魔法少女リリカルなのは~転生者は静かに暮らしたい~   作:レイブラスト

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EP21

予定としていた二週間が過ぎ、僕は久数君の通信コマンドを使用する。

 

『はい、こちら時空管理局……あれ? 貴方達……』

 

この人がリンディ・ハラオウンか。美人さんだな。

 

「こんにちは、尾崎智哉です。……わかりますか? 去年の12月24日に会ってると思うんですが」

 

『ああ、あの時の……でもどうして西神君の通信回路を?』

 

「彼に借りまして。……実は、大至急翠屋に集まってほしいんです。久数君が言ってた、前の2つの事件の関係者全員を含めて」

 

『? ええ、わかったわ(何かあったのかしら?)』

 

そこで通信を切った。よし、これでいい筈だ。

 

「んじゃ、僕達も行くとしますか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喫茶店翠屋。

僕と彩愛ちゃん、バニングスに月村とセイバーが来た時には、既に原作メンバーが全員集まってた(リンディさんだけモニター越し)。

 

「いらっしゃい。君達が智哉君と彩愛ちゃんね? 話は聞いているわ。私は高町桃子。よろしくね」

 

高町家のお母さんが挨拶をしてくれた。……この人本当に三児の母か? 姉にしか見えないが。

 

「高町美由希です。よろしく♪」

 

「高町恭也だ。よろしくな」

 

「高町士郎だ。こう見えて一家の大黒柱をやっている」

 

……士郎さん……貴方も兄にしか見えません……。

 

「次は私ね。私はプレシア・テスタロッサ。フェイトとアリシアの母よ。この子は飼い猫のリニス」

 

いや、だから美人すぎますって! ええい、最近の主婦は化け物か!? てか、さり気なくリニスいるし。どうせ白崎君が復活させたんだろうね。

 

「アタシはアルフ。よろしく!」

 

「ユーノ・スクライアです。初めまして」

 

「クロノ・ハラオウンだ。よろしく頼む」

 

君随分大人びてるね。僕らと歳あんまり変わらないのに。

 

「シグナムだ。学校では、主が世話になっている」

 

世話になるどころか疎遠ですが!?

 

「ヴィータだ」

 

短っ。それに目つき鋭いね……まるで睨まれてるみたい。てか本当に睨んでるんじゃあるまいな?

 

「シャマルです。初めまして」

 

「ザフィーラだ」

 

「初めまして、リインフォースです。よろしくお願いします」

 

やっと挨拶が終わった……長かったし疲れた……(主に精神的に)。

 

「で、お前が俺達をここに呼んだ理由は? 様子からするとかなり重要みたいだが」

 

白崎君が言うが、随分と余裕綽々な態度だ。バニングスさん達にギアスを掛けて、久数君を亡き者にしたと思い込んでいるからだろう。加えて、僕達が明らかな証拠を持ってないと思っているのかもしれない。

 

「それなんだけど……」

 

丁度その時、打ち合わせ通りに彼が店に入って来た。

 

「すいません、遅れました!」

 

久数君だ。

 

「っ!?(西神!? バカな! アイツは俺が殺した筈! 何故ここに!?)」

 

先ほどまでの余裕はどこへやら、動揺しまくってるね。予想通りで実に面白い。でも、ここからが本題だ。しっかりしよう。

 

「では順を追って話します。まず僕が言いたいのは……彩愛ちゃんが魔導士だと言うことです」

 

「何だって!?」

 

全員の視線が彩愛ちゃんに注目する。何か怖い……

 

「でも彼女は管理局に入局はしないと言っています。久数君も、ミッドチルダという場所には行かないと述べてます」

 

「ミッドに行かないのか? いや、行く行かないは個人の自由だから別にとやかく言ったりはしないが……」

 

(そこは否定しろ! このKYが!!)

 

すげぇ。白崎君の怒りゲージ(?)がグングン上がってくのが肌でわかる。それも今の一言だけで。

 

「まあそれは置いといて、実は僕と彩愛ちゃんは、ある現場を目撃したんです。……そこに居る白崎君が、悪事を働いてる現場を」

 

『『『!!!!!????』』』

 

見事に全員が驚いている。そんなに信頼されてたんだ……むしろそっちがびっくりだ。

 

「ほ、本当なのかいそれは?」

 

「デタラメだ! 俺が悪事を働いた? 具体的に何をしたんだ! 証拠も言え!!」

 

「そうだよ! 誠一君が悪いことをする筈ないよ!!」

 

白崎君が反論し、高町、テスタロッサ姉妹、八神も乗っかる。

 

「そうですね。では……彩愛ちゃん、お願い」

 

「わかった」

 

頷くと、彩愛ちゃんはフェアリーを取り出した。

 

「私のデバイスには、録音機能が搭載されています。それで記録したことを今から、再生していきます。フェアリー」

 

『少々お待ちください』

 

よし……うまくいってくれよ。

 

『あの、ジュエルシードを、渡してほしいんですが』

 

きた!!

