ダンジョンを攻略するのは間違っているのか? 作:トマティック
一応スズメの涙程度絡みがありますw
『怪物祭』当日、町はいつもの倍以上の盛り上がりを見せ、町中が活気にあふれている。
そんな日はホームでだらだら寝そべりながら休養を取るのが一番なので一日そうしよう!・・・と思ってた時代が俺にもありました。
「そんなわけで俺は今、『怪物祭』の会場の近くに居るの。」
「何をいっておるんじゃ十夜?ついに脳まで腐ったか?」
「いや、不条理なこの世の中に対して現実逃避してたところ。」
「なんじゃそれは。と言いうか不条理と感じるなら抗うくらいの反骨精神をみせてみよ!」
そんな無理な事言わないで頂きたい。こんなちっぽけな存在な俺が抗ったところで3秒も満たないうちにやられてしまう。
「無理、俺争うとか嫌いなゆとりだからな。てかそれよりおっさんも一緒に警備するのはいいけど、おっさんいいの?こんな人目に付くところ居たら他の神様に正体ばれねぇの?」
「うむ、それに関しては大丈夫だ。天界で名前は有名だが、見た目は知られてないからな。」
「ふーん。」
あ、今の状況?え、おっさんと『怪物祭』の会場とか周辺の警備だけど。まぁそんなこと言ってもやることは道案内とか、怪しいものをみつけたら報告するとかそんなもん。
で、なぜこんなことをしているかと言いますとね、俺らのホームであるテントで俺が寝てたらですよ、そしたら屈強な男どもがテントを訪ねてきたんですよ。いや~あの時はビビったね、つい『魔糸』を生成して戦闘態勢を整えちまったぜ!・・・まぁ逃げるためにだけどね!
それで訪ねてきた理由が、実は俺らがホームに使うところはガネーシャファミリヤの領地で普段は使われないけど、今回の『怪物祭』で使うことになっていていざ構成員がここに来てみると、謎のテントとおっさんとグールが居ると報告されて、討伐と詳細を調べるために男どもが来たらしい。とりあえずグールではないと証明した後話をしてみると不法占領だということが判明し、テントは追放、罰として祭り当日お手伝いをするということでなんとか許していただいた。
まぁこれに関しては俺もおっさんも悪くない!いや開き直りじゃないんだよ。普通自分の領地だったら管理の人とか看板とかなにかしらあるだろ!そうゆうことだからら俺は悪くない、悪いのはガネーシャだ!・・・なんてガネーシャファミリアの人に言えるわけもなく、この人だらけの中仕事してるわけですよ。
そんな腐った眼に負のオーラをまとう俺とは比較するように、祭りのおかげで町は大盛り上がりだ。いやまてよ俺のところに町中の負のエネルギーが集まっているからこそ町が盛り上がってるんじゃないか?と言うことは盛り上がってる奴は俺に感謝すべきだな!・・・いや無いね、うん。
しかしもうこっちにきて3年たつけど色々な人が居るなぁ。まぁ俺が意図的に人を避けてきたからってのもあるけど。それにしても特徴的な人が多すぎる。ぜひ今後ともかかわりを持ちたくないような人がね。むしろ基本的に人とは関わりたくないんだけどね!
エセ関西弁の赤毛のぺったんこと金髪の美少女(剣持)エセ関西弁が金髪美少女にセクハラしようとしてたけど避けられてたり、、超エロイ雰囲気なフード被った人がなんか笑ってたり、その目線の先にロリ巨乳とベル君がイチャイチャしてたり、ギルド役員のハーフエルフの人とドジっぽいひと人があわててたり、あとモンスターが叫んでたり・・・え?モンスター?
「グォォォォオ!」
なんだろう、見間違えかな?疲れてんのかな?と思い目頭を押さえ、むしろそのまま辛い現実からも目をそらしたかったが、確認のため目を開けるとそこは・・・雪国じゃないね!モンスターだね!イミワカンナイ!
あれかな?最近の人類はこうモンスターに近い格好の人も居るのかな?そうだよね異世界だもん、そんな感じの人が居ても良いと思うよ!そうだ初めから悪い奴だと断定するのは『ドガッ!』
俺がそんなこと(現実逃避)を考えていると、トロールは俺に対して棍棒を振り下ろしてくる。耐久がおそろしく低い俺はそれを全力で避けます。ええ、多分他の人がドン引きするくらい全力で避けます。トロールは20階層より下から出てくる巨人で、まぁ簡単に言うとシュ〇ックだ。攻撃は図体通り遅いが強いって感じ。今もトロールが床に棍棒を叩きつけたことにより飛び散った破片が住民の方へ向かうが俺はすでに生成していた糸で絡め捕り防ぐ。
俺は心の中で舌打ちをする。ガネーシャファミリアの連中は何してんだよ!俺らのホームを撤去するときはあんなにテキパキ素早く行ってたのによ!これだからでかいファミリアはだめなんだ!(八つ当たり)
「おっさん!やばい逃げる・・・」
俺がさっきまでおっさんのいたところにトロールの攻撃を避けながら行くと、そこにはおっさんどころか住民も居なかった。そこにはトロールと戦う、自分のファミリアの主神と住民に見捨てられた男が居た。というかそれは俺だった!
