第六話
時間を一気に飛ばそう。
私が15歳ごろ
ちょうど思春期の頃だ。
ガッツリと飛んでしまった前回から今回までの時間に私は色々な魔法を覚えていた。
特に人体改造魔法は、難しい魔法なので魅魔様でさえ覚えられるか心配だったようだが
私は結構あっさりと覚え自分の体の一部の筋力を大きく上げられるようになっていた。
もちろん成長したのは、魔法だけではない。
第二次成長期。体だって成長した。
この頃の私の身長は今と同じ150㎝ぐらいだ。
因みに魅魔様は、190㎝ほどあった。こーりんを軽く見下ろせるほどの高さだ。
さらにこの身長は足がない時の物なので、足を出すとさらに5㎝ほど大きくなった。
デカ過ぎだ。
また魅魔様は悪霊のためか質量を感じない。
触覚は働いているので物には触れるがその重さが分からないということだ。
なので魅魔様と腕相撲をすると私の腕の質量を感じないので瞬殺された。
チート過ぎだ。
しかしそれと対照的に魅魔様の杖はとても重たい。
膝ぐらいの高さから真っ直ぐに落とすと半分ほど地面に埋まるほど重たい。
新しく覚えた人体改造魔法を使っても持ち上がらないほど重たい。
だが魅魔様は質量を感じることはないので、片手で軽々と・・・
いやホントに軽々と持ち上げてしまう。
ついでに武器としても使うので狭い森の中で模擬の戦いをすると
何本か木がなぎ倒されていた。
怖すぎだ。
そんな風に楽しく毎日を過ごしていたある日の事だった。
「寝れん」
私はベッドから身を起して呟いた。
なんというか軽い胸騒ぎをしていた。
季節は秋の初め
空には大きな満月が浮かんでいた。
まだ残暑が残るような季節だったので少し寝苦しいと感じていたのかもしれない。
「散歩にでも行くか」
散歩と言っているが、箒にまたがってブラブラ空を飛ぶだけだ。
私は寝巻の上に上着を羽織り箒をつかんで自室を出る。
「あれ?魅魔様がいない・・・」
このころ住んでいたのは私が今も住んでいる霧雨魔法店である。
自室を出た先にあるのは現在の店舗にあたる部分だ。
「・・・まぁいいか。どっかで会えんだろ」
と気楽な気持ちで私は出かけた。
魔法の森の中心。そこに少し開けた空間がある。
私が魅魔様と出会った場所でもある。
私はいつもそこから、空に飛び出していた。
そこに・・・
「うーーん・・・まだ少し暑いなぁ。少し汗ばんでしまった。
ん?誰かいる」
「ふぅ・・・・・」
「・・・魅魔様?」
魅魔様がいた。
しかしいつもは見ないような、疲れた顔をしていた。
「どうしたんだろ・・・うっ!!!」
私は思わず大きな声を出してしまった。
魅魔様が超高速で空に飛びたってしまったからだ。
「マジかっ!!追いかけなきゃ!!!」
なぜそんな考えに至ったか分からないけど私は魅魔様を追いかけることにした。
「覚えたての新しい魔法を使う時が来たぜ!」
彗星「ブレイジングスター」
私は一気に空を上る。
どんどん地面と自分が離れていくのが肌で感じる。
空気はどんどん薄くなり、意識が朦朧となってくる。
ついに雲を貫いた。
「あっ!」
魅魔様がいた。
月に体を向けていた。
月から力を受けていた。
全身を広げ、月からも一直線に光が魅魔様に届いていた。
「な・・・なんだ・・・これ・・・は・・・・・」
私はそこで意識を失った。
「うわぁっ!?」
目が覚めた。
いつものベッドの上で。
寝汗とは言い難いような汗をかいていた。
おねしょと言われても仕方ないぐらいだ。
「やっべぇ、気持ち悪い汗のかき方だ。着替えよ」
クローゼットから替えの寝巻を取り出し着替える。
ついでにパンツも変える。
次にシーツをはぎ取る。
軽く絞ってみたら、ポタポタ垂れてきた。
気持ち悪っ!!
軽く絶句した。
流石にこのままでは脱水症状で倒れてしまう。
私は水を飲むために一度自室を出た。
そこには魅魔様がいた。
「眠れないかい?」
「むしろ寝すぎて変な汗が出た」
「髪がびちゃびちゃじゃない。ちゃんと拭かないと駄目よ」
「はーい」
「変な夢?」
「うん。寝れないから散歩に行ったら魅魔様がいて空に飛んでっちゃうんだ」
「それで?」
「追いかけて、雲の上まで行くと意識が無くなっていくんだ。でも魅魔様が月から力を受けているところを見た」
「・・・・・・・」
「そこで意識が無くなって、気づいたらベッドの上にいた」
「あんた下手したら死んでんじゃん」
「下手して無いから死んでない」
「あとそれは夢じゃない」
「・・・・・え?」
「それは夢じゃない。事実だ」
「・・・どういうことだ・・・ぜ?」
「魔理沙にはまだ悪霊のことをちゃんと話してなかったね
「悪霊とは人間が死んでからなるものだ
「あたしは昔人間だったわけだ
「最初から悪霊はいないんだよ
「そして悪霊になれば力の源も変わる
「あたしたちは月から力を得る
「さらに月の満ち欠けで力が増減する
「あんたと初めて会った時も満月だっただろ
「つまりあたしの力が一番強い時だったわけだ
「あの時、あんたを拾えたのはそのおかげでもあったんだよ
「あたしの力が強かったからこそあんたを見つけられたんだ
「まさに「
「あの日も月からエネルギーを受け取るためにあそこに行ったんだ
「雲の上まで行くのは、受け取りやすいからだ
「地上からだと力が乱れるんだよ
「だから
「もう二度と私が力を受けるときについてきちゃだめだよ」
「あぁ・・分かった」
「そうかい。今日はもう寝なさい」
「うん」
「お休み、魔理沙」
「お休み、魅魔様」
私は魅魔様が言った一言が耳から離れなかった。
「悪霊は死んでからなるものだ」
つまり魅魔様は悪霊のまま成仏もせずにこの世にしがみついているということになる。
結局その日は眠りにつくことはなかった。
伏線回収に前の話を見たら
前回のあらすじやってたwww
完全に忘れてたわwwwww