魔法少女リリカルなのは~転生者は静かに暮らしたい~ 作:レイブラスト
あれから何事もなく全国統一テストを受け、本日結果が帰ってきた。
「3人共、結果どうだった?」
興味津々に博人君が身を乗り出してくる。
「ちょい待ち。どれどれ…………あちゃぁ、2位だわ」
「む……3位ですか」
「5位……残念……」
「うん。君らがおかしいのがはっきりわかった」
信じられないようなものを見てくる博人君。ごめんね、僕達前世で大学通ってたから……あ、彩愛ちゃんは高校までだったか。
「ところで、栄えある1位は誰なんだ?」
「確か、アリサさんでしたよ」
原作通りだな。多分、僕とバニングスの点差はそんなに開いてないだろう。だって上位みんながそうなんだもん。
「何点だった?」
「満点まであと2点と言ってました」
「なるほど。丁度1点差という訳か」
少し悔しいな。もしかしたら同率で首位になってたかもしれないんだし。……ま、そんなこと考えても仕方ないけど。
「さて、全国テストが帰ってきたし、期末の日程も貰ったし、改めてテストに取り組んでいこう」
「でしたら、今度勉強会をやりませんか?」
「勉強会?」
「ええ。いけませんか?」
うーん、どうしよう。期末試験とA's本編に関わりはないから、参加しても問題は……ないかな?
「いいよ。場所はどこ?」
「そうですね……相談してみないとわかりませんが、アリサさんかすずかさんの家でどうでしょう?」
「あそこって金持ちだよな? 入れるのか?」
「はい。よく俺も遊びに行ってますし」
「本当か! いいなぁ~……よし! 俺も行くぞ!」
「私も行こうかな」
「おいおい、まだ場所が決まったわけじゃないんだよ?」
「その通りです。今から聞いてきますから、少し待っていてください」
そう言うと久数君は1組に戻って行き、5分程で戻ってきた。
「どうだった?」
「アリサさんの家で、OKみたいです。ただ少し怒ってました……理由はわかってますが」
「後で埋め合わせとかしといた方がいいんじゃ?」
「良いお店探す?」
「……君らは相変わらずませてるなぁ」
いやいや、それを言うなら白崎君と高町だってそうだろう。ま、白崎君が凄く鈍感だから気づいてないけど。
「日程は?」
「みんながよければ今日でも良いそうです」
いきなり行ってもいいのか。気前がいいな。
「なら早速行こうか。今の内に苦手分野をなくしておきたいし」
正直なところ、苦手分野はないが自信のない科目がある。僕が習ってた頃とはいくらか微妙に違っているみたいだし。
そして放課後。一度家に帰ってお母さんに出かける旨を伝えると、バニングスの家(というか屋敷)に向かった。
「こうして近くで見ると、かなり大きいね」
「さすがは金持ちだ……」
「でも、大きすぎて移動に疲れるかも」
「心配入りません。各部屋への最短ルートを頭に叩き込んでますから」
「凄いね、久数君って。だけどそうでもしないといけない家って……」
多分だけど僕の顔は引き攣ってるだろう。こんなお金持ちの家なんぞ、前世じゃ間近で見たこともない。それが普通なんだろうけどね。
「では、案内します。皆さんこちらへ」
久数の案内で僕らは門をくぐり、更に敷地内にいた執事さんに部屋まで案内された。初めて見たね、執事さんを。
「もう来たの。思ったより早かったわね」
「早く2人と会いたかったので」
おおう、ここでその台詞ですか。
「えへへ。私も、久数君に会いたかったよ」
「そ、それを言うなら私だって……」
「早く始めようよ。時間も限られてるんだし」
いい雰囲気になってるところを敢えて空気を読まずに割り込む。本当に時間がないんだから、仕方がない。
「わ、わかってるわよ」
「2人共、今日はよろしくね」
「うん。よろしくね」
「ようし、やるか!」
こうして、僕達はテスト勉強を開始した。
「えっと、ここは確かこうだった筈」
「アリサちゃん、この部分はどうやって解くんだっけ?」
「え? ちょっと見せて。……うーん、ここにこの式を当てはめるのよ。そうしたら……」
「あ、本当だ! ありがとう」
「……? アリサさん、ここ違ってる」
「あら本当。ありがと、彩愛」
「ん……」
女子は女子達で固まって楽しくやってるようだ。彩愛ちゃんもすっかり溶け込んでいる。
「智哉。鎌倉幕府開いたのって、源頼朝であってるっけ?」
「うん、それが正解。……ん? 久数君、回答欄1個だけずれてるよ」
「あ……いけないいけない。どうもすいません」
こんな感じで勉強会は進み、気がつけばあっという間に時間になった。原作の人物になるべく関わらないようにしたかったけど、こういうのもたまには悪くないかもと思った。