虹の守護者   作:クレルム

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第1話 なんで俺ばかり

ここが並盛中? 普通の中学だな~。

はぁ~、なんで俺が中学に通わなきゃならないんだ……。

どうせ、面白いこと何もないんだろ。

 

俺、天原 夕沙……。

俺とか言ってるが、一応女だ。

制服は何気に男子用……。

色んな意味でイライラしながら、並盛中の校門を抜けた。

流石に目を引くよな~、この髪と目……。

一応校長には言ってあるし、大丈夫だろう。

そういえば、学校来たら職員室に来てくれとか言ってたよな……。

アレ? 職員室ってどこだ?

あぁ~やってしまった~。

どうしますかね、この状況……。

 

「あ、あの、どうしましたか?」

 

声の正体は茶色の髪を赤いリボンでツインテールにしている少女だった・・・・・・。

たぶん俺のこと男と思ってるんだろうな、そこまで男顔じゃないんだけどな。

 

「ん? ああ~道に迷ったんだ、職員室ってどこ?」

 

「それでしたら、下駄箱を出たらすぐ左に曲がって……」

 

少女は丁寧に教えてくれた。

迷わず行けそうだな。

 

「ありがとう、助かった」

 

「いえ、お役にたてて良かったです///」

 

顔を少し赤くして、ぺこりとお辞儀をして走って行ってしまった。

なんで、顔が赤いんだ? と聞く前に走って行ってしまったので、聞けずじまいだった。

 

「行くかぁ~」

 

眠そうに欠伸を一つして歩き出した。

 

* * *

 

今俺は職員室のドアの前にいる。

 

「失礼します……」

 

ああ、面倒くさい……。

そしたら、新任と思わせる若い先生が話しかけてくれた。

 

「転校生の天原夕沙さんかな?」

 

「はい、そうです」

 

「じゃあ、2年A組だね」

 

「そうですか、有難うございます」

 

はぁ~、敬語久しぶりに使う気がする。

若い先生が担任を呼んできてくれた。

この先生はいい人だな~。

まあ、担任じゃないからもう会わないと思うけど。

そして担任の後ろで歩きながら思った。

そしたら、教室に付いたらしい。

 

「じゃあ、呼んだら入ってきてくれ」

 

「はい……」

 

眠い、そういえばなんでこの中学に来たんだっけ? 

肝心なところが抜けてる気がするが、まあいいか。

気にすることはない。

 

「入ってくれ」

 

考え事をしていたら、先生の合図が来た。

 

「はい」

 

「今日から、このクラスの一員になる天原夕沙さんだ」

 

「天原夕沙です、俺は一応女です、よろしく」

 

「「「「「えっ!! 」」」」」

 

クラスからの声にびっくりした。

驚く事か? まあ、制服が男用だしな……。

いや、先生「夕沙さん」って言ったよな、そこで気づけよ。

 

「まあ、いろいろ事情があって、天原は男子用の制服です。

そこは学校として許可が下りています、そこは触れないように」

 

先生の一言でみんな納得(?)したらしい。

はぁ~、もういや、俺学校は無理だわ。

 

「遅くなったけど、天原の席は河岸の後ろだ、河岸手をあげろ」

 

「はいっ!」

 

アイツの後ろか、まあいいや。

ん? さっき道を教えてくれた奴だな。

俺はスタスタ自分の席に向かう。

その前に河岸にお礼を……。

 

「さっきはありがとう、同じクラスだったんだな」

 

「あ、はい」

 

目、合わせてくれない……。

なんかムカつく。

まあいいか、もう話さないんだし。

 

「朝のホームルームはここまでだ」

 

先生の声が聞こえて、先生がいなくなったと思えば……。

女子たちに囲まれていた。

 

「天原さんって、かっこいいねホントに女の子?」

 

「前の学校はどんなところ!?」

 

ああああ、答えなきゃダメか?

丁寧に答えてたら、死ぬ。

絶対に死ぬ。

でも、答えないのもな~。

しょうがなく答えるほうを選んだ……。

 

「俺は女だ、身長だってキミたちと同じくらいだろ、そして、前の学校の事はノーコメント」

 

「ありがとう」

 

ニコニコしながら、女子の大群は去って行った。

はぁ~、疲れた。

散々な日だな……。

そういえば、髪や目の色の事は何も言われなかった。

なんでだろうな~、まいっか。

 

 

俺はまだ、気づいていなかった。

これから、もっと面倒で嫌な目にあうなんて……。 

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