僕は何が起きているのか理解が出来なかった。
優子さんが話しを始めようとしていたからそれに耳を傾けていた。
そこまでは鮮明に覚えている。
けどその後が曖昧で、急に隣りで音がすると思ったら突然の衝撃を頭に受け、そのまま横たわると共に意識を失った。
多分、これであってるはずだ。
因みにそんなことをする人は他にいない。
そう、島田さんだ。
困ったものだよね…全く。
それに、なんでこんなことをしたのかはわからない。
ただ、今の僕にわかることは………
全身を硬く縛られ教室に1人で放置されていること。
「誰か助けてぇぇぇえええええ!!!!!」
全力で叫んでみた。
叫んでから5秒…10秒…20秒………。
誰も来ない…。
まさか、みんな帰っちゃった…なんてことはないよね?
あっはっはっはっ!まさかみんながそんなことする訳…………
「………あるかも。」
こうなったら、自分ではずすしかない!
身体を適当にくねらせたり跳ねてみたりする。
と、とれない……。
こうなったら切るしかない!
何処かに刃物は転がってないか!
ん?…紙?
僕のすぐ近くにある卓袱台の上に1枚の紙がおいてあった。
「なになに?
『明久へ
悪いが俺達は帰る。
木下優子と2人でよろしくしとけ。
by雄二
今のお前に撮る価値がないから帰ることにした。すまない。
by康太
明久よ。ワシは部活がある故、お主の面倒を見ることが出来ない。許して欲しいのじゃ。
by秀吉
吉井。惨たらしく死になさい。
それと、無様に這いつくばりなさい。
by美波様』
………島田さんは僕に恨みでもあるのかな?」
「あ、明久君。起きたのね」
「あ、うん。優子さんはこの縄を誰が縛ったか知ってる?」
まず、今一番最初に聞きたいことを聞いてみた。
「坂本君よ」
よし。殺そう。
次に、聞きたいことは…。
「この縄はなんでずっと縛ってあるの?」
「島田さんがペットのように連れ回せって言ってたわ」
ああ、だから縄が犬のリードみたいになってるのか。
改めて思うけど、僕って人間だよね?
よし。次は
「なんで優子さんは残ってくれたの?」
「…………………内緒よ」
そう言ってそっぽを向く優子さん。
あれ?なんか聞いちゃ駄目だったかな?
次は、
「この縄解いてくれないかな…?」
解いてくれないとまともに歩けないしね。
「………………」
え?まさか解いてくれないとか!?
優子さんまで汚染されたの!?
「………明久君をお散歩出来ると思ったのに」
なんかボソボソと話している優子さん。
全く聞き取れなかったけど、僕の社会的信用が危ないことだけはわかったよ。
解き始めるまで時間はかかったけど、
優子さんは縄を解いてくれた。
僕はそれと同時に、一番気になっていたことを聞いた。
「優子さんはみんなに何を話したの?」