 

「フェイトの声だわ」

 

『うん……名前を教えてくれたし、いいよ』

 

「あ、誠一の声も聞こえる」

 

(こ、これはあの時の!? だとしたらまずい……まずいぞ!!)

 

今頃気づいても遅い。次からがお楽しみだ。

 

『ああ。ただし――――――俺に対して全幅の信頼を寄せてもらうぞ! フェイト・テスタロッサ!!』

 

「!!!!」

 

「……今のは、何? 命令?」

 

何事かとプレシアさんはびっくりしている。ちなみにこれは、フェアリーが偶然記録していたとのことだ。グッジョブだ。

 

「催眠術を掛けたんです。それもかなり強力な。しかも、これと同じことをアリシア・テスタロッサや八神はやて、そして高町なのはにも行っています」

 

「なっ……それは本当か!?」

 

「主達が、催眠術に!?」

 

「っ、どういうことだ! 白崎!?」

 

「そ、それは……」

 

問い詰められてかなり焦っている白崎君。うん、何かコードギアス本編を体現している気分になってきた。差し詰め僕はシュナイゼルだな。

 

「これだけではありません。彼はバニングスさん達にも催眠術を掛けていました。それがこれです」

 

彩愛ちゃんに指示を出し、再びスイッチを入れる。

 

『それで、大事な話って何よ?』

 

『学校の連絡か何か?』

 

『まあ、そんなところだな』

 

(やめろ……それ以上は、止めろ!!)

 

『アリサ・バニングス! そして月村すずか! お前達の中にある、西神久数に対する想いを全て失え!!』

 

『『『っ!!!!!!!』』』

 

再び驚いている皆様方。仕方がないとは言え、予想通り過ぎて逆に驚く。

 

「今のは……」

 

「事実です。バニングスさんと月村さんは催眠術に掛けられ、久数君へ抱いている感情を消去されました。最も、すぐにその催眠は解けましたが」

 

(何!? 一体誰が……まさか!!)

 

「解いた? 誰がやったんだ……まさか、レアスキル?」

 

「私です。私は、催眠術を無効化する力を持っています。それがレアスキルというなら、そうなんだと思います」

 

「とにかくその力によって、2人は催眠から解かれた。そうだね?」

 

「ええ。彩愛が解いてくれなかったら、私達は久数のことを忘れてしまっていたわ」

 

「今から考えると、とても恐ろしいです……好きな人のことを、忘れるなんて……」

 

「アリサちゃん! すずかちゃん! どうしてそんなこと言うの!? 何であんなのの肩を持つの!?」

 

「なのは!? 何を言ってるんだ!? 話を聞いてたのか!?」

 

一瞬どうしたかと思ったが、どうやらギアスの効果が悪い方向に出たな。これは使える!

 

「催眠術に掛かっているからです。今から解けば問題はありません。……彩愛ちゃん」

 

「うん。……はぁっ!」

 

「!? 何をする、やめろ!!」

 

白崎君が止めに入るが時既に遅し。ギアスキャンセラーはもう発動した。

 

「……あれ? 私、何して……」

 

「なのは! 大丈夫!?」

 

「母さん、私……どうしてあんなことを言ったの? 何であそこまで誠一を擁護したの?」

 

「覚えていないの?」

 

「私、どないしてしまったんやろ? 今まで夢を見ていたような気分や……」

 

「ええ、悪い夢を見ていたんです、主は……」

 

これで全ての催眠が一度に解けた。同時に白崎君への恋慕の情も消えたようだ。強制的に交わされた信頼関係の上にできたものだからか? よくわからないが、事態はこちらに良い方向に運んでるようだ……!

 

「これで僕が言ったことが真実だとわかりましたよね? そこでもう1つ伝えたいことが。……ここに居る久数君は、二週間前白崎君に、命を狙われました」

 

「ええっ!?」

 

「誠一が!? どうして!?」

 

『西神君、本当なの?』

 

「はい……彼にとって、俺とセイバーさんは邪魔だったようです」

 

さすがに原作云々は言えないので、理由は在り来たりのものを使った。これなら問題はない。

 

「で、僕としては彼をミッドチルダというところに連行してほしいんですが。さすがにこんなことをする人とは一緒に居られませんし」

 

『……そうね……クロノ執務官。現時刻を以って、白崎誠一を逮捕、連行しなさい』

 

「了解。……さあ誠一。一緒に来るんだ」

 

クロノは残念そうに右手を伸ばす。だがここで想定外のことが起きた。

 

「……くも……」

 

「誠一?」

 

「よくも俺の邪魔をしてくれたなぁぁぁぁあああああああああああああああああ!! 貴様だけは! ぶっ殺す!!」

 

「なっ、がっ!?」

 

「智哉君!?」

 

バリアジャケットとデバイスを展開した白崎君がブーストを全開にして僕に突撃してきた。

面食らっていたのでいきなり頭を掴まれると、壁をぶち破って外に飛び出した。僕自身はぶつかる直前でシュロウガを起動させたんでケガはないが、どうやらまだ終わらないようだ……。




暴かれた悪事に逆上する白崎。次回は智哉と彼のガチバトルになります。
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