「ええい!助ける余計な手間が省けたと思えばよしだ!死ねぇトロール!」
神にも人にも見捨てられたショックと怒りをモンスターにぶつけるために走り出す。トロールは迎撃しようと動こうとするが何かの力により動けない!まぁ俺の糸なんだけどね!・・・俺の糸ってエロイな。
俺は攻撃を避けている間に糸による罠を仕掛けていた、例の『魔糸』だぜ。魔力の込め方次第では固いもやわらかいも自由、なんなら薄い本の触手よりも器用に動き回る、そんな糸だからできる技だぜ!
はい、自分で言っておいてこの説明は無いと思いました。ドン引きです。まぁそんな脳内説明を行っているうちにトロールの脳天にナイフが刺さり、すでにポリゴンになりかけている。
「よくやった十夜、さすが我が子じゃの!」
もうなんだろう、白々しすぎていっそのこと清々しいなおっさん。しかも後ろにギルドの人が居るということはこのおっさん、若いねーちゃんに見え張るために面倒事引き受けたに違いない。と言うかおっさんが俺を褒めるときは基本的に面倒事しか起きないまである。
「で?今回は何引き受けたのさ?」
「うむ、実はのどうも『怪物祭』の調教用モンスターが逃げだしたみたいでの、そいつらを倒すのを手伝って欲しいらしいのじゃ。」
「・・・エロジジイ、お断りしてこいや!」
一匹なら百歩譲ってまだ分かる。新人がドジったとか、檻の一つだけ鍵が壊れてたとか。でも今の話し方だと逃げ出したモンスター複数居るよね!完全に誰かやってるよね、むしろ誰か殺られてるよね!あと俺があのトロールと戦って気づいたけど完全に目がイッてたよね!まるで恋い焦がれる乙女が焦がれすぎてヤンデレになっちゃった奴と同じ目してたぞあれ。
「嫌じゃ!ここで断ったらカッコよく依頼を受けたわしダサイじゃろ!」
「最低だ!こいつ自分ではほとんど何もやっていないのに最低だ!」
「ふん!なんとでも言うがいい。それよりどうじゃ?あと何匹くらいじゃ?」
「・・・あと3匹だ。なんか金髪の美少女がすごい勢いで潰してるぞ。2匹はもうすでに動きは止めてある。残り1匹はもう決着が着きそう。」
なんだかんだ言いながら一般市民にけが人が出るとよろしくないから、すでに話してる最中に俺が糸を伸ばせる範囲で詮索していた。どうやら全体そこまで遠くにいっている様子はなく簡単に探せた。2匹は動きは封じてあるので誰かが勝手にやってくれるだろう。残り1匹は驚いたことに戦っているのはベル君だった。手伝おうと思ったが相手がシルバーバックだったことと、何故かこの一戦はベル君一人で戦うべきだと思ったのでやめた。
「だそうだ、ギルドの御嬢さん方。これで一安心であろう。」
「あ、あの意味が分からないんですが。動きを封じたって他にお仲間がいらっしゃるんですか?」
そりゃそうだよな!ハーフエルフさんの言うとおりだ!俺だったらこんなおっさんの言うことなんて信じられないね!
「いやおらん。あそこに居るうちの十夜が2匹抑え込んでいるのじゃ。」
「は、はぁ。」
ギルドの人は困り顔である。まぁそのとおりだよね。これが有名な冒険者もしくは有名ファミリアとかならまだ彼女たちも納得できただろう。しかし今目の前に居るのは名前も知らないファミリアで、しかも一人しかいない、それでどうやって遠くに居る2匹を抑え込めるのか?そんなの分かるわけもない。むしろ町中に糸を張り巡らせてモンスターを探し、モンスターだけ拘束してるとかやってる本人からしても変態過ぎる!ダーマンもびっくりな糸使いだよ!
「おっさん、どうやら残りの2匹も倒されたみたいだぜ。」
「うむそうか、ではわしらはガネーシャに文句でも言いにいくかの。テントの恨みもあるしの。」
おっさんは悪そうな顔で歩いていく。おっさん意外と根に持ってたんだな。
「あ!そうだハーフエルフさん。」
「はい、なんでしょうか?」
「ベル君なら無事だから安心しな。」
「え?ええ!?どうゆうことですか!」
いや、さっきからベル君大丈夫かなって一人でツィッターのように呟いてましたがな。そうえば昔クラスの女子のツイートをフォローしてなんならリツイートして返し来るかな?って楽しみにしてたら1時間後にアカウント消えてたけどあれはいったいなんだったんだろうな。間違えてアカウント消しちゃったのかな?ドジだな、ははは・・・
俺とおっさんは後ろでハーフエルフさんが何か言っていたが無視してガネーシャのところに向かう。さてきっちり迷惑料を払っていただくか!あとこれを使ってホームの場所の交渉でもしましょうかね!
後日、俺たち『プルートーンファミリア』が元居た場所に以前より豪華になったテントがあったとか。