「吉井、そろそろよ」
「うん。わかってる」
周りに集まってる仲間達に目配せをする。
皆は黙って頷く。
「吉井君、島田さん。何をしようとしてるのですか?」
状況のわからない遠藤先生が僕達を交互にみる。
時間はジャスト15時、遠藤先生の疑問にも答えないとね!
「だぁぁーーーっしゃぁーーーっ!!!!!」
召喚獣に持てる全ての力を注ぎ込んで壁を攻撃する。
ドゴォッ!!!!!!!!
豪快な音と共に壁が崩れ落ちる。
「んなっ!?」
崩れた壁の向こうで、驚いた顔をしている根本君とその仲間達。
その瞬間はまたとない好機。
「くたばれ!根本恭二ーー!!!」
そのまま、僕と島田さんの召喚獣が根本君へ攻める。
向こうを向いて全力で逃げる根本君。
絶対に倒してやる!
「その勝負、Bクラス山本が受けます!」
教室にいる根本君の近衛部隊が僕達の行く手をふさぐ。
くそ!でも、大丈夫。これも作戦のうちだ!
ムッツリーニ、頼む!
ダン、ダンッ!
屋上よりロープを使い降りてくるムッツリーニと大島先生。
これはムッツリーニの運動神経と大島先生の並外れた行動力があるから出来る芸だ。
「………Fクラス、土屋康太。Bクラス根本恭二に保健体育の──────」
「Bクラスの真田由香。受けます!」
くそっ、でもまだだ!
優子さん、お願い!
ガラガラガラ
Bクラスのドアが開かれる。
開かれた先には、高橋先生と…
「Fクラス、木下優子。Bクラスの根本恭二に総合科目の勝負を申し込むわ。」
僕達が皆で近衛部隊を引きつけたので
丸裸になった根本恭二。
もう、何処にも逃げる場所がない。
「────試獣召喚!」
優子さんの召喚獣が確かな手応えをもって
敵を切り捨てる。
こうして、僕達はBクラスに勝った。
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あの後、僕は勝ったということに感動をする暇もなく鉄人に捕まった。
せめて、みんなと喜んでから指導して欲しかったよ。
僕は帰る準備をする為にFクラスに戻ることにした。
いつもなら騒がしいFクラスだけど、声どころかなんの音も聞こえない。それもそのはずだ。
時間はもう19時をこえてる。
もう、みんな帰ってるはず。
静かな教室のドアを開けて周りを見渡す。
やっぱり、誰もいない。
帰る準備をはじめて、教室から出ようと立ち上がった時に聞き覚えのある声が聞こえた。
「明久君」
目線をあげると目の前に優子さんがいた。
「優子さんどうしたの?」
「一緒に帰らない?」
確かに今、僕の恋が進む秒針が聞こえた