありがとう、同じクラスだったんだな」
「あ、はい」
目、合わせてくれない……。
なんかムカつく。
まあいいか、もう話さないんだし。
「朝のホームルームはここまでだ」
先生の声が聞こえて、先生がいなくなったと思えば……。
女子たちに囲まれていた。
「天原さんって、かっこいいねホントに女の子?」
「前の学校はどんなところ!?」
ああああ、答えなきゃダメか?
丁寧に答えてたら、死ぬ。
絶対に死ぬ。
でも、答えないのもな~。
しょうがなく答えるほうを選んだ……。
「俺は女だ、身長だってキミたちと同じくらいだろ、そして、前の学校の事はノーコメント」
「ありがとう」
ニコニコしながら、女子の大群は去って行った。
はぁ~、疲れた。
散々な日だな……。
そういえば、髪や目の色の事は何も言われなかった。
なんでだろうな~、まいっか。
俺はまだ、気づいていなかった。
これから、もっと面倒で嫌な目にあうなんて……。