─────────────時は元に戻る
僕の胸で泣き続ける姫路さん。
僕は姫路さんの華奢な肩に手を持ち、話しかける。
「姫路さん。お膳立ては済んだよ。」
「………お膳……立て?」
「うん。後は姫路さんが両親に気持ちを伝えるんだ。転校したくないってさ」
みんなは覚えてる?
姫路さんが転校するかもしれない理由を。
まず1つ目の『設備、環境が悪い』は僕達Fクラスが勝った今、Aクラスの設備を使えるから大丈夫になった。
次に2つ目の『老朽化した教室』
これは今と同じ理由から大丈夫になった。
最後の3つ目『レベルの低いクラスメート』
これは僕達FクラスがAクラスに勝ったから、認めて貰えるはず。
そう、僕達は姫路さんの両親に気持ちを伝える為に必要なお膳立てをしたんだ。
「ここまでやったんだ。後は姫路さんが両親に気持ちを伝えるだけだよ。」
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「うわぁぁぁっ!見てよ吉井!すっごい豪華よ!?」
「ふふふ、落ち着きなよ島田さん。ここはこれから僕達の設備なんだよ?」
「言動と行動がとことん合わんやつじゃな」
皆さん、気付いたでしょうか?
そう、僕達はついに最高の設備を手に入れたんだ!!!!
「…………吉井君」
「姫路さん。良かったね」
「はいっ!これも全部皆さんのお蔭です!」
姫路さんは両親の説得に成功した。
少なくとも2年生の内に転校することはなくなった。
姫路さん曰く『3年生もFクラスになったら転校』だそうだ。
でも姫路さんなら大丈夫だよね。
凄く頭もいいし。
「あ、そうだ!お礼にと思って皆さんにクッキーを焼いてきたんです!召し上がってください」
へぇ〜。姫路さん料理も出来るんだ。
可愛くて優しくて家庭的なんて無敵じゃないかな?
あれ?なんで島田さんと優子さんは親の敵を見るような目でこっちを見てくるんだろ?
「へぇ、姫路が作ったのか。」
ヒョイと1つを摘んで口に入れる雄二。
それに便乗してムッツリーニと秀吉もクッキーを摘む。
「どれどれ、相伴しようかのぉ」
「………………(ヒョイ)」
みんなずるいよ!
僕も早く食べたいんだからね!
バタン ガタガタガタガタ
バタン ガタガタガタガタ
バタン ガタガタガタガタ
みんな一斉に顔から豪快に倒れ、
小刻みに震えだした。
……………これはまずいんじゃないかな?
「どうしたの?みんな」
島田さんと優子さんがみんなを心配そうに見ている。
何が起こったのか理解出来てないようだ。
…………もしかして…姫路さんの料理って…。
ポイズン・クッキング?