魅魔様と話をして一か月程たったある日
私は結局、魅魔様に例の事を聞けずにいた。
その日は、年末に差し掛かっていたので大掃除をしていた。
「チクショー。何でこんなに埃がたまるんだぜ」
「あらら、ネズミが巣を作ってる。えい!」
ヂュヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!!!!???????
「なっ・・・何をやったんだ・・・・・・・ぜ?」
「あとで埋めとかないと」
「怖----」
地味にこの悲鳴がトラウマになっているので、あまり思い出したくない。
「さてこんなもんだろう。お掃除終わり!!お茶にしようか、魔理沙?」
「賛成だぜ!」
「じゃあ、お湯を沸かしておくれ」
「えっ!?冗談じゃないぜ!」
「ネズミと運命を共にするかい?」
「今すぐ沸かすぜ!?」
「そろそろあんたにも魔法道具が必要だねぇ・・・」
「魔法道具?」
私はお湯を沸かしながら聞き返す。
「ああ魔法道具。私の杖のように魔法を使うのをサポートしてくれる道具だ」
「箒じゃダメなのか?」
「箒でも構わないけどちょっと力が足りないかな。
あんたの使う魔法は消費が激しいから、多分すぐに駄目になるかもしれないし」
「そうか」
「気にすることはないよ。すぐにでも持たしてあげるから」
「本当か?」
「当たり前だ。楽しみにしてなさい」
「はーい」
コンコン
その時、扉からノックの音がした。
「お客さんか?」
「まさか?こんなところに来れるわけない」
と魅魔様は言うと、扉を開ける。
そこに、二人の鎌を持った女の人がいた。
「あんたが魅魔だな?」
「閻魔さまのところに連れていく」
「ちっ・・・死神か」
「時間をよこせ?」
「どうせ戦うんだから、少し時間をくれないか?ちょっとだけ弟子と話したい」
「わかった」
「魅魔様!死神って・・・」
「安心しろすぐに終わる!ただもしかしたら私が負けてしまうこともあるかもしれない」
「負けたら?」
「閻魔に裁かれて、地獄行きだな・・・」
「そんな・・・・・」
「大丈夫!相手は二人ががりだが何とかなる。いや何とかする!絶対だ!」
「本当?」
「任せなさい!でも・・・」
「でも?」
「あんたのことは大好きだったよ。魔理沙」
と言って魅魔様は私を抱きしめた。
「もういいかい?」
「構わんよ!始めようか?」
「じゃあ・・・」
「「地獄行きだ!!!」」
死神は、能力で一気に差を詰める。
それに対して魅魔様は杖を地面に突き刺す。
死神はそのまま魅魔様に切りかかる。
と思いきや、魅魔様は下に潜り込んで腹部に両手同時に突きを出す。
死神は後ろにぶっ飛んだ。
そして大木にぶち当たる。
「ガハッ!?」
「グフッ!?」
「まぁこんなもんか?実際処理するのはこれだけだしな」
魅魔様はぶっ飛んだ衝撃で死神が手放してしまった鎌を拾い上げる。
「よいしょ」
バァキィ!!
鎌は一瞬で砕け散ってしまった。
「じゃ、帰りな!あとついでに閻魔には私が直に会いに行ってやるからそう伝えとけ」
「その必要はありませんわ」
噂をすれば影
そいつはとって計ったように現れた。
「初めまして。でよろしかったですよね?魅魔」
「そうだな。あんたが幻想郷の閻魔か?」
「そうです。私の名前は四季映姫・ヤマザナドゥ。お見知りおきを」
「・・・よろしく。まさか閻魔直々に地獄連れにしようとするとわな」
「残念ながら貴女の判断は誤っています。私は自分から動きません」
「・・・・・・ひどい上司だ」
「今回は貴女の様子を見に来たのと・・・」
「見に来たのと?」
「貴女が善行を積むためのお説教です」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「という訳でこれからはしっかりと善行を務めなさい!」
「・・・・・はい。分かりました」
「それでは、貴女を裁く日を楽しみにしてますよ。いつでもおいでください」
「分かりました」
私は人生で魅魔様を口だけで倒した人(人じゃないけど)を
見た最初で最後の瞬間だった。
瞬間と言っているが実際は2時間ほどだ。
「魅魔様・・・お疲れ様」
「ホントにお疲れだよーーーー。死にたい」
「いやもう死んでんじゃん!」
「いつでも裁きますよ」ヒョコッ(閻魔
「「わぁ!?帰ってくんな!!!!」」
飛んだ・・・いや、ぶっ飛んだ年末だった。