話すことがなくなってきたぜ。
正直、この頃の記憶なんてかなり衝撃がないと覚えていないからな。
よく考えると、今の私の半分の年齢ですらない時だからな・・・。
そういえば、私が初めて霊夢と会ったのは、この頃だった気がする。
初夏
「縁日に行きたい?」
「うん!!博麗神社ってところでやるんだって!!」
「うーん・・・縁日ねぇ」
「私行ったことがないんだよ!ねぇ連れてってよぉ!!!」
「まぁいいか。よし、縁日に行くよ!!」
「やったーー!」
博麗神社
「ヤツメウナギーー。焼きヤツメウナギーーー。おいしいよーーーーー」
「カキ氷ーーーー!!」
「元祖!!虫すくいはどうですかーーー」
「カラーウサギあるよ。ウサッ」
「すげぇーーーーーーーー」
「思ったより妖怪が居るな・・・。本当に妖怪退治の巫女の神社かよ」
「魅魔様なんか言った?」
「いや何でもないよ!魔理沙、食べたいものは無いかい?」
「うーんとねぇ・・・ウナギ!!」
「分かったちょっと待ってろ」
「ヤツメウナギ!!おいしいよーーーーー」
「ウナギよこしな!」
「まいd・・・あっあんたは・・・・」
「ん?あたしの顔になんかついてるかい?」
「いやそんなことはありませんよ!!!!」
「そうかい?なら、いいんだけどなぁ?」
「ええ!ホントに!!!」
「ウナギ」
「はい?」
「ウナギをよこせって言ってんだ。二つ!!」
「はい!!分かりました!!どうぞどうぞ」
「ありがとねぇ・・・」
「魔理沙!!お待たせ」
「魅魔様・・・・なんかさっきから周りの人がよけてる気がするよ?」
「そんなことないさ!!魔理沙、食べたいものは何でもいいな」
「分かった・・・」
博麗神社 賽銭箱前
「もうお腹いっぱい・・・」
「そうか・・・良かったね」
「魅魔様は食べないのか?」
「あたしはいいよ。あんたの笑顔を見るだけで十分」
「へぇーーーーー」
ザッザッ
「!!・・・誰か来る!!」
「ホントだねぇ・・・」
「気配を感じると思えば、魅魔だったのね」
「紫か・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「紫」
「何?」
「そっちのちっちゃいのは誰だ?」
「この子は次期の巫女よ」
「ほう・・・」
「プププ」
「何がおかしいのよ!」
「ちっちゃいのだって・・・ププ」
「あたしちっちゃくないもん!!!あんただって変な髪の色!!」
「これは魅魔様が染めてくれたんだ!!かっこいいだろ」
「んーん!変!!」
「何だと!!言っとくけど私は強いんだぞ!!」
「そんなこと言ったら、私だって強いわよ!!」
「やるか?」
「もちろん!」
「駄目だ」
「そうね」
「何で?魅魔様?」
「そうだよ紫!!」
「あんたたちまだちゃんと、戦えないから」
「空回りされて、怪我でもされたらこっちが困るわ」
「「そんなーーー」」
「・・・そうだ!だったら代わりに私たちが戦えばいい!!」
「「えっ?」」
「あんたたちの師匠は私たちなんだ。私たちが戦って勝ったほうの弟子が強いということだ。
なぁ紫?」
「面白いわねぇ・・・。
早く始めましょう」
博麗神社 鳥居の向こう側は外の世界と隣接している。
しかし強い妖力によって見事なバランスをとっている不思議な空間。
その神社の前に、「最強の妖怪」と「最恐の悪霊」がにらみを利かせていた。
私たちは、賽銭箱の前に座らされ、周りにはこれでもかというほどの結界が張られていた。
ついでに紫の式神がついていた。
「何年振りだろうな・・・お前とこうやってやりあうのは・・・」
「かれこれ100年ぐらいじゃないかしら?」
「互いに長生きすると記憶が薄れていくな」
「本当ね・・・。歳をとるのは嫌ねぇ・・・」
ガァン!!!
