原作でもこの話はとても好きで、はじめに言ったように竹林君を好きになったのはこの回に影響を受けたからです(*´w`*)
そんな竹林君のかっこよさを少しでも表現できたらと思います!
それではどーぞ♪
竹林は理事長から手渡された原稿を黙読した。
《僕はE組でクラスメイトたちの腐敗ぶりを見てきました…不特定多数との不純異性交遊に夢中な生徒…暴力生徒…コミュニケーション能力に多大な問題を抱える生徒…そんな彼等には本校舎に戻る能力はありませんが同じ椚ヶ丘の生徒として、少しでも彼等を更生させてあげたいと考えました。そこで皆さんにお願いがあります…僕が彼等の生活の全てを監視・再教育するために”E組管理委員会”を立ち上げる賛同を下さい》
原稿にはそう書いてあった。
「それを読んだら君のために生徒会新役”管理委員長”を用意しよう」
「”同級生をクラスごと更生した”その内申は中学どころか高校まで響く、一流大学への推薦も見えてくるぞ」
理事長と浅野の言葉に竹林は迷いの表情を浮かべていた。そんな竹林の肩に、理事長は手を添えながら声をかけた。
「これは儀式だ。君が強者になるためのね…かつてと友を支配する…そうする事で強者としてのふるまいを身につけるんだ」
理事長の強者という言葉に、竹林は自分家族や目の前の2人を頭に思い浮かべる。そしてわフラッと立ち上がると小さな声で言った。
「………やります…」
竹林の言葉に理事長はほんの少し笑みを浮かべ、原稿を覚えてくるようにと言った。
理事長室を後にしようとした竹林は、不意に楯やトロフィーが飾られている棚の前で立ち止まると浅野の方へ振り返り言った。
「…浅野君、これが…君がいつも上から見て来て景色なんだね」
「……まぁね」
(お前ごときが支配者を語るなガリ勉め…僕でさえ支配の頂点に立ててないのに)
陽も落ち暗くなった夜道を竹林は1人歩いていた。
すると目の前の曲がり角からこちらを覗く、真っ黒に日焼けした殺せんせーの姿があった。
「警察呼びますよ殺せんせー」
「にゅやっ!な、なぜ闇にまぎれた先生を⁉︎」
「隠れるのが下手すぎです…そもそも何の用ですか?殺しとはもう無縁なこの僕に…」
殺せんせーはその言葉に笑みを浮かべていた。そして竹林は殺せんせーの手によって、ビジュアル系メイクを施されていた。
「…こんなの僕じゃないよ」
竹林は殺せんせーが差し出した鏡に映る自分の姿を見て言った。
「竹林君、先生を殺さないのは君の自由です。でもね”殺す”とは日常に溢れる行為ですよ。現に家族に認められるためだけに…君は自由な自分を殺そうとしている…君ならいつか呪縛された君を殺せる日が必ずきます。焦らずじっくり殺すチャンスを狙ってください…相談があれば闇にまぎれていつでも来ますよ」
そう言うと殺せんせーはその場を立ち去り、竹林はしばらくその場から動くことなく殺せんせーの言葉の意味を考えていた。
翌日
創立記念日の集会で竹林は再び壇上に上がっていた。
「…はぁ?」
「また竹林がスピーチ?」
狭間と中村が疑問の声を上げると、千葉が呟いた。
「胸騒ぎがする…竹林からなにか…大事なものを壊してしまいそうな…そんな殺気を感じる…」
千葉の言葉にE組の生徒たちは不安の表情で壇上の竹林を見るが、ミナトはいつも通りだった。
そして竹林は語り始める。
「僕のやりたい事を聞いてください。僕のいたE組は弱い人達の集まりです…学力という強さが無かったために差別待遇を受けています……
でも僕はそんなE組が、メイド喫茶の次ぐらいに居心地良いです」
その言葉に体育館内にいた生徒達、その様子を見ていた理事長も驚いていた。
「「メイド喫茶の次かよw」」
海莉とミナトはそれぞれ別の場所にいながらも同じ言葉を口にし笑っていた。
「僕は嘘をついていました…強くなりたくて認められたくて…でもE組の中でも役立たずの上裏切った僕をクラスメイト達は何度も様子を見に来てくれた」
その言葉にE組の生徒達は顔を見合わせ笑顔を浮かべていた。
「先生は僕のような要領の悪い生徒でもわかるよう手を替え、品を替え工夫して教えてくれた」
体育館の天井では竹林の言葉を聞いた殺せんせーが嬉しそうに笑みを浮かべている。
「家族や皆さんが認めなかった僕の事をE組の皆は同じ目線で接してくれた。僕はもうしばらく弱者でいい、弱い事に耐え弱い事を楽しみながら強い者の首を狙う生活に戻ります」
「…イカれたかザコが‼︎」
我慢が出来なくなった浅野は怒りを露わにし竹林に言い放った。
「撤回して謝罪しろ竹林‼︎さもないと…」
その時浅野は気付いた、竹林の手に私立学校のベスト経営者を表彰する盾が握られている事に…
「理事長室からくすねてきました…理事長は本当に強い人です、全ての行動が合理的だ」
そう言うと竹林は暗殺用のナイフを取り出し頭上へと上げた。
「まさか竹林の奴…」
「いや…幾ら何でもそれはないんじゃ…」
この後の展開を予想したのだろう、驚く岡島の言葉に磯貝は同じよう応えていた。
「いやーかっこいいなあいつ」
ミナトの言葉にE組の生徒たちは誰もがミナトの方を見た。
「それじゃ竹林君はやっぱり…」
片岡の言葉にミナトは笑みを浮かべながら言った。
「ぶち壊せ‼︎竹林‼︎」
そして次の瞬間、竹林は頭上に掲げたナイフを振り下ろし、盾を粉々に叩き潰した。
誰もが唖然とする中、竹林は言った。
「浅野君の話では過去にこれと同じ事をした生徒がいたとか…前例から合理的に考えれば……E組行きですね僕も」
そう言って壇上を後にする竹林の表情はとても清々しい笑顔を浮かべていた。
ステージ脇では横を通り過ぎようとした竹林を、浅野が肩を掴み呼び止めていた。
「救えないな君は…強者になるチャンスをせっかく与えてやったのに」
その言葉に竹林はメガネをクイと上げつつ応える。
「強者?怖がってるだけの人に見えたけどね…君も、皆も」
竹林の言葉に肩を掴む手を離し、浅野は何も言えず悔しそうな表情を浮かべていた。
先ほどの余韻が残ってる中、E組の列に戻ってきた竹林は皆に頭を下げた。
「僕は君達を裏切った……許してくれとは言わない、でももう一度僕をE組の一員として迎えてほしい…」
しかし、そんな竹林を誰も責めることなくE組の生徒達は快く受け入れた。
「おかえり竹林!」
ミナトの言葉に続き、皆が竹林が戻ってきたことを心の底から喜んだ。
「ったく…まぁ俺はお前が戻ってくるだろうと思ってたけどよ」
寺坂が竹林の肩を組みながらそう言うと、竹林はメガネをクイと上げつつ言った。
「ありがとう寺坂…お礼に今日の帰りメイド喫茶に行かないか?確か今日で寺坂の会員カードポイント貯まるