それは、軽い駄目元で聞いてみた。
「誕生日?」
「そうだよ!魅魔様の誕生日!一体いつなんだ?」
「長いこと、祝ってなかったからねぇ・・・いつだったか?」
「忘れたのか?」
「・・・・・あぁ!思い出した」
「いつだ!いつだ!」
「・・・・・・・一昨日だ」
「まぁそんなに落ち込むこともないじゃないか」
「でも~」
「そんなに祝いたかったのかい?」
「・・・うん」
「じゃあ祝ってもらおうかな?」
「えっ!いいのか!?」
「よし!早く支度しな!今から出かけるよ!!」
「何で今から人里に行くんだ?」
「ケーキの材料を買いに行くんだよ」
「ケーキ?」
「あたしが毎年あんたの誕生日に作ってるだろ?忘れたとは言わせないよ」
「あぁ、あれか・・・作ってる?」
「あたしの誕生日なんだからあんたに作ってもらうよ!!あたしを唸らせるとびっきりのケーキを作らないと承知しないんだから」
「・・・は・・・・・はい」
という訳で私たちは人里まで空を走るのだった。
人里
「なぁ魅魔様?」
「なんだい?魔理沙」
「なんで私たちはわざわざ和服を着て、髪を黒く染めて下駄をはいているんだ?」
「軽い変装だよ。あんまり派手だといろいろ言われるからね」
「そうか?」
「あんたは元々綺麗な金髪だったし、私に出会って変装の意味も込めて赤毛にしてるけど
本当は黒が一番目立たないんだよ。あたしはあまり好まないけど」
「でもそう考えたら、私も黒髪じゃないとなんかつじつまが合わなくないか?」
「魔法の森に棲んでいる人間の魔法使いは、だいたい金髪なんだ」
「へぇそうなんだ・・・」
「だからあんたも金髪なんだよ。まずは何を買おうかねぇ」
「買うって言ってもお金はどうするんだ?」
「簡単だ。人体改造魔法の応用だよ」
「?」
「まぁ見てなさい」
と言うと魅魔様は男の人に近づいて行った。
「そこのお兄さん!」
「・・・・・」
「無視しないでよ~。ちょっとだけ話を聞いてくれない?」
「なっ何ですか?」
「あたしは薬屋なんだけどね、お兄さんあんまり元気そうじゃなかったからオススメしたい薬があるからさ~。ね?買ってかない?」
「おっ、お断りしますっ、、、」
「そんなこと言わないでさ~。ねぇ、お兄さん?」
「う、、、」
「買って・・・くれるよね?」
「買います、、、」
「ほい。売れたよ」
「押し売りじゃないのか?」
「まさか?あの薬はちゃんと効果があるし、しばらくビンビンだよ。あの人」
「それは元気のことだよな?」
「ん~?」
「「ん~?」って、おいおい・・・」
「さぁ!じゃんじゃん売るわよ!魔理沙手伝いなさい!」
数時間後
「すげぇ・・・・全部売れた」
「あたしの色仕掛けもまだまだね!」
「えっ?色仕掛け?」
「あー、こっちの話。さっさとケーキの材料買うわよ!」
「はーい」
「貴女・・・魅魔じゃないですか?」
不意に後ろから声がする。
見ると八歳ぐらいの女の子がいた。
「魅魔だって?」「あの伝説の?」「幻想郷を滅ぼしかけた」
周りからそんな言葉が聞こえる。
「み、魅魔様?」
「稗田か?転生してそんなに時間が経ってないようだな?」
「文献にある特徴とピッタリです。今更、人里に何の用ですか?」
「ケーキの材料を買いに来た」
「ケーキ?ふざけないで下さい!!」
「ふざけてないさ。質問にありのままに答えただけさ」
「おい!俺さっきそいつから薬を買ったんだけどよぉ・・・」
「薬!?貴女まさか」
「別に怪しい薬じゃないさ。体に害はないしむしろ力がみなぎるよ」
「嘘は言ってないんですね」
「当たり前だ、これ以上の事は何も言う気はないよ?」
「魅魔様・・・」
その時私の後頭部に石が飛んできた。
ゴッ
鈍い音が聞こえる。
「痛ってぇ・・・何すんだよ!!」
私が叫んだ先には、稗田という娘より一回り小さいぐらいの男の子がいた。
「出てけ!!僕たちの里から出tズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
すべていう前に男の子は吹き飛ばされた。
「魅魔!貴女なんて事を「黙れ!!」
「とやかく言うのは私だけにしろ!魔理沙は関係ないだろ!!!」
「しかし魅魔よ!今のh「五月蠅い!!!」
「魔理沙はあたしの娘だ!!これ以上何かやってみろ!
次こそ幻想郷を消すぞ」
「魅魔様・・・」
「魔理沙、ごめんよ。もう帰ろうか」
「うん・・・」
帰り道、まだ日は高く、しかし私たちの気持ちはとても低いところにあるようだった。
「ちょっと寄り道するよ」
「えっ?」
「話があるんだ」
「うん」
と言って魅魔様は森の中心の方向に向かって旋回した。
私たちは森の中心にある開けた場所に着地する。
言わずも知れた魅魔様との出会いの場所だ。
「この木を見てごらん」
魅魔様は指さす。
そこには森には似合わないほど小さく真っ直ぐな木があった。
「魔理沙。前に悪霊の話はしたよね」
「うん」
「じゃあ、今度は何で私が悪霊になったかを話さないといけないね・・・」
「・・・・」
「準備はいいかい?」
「・・・・・・うん」
私が一番気になっていた話を聞く日が来た。
そろそろ伏線回収に専念しないと
ついでに次回の語り部は「魅魔様」です。