魔法少女リリカルなのは~転生者は静かに暮らしたい~   作:レイブラスト

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EP13

試験が終わり、3日が過ぎた頃。全てのテストが返ってきた。

あちこちで「今回は前よりよかった」とか「うわ、前回より落ちた」とか、色んな言葉が飛び交っている。高校でもよく言ってたな、それ。

 

「智哉は合計いくつだ? クラスでトップだって聞いたが」

 

「ああ、ちょっと待って」

 

テストの点を足していく。

 

「えっと、496だよ」

 

「うお、凄いな。ほぼ満点じゃないか」

 

「まあね」

 

前世の小学校でも満点取りまくってたからなぁ。たまにミスがあったけど。

 

「そう言う博人君こそ、クラスで2位じゃんか」

 

「確かにそうだけどさ、合計点が482だぞ? 10点以上も差があるなんて……俺もまだまだってことかな」

 

「そんなことはないと思うけど……(僕なんてほぼ反則なんだし)」

 

「ま、精進あるのみだ。今度はリベンジを果たさせてもらうぞ」

 

「いつでも受けて立つよ」

 

軽く拳を小突きながら、笑顔で話す。競い合うライバルが居るって、いいものだね。

 

「そう言えば、彩愛ちゃんは何点だった?」

 

「私?」

 

「合格ラインを超えるのが目的って言ってたな……どうだった?」

 

「えっとね……」

 

既に計算してあったのか、紙に書いてみせてくる。

 

「ふむ、458点か。中々良い点数じゃん」

 

「でも、智哉君と博人君には届かなかった……」

 

「いや、それは……」

 

下手に言ったら嫌味になってしまう……どうしたら?

 

「……ふふっ」

 

「?」

 

「冗談だよ。私、上位を目指してる訳じゃないもん」

 

何だ……びっくりしたなぁ。

 

「ったく、人を驚かせて……ま、そうだとは思ったけどさ」

 

「だね。……ところで、2人に相談があるんだけど」

 

「何だ?」

 

「何かあるの?」

 

「僕、夏休みに別荘に行くことになってて。友達も呼んでいいって言われてるから……一緒にどう?」

 

2人に提案する。これを聞いた時は僕が一番びっくりしたんだけど、2人とも来てくれるのだろうか?

 

「別荘か……一度行ってみたいと思ってたんだよな。是非行かせてもらうよ」

 

「私も、智哉君と一緒なら」

 

「わかった。じゃあお父さん達に伝えるから」

 

「お願いするよ」

 

今年の夏休みは、入学して以来一番楽しい夏になるかもしれないな。

でも、宿題はちゃんと終わらせないといけない。お盆休みを利用するんだし、時間に追われるのは嫌だ。そんなんで、夏休みの宿題は夏休みの初日ぐらいにはもう終わらせてしまった。……我ながらかなり早いな。いや、そうでもないかも。前世じゃ夏休み前に終わらせた奴もいたし。あれには結構驚いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時間は流れ、お盆休み初日。

 

「今日からしばらく、仕事を忘れてゆっくりできるな」

 

「ええ。智くん達と楽しく過ごせるわ」

 

両親は準備万端で、車に荷物を積み込んでいた。

 

「ついにこの日が来たな。いやー、どんな場所なのか今から楽しみだ」

 

「山かな? 海かな?」

 

「さあ? どうなんだろうね」

 

どこに向かうかは2人に伝えていない。着くまでのお楽しみという奴だ。

 

「うーん……真由里は、どう思う?」

 

「……海かな?」

 

……っと、言い忘れてた。夏休みの間に、新しい友達ができたんだ。名前は新藤(しんどう)真由里(まゆり)。僕らとは違う学校に通ってる子だ。

期末が終わったのをきっかけに、博人君は剣道を本格的に始めた。そこで同じ道場に通ってる彼女に出会って、意気投合したそうだ。度合いは見てる限りだと……まだ友達かな。

 

「それにしても、変な話だよな。俺の父さんと母さん、真由里ちゃんも行くと聞いた途端、「俺達も負けてられんな」って言うし……絶対、新婚気分で過ごすつもりだよ」

 

「……何が負けないんだろう?」

 

揃って首を傾げる博人君と真由里ちゃん。知らぬが仏ということわざがこの世にはあってだな……。

 

「みんな~、そろそろ行くわよ~!」

 

お母さんが呼んでいる。

 

「それじゃ、行こうか」

 

「うん」

 

「足下気をつけてな」

 

「……ありがとう」

 

さあ、楽しいお盆の始まりだ。

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