目にもとまらぬ速さ・・・いやこの場合は、いつの間にかと言っていいだろう。
魅魔様は紫の顔めがけて、杖を突きだした。
しかし紫もその杖を扇で軽く受け止めていた。
ザッ
二人は大きく後ろに下がる。
「魔理沙!!魔法陣の書き方を教えてやる!!」
「霊夢。結界の張り方を見せるわよ!!」
「まず、自分の出したい魔法のイメージを固める!!」
「相手の出す攻撃の強さを予想するのよ」
「イメージが固まったら・・・一気に書く!!」
魅魔様は杖で地面を叩くとそこに魔法陣を書く。
「予想がついたら、力をためる」
紫は周りの気流が変わるほどの力をためる。
「そして思いっきり・・・
ぶっ放す!!!」
流星「スターダストラッシュ」
「そして全力で
張り上げる!!!!」
結界「客観結界」
地面から発射された星屑は、90度曲がると一斉に紫の結界に突っ込み消える。
しかし星屑の数があり得ないほど多い。
横から見ている私たちの10メートルもないぐらいの距離にある鳥居が見えないのだ。
バリン
突然、結界が割れる音がした。
紫を見ると煙に包まれている。
「うそ・・・」
隣の巫女が呟く。
と思うな否や煙は風圧で消し飛ぶ。
ガァン
今度は紫が魅魔様との距離を縮めていた。
さらに畳んだ扇の先端から刃のようなもので突き立てていた。
魅魔様はそれを杖の柄の中心で受け止める。
すろと扇の刃と杖の間にスキマが開かれた。
刃はスキマの中に入ると
魅魔様の顔の目の前から出てきた。
魅魔様はそれを分かっていたように
右に体を傾けてかわすと
そのまま回転させて
弧を描くように杖を振りあげる。
紫は体を反転させて傘で受け止める。
しかし傘は衝撃に耐えきれず杖が大きくめり込む。
紫は傘を捨て、いったん逃げようと試みる。
だが
「っ!!」
足には、どこから生えてきたか植物の根が紫を縛っていた。
それどころか、さらに成長して紫の体に巻き付く。
魅魔様は下がると、杖の先から黒い刃を出す。
先ほどの紫と同じように。
躊躇なく紫に突き刺す。
刃は紫を貫く。
その刃は振り下ろされる。
本来なら紫は真っ二つだ。 そう
刃は植物だけを切り、紫は傷一つなくそこに立っていた。
「何やった?」
「植物と私の境界をいじって切れないようにしただけよ」
「なるほど・・・」
「やっぱりあんたとは、普通に戦えないね」
「本当ね。お互いに手加減しちゃう」
「あれ、やるか?」
「構わないけど?」
二人は会話を終わらせると大きく後ろに下がる。
魅魔様は5メートルほど上昇し、紫は扇を投げ捨てた。
「・・・・・・・・・」
ブワッ
魅魔様の背後に先ほどと比べ物にならないほどの大きさの魔法陣が現れる。
「・・・・・・・・・」
ザァァァ
紫の周りにも不思議な気流が生まれる。
隕石「白亜紀末の巨大隕石」
超結「完全防御の五重結界」
魔法陣から放たれたのは、巨大な光の集合体だった。
紫から作られた結界は、最初に出したものと比べ物にならない強さだった。
光と結界はゆっくりとぶつかり合う。
その瞬間、衝撃波が私たちを守っていた結界を一瞬で破る。
無防備になった私たちに衝撃波がぶつかる。
目もあけられないほどの衝撃波にもかかわらず私はじっとそれを見ていた。
光は少しづつ小さくなっていた。
バリンッ
紫の結界が一つ割れた。
バリンッバリンッ
一気に二つ割れる。
それと同時に、光も小さくなっていく。
バリンッ
四つ目が割れた。
そして
ドォォォォォォォォォォォォォォンンンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!
最後の結界が割れると同時に光も消えた。
「・・・・・魅魔様!!!!」
「紫!!!!」
二人ともぼろぼろの状態で倒れていた。
「近づいちゃ駄目だ!!」
「「えっ?」」
紫の式神が叫ぶ。
同時に
ムクッ
二人は起き上がる。
「・・・魅・・・・魔様?」
「・・・・・・・紫?」
「紫?」
「何よ?」
「やっぱ手加減してたんじゃないの?」
「気に要らなかったかしら?」
「いつも思うんだ。あたしたち受け攻めが決まってる」
「そうね。変えてみるのもいいわねぇ・・・」
第二ラウンドの始まりだった。