魔法少女リリカルなのは~転生者は静かに暮らしたい~   作:レイブラスト

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EP18

―――クリスマスから、この世界でのA's編最終決戦から時が流れ、現在5月。僕達は4年生に進級し、4月から八神はやてが通学する等あったが、どうにか原作キャラとは別のクラスで平和に暮らしている。博人君と真由里ちゃんの仲も少しずつ進展して来てるし、良いことずくめだ。魔法のことは秘密になってるし、そんな話題にしないけど。

 

 

「……そう言えば、博人君が通ってる剣道場に行ったことがない」

 

ふと、教室で僕はそう呟いた。

 

「え、そうだっけ? 一回連れてったような記憶が……」

 

「多分それ気のせい。僕一回も行ってないし名前を聞いたこともない」

 

「あー、ごめん。今日予定ないからさ、道場の前まで一緒にどうだ?」

 

お詫びの印なのか、博人君が提案してきた。

 

「うん、僕の方も特に何もないからいいよ」

 

「なら決まりな」

 

「彩愛ちゃんはどうする? 行く?」

 

「ううん。私、今日の授業でわからなかった部分の調べごとをするから」

 

「そっか。じゃあ仕方ないか」

 

彩愛ちゃんも少し見たそうな顔してたけど、勉強も大切だ。ここは彼女の意志を尊重しよう。

 

「ところで、教えてくれる先生ってどんな人?」

 

「厳つい顔した人なんだけど、これが外見通り厳しくて。俺より4歳年下の門下生にも容赦無いんだ。しかも1人は自分の娘だし」

 

「本当? そんな厳しいんだ」

 

どこぞのサッカーコーチみたいな人だな。ドーハを知ってるかどうかはわからないが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……。やっと帰れる」

 

放課後。ようやく私は調べごとを終え、帰路につく。予定より少し時間がかかったけど、全部終わらせることができてよかった。

 

「……あれ?」

 

人気のない通学路を歩いてる途中で、アリサさんとすずかさんに白崎君を見つけた。会話に耳を澄ますと、白崎君が2人に話があるみたいだった。それだけなら普通だけど、何故か嫌な予感がしてならなかった。

その後、白崎君は2人と共に細い道へと入って行った。聞かれたくないことでもあるのかな?

 

『どう考えても怪しいですね』

 

「うん。……内容を聞いた方がいいかも」

 

そう考えると、私はすぐに後をつけて彼らから見られないように物陰に隠れた。

 

(マスター、声の感度を上げました。それと、一応会話の録音もしています)

 

(何から何までありがとう)

 

フェアリーの多機能ぶりに感謝し、会話に聞き耳を立てる。

 

「それで、大事な話って何よ?」

 

「学校の連絡か何か?」

 

「まあ、そんなところだな」

 

嘘だ。私の直感がそう伝えている。

 

「じゃあ手短に、一度しか言わないから聞き逃さないでくれよ」

 

白崎君は注意を述べると、2人の目を見つめ―――

 

「アリサ・バニングス! そして月村すずか! お前達の中にある、西神久数に対する想いを全て失え!!」

 

「「!!」」

 

―――とんでもないことを、言ってのけた。

 

(そんな、どうして……どうしてこんな、惨いことを……!)

 

好きな人への想いを全て失う。それも無意識の内に。それがどれだけ辛く苦しいものなのか、彼はわかっているの?

 

「無事ギアスに掛かったようだな。なら、長居は無用だ!」

 

2人がギアスに掛かっていることを確認すると、白崎君は何処かと去って行った。

 

「っ、ギアスキャンセラー……!」

 

完全に姿が見えなくなったのを確認すると、私は2人に近づいてギアスキャンセラーを発動し掛けられたギアスを無効化させた。

 

「…………あれ? 私、何して……」

 

「確か、白崎君に大事な話があるって言われて……白崎君は、どこに?」

 

「大丈夫?」

 

「彩愛? 何でアンタがここに?」

 

「話せば長くなるけど、とりあえず私に着いてきて!」

 

そう言うと、私は2人の手を引っ張って小走りに移動し始めた。

 

「きゃっ! ちょ、どうしたのよ!? 白崎といいアンタといい、今日は何か変じゃない!?」

 

「そ、そんなに引っ張らなくても、私達着いていけるから……!」

 

(マスター。智哉さんの居場所をサーチしました。現在地はここです)

 

(ナイスよ、フェアリー)

 

開示された場所に向かう。こんなことが起きた以上、原作に関わらないなんて言ってる場合じゃない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まだ?」

 

「そろそろ着く頃だが……お、ここだ」

 

博人君に案内されて着いた場所には、随分と立派な道場が建てられていた。かなり年期が入ってると見た。

 

「で、何て名前の道場なんだ?」

 

「ちょい待ち。えーっと……」

 

名前を言おうとしているが、覚えきれてないのか中々言おうとしない。

 

「半年以上通ってるんでしょ? 言えないの?」

 

「いやだって、漢字が難しくて……確か……『し』で始まるのは覚えているんだが……」

 

「ふむ……。表札見せて」

 

僕は博人君を押しのけ、道場の表札を見た。

 

「読めるのか?」

 

「まあ大体は。この字は……しのの「と、智哉君!」うわっ!? って何だ彩愛ちゃんか……びっくりした」

 

突然大声で名前を呼ばれたことに博人君と同時に飛び上がり、その姿を見てホッとする。

 

「全く、心臓に悪いな……てか、何でアリサとすずかまで居るの?」

 

しかも手を引いてるし。何故?

 

「智哉君……博人君……今から、大事な話があるの……」

 

「え? 今、表札の字を読んでる途中で……」

 

「ちょっと待って。私達訳もわからず走らされたけど、そんなに大事な話な訳?」

 

「うん。凄く大事な話なの」

 

物凄く真剣な眼差しと声色から、彩愛ちゃんが本気で言っていることがわかる。

 

「……仕方ないな。聞こうか」

 

「道場はまた今度見るとして、どんな内容なの?」

 

「ここだと話しにくいなら、私の家に行こうか?」

 

「迷惑じゃないなら、お願い」

 

若干の疑念を抱きつつ、僕達は月村の家に行くことになった。……ところで、読みかけてた文字だけど、どっかで見覚えがあったような無いような……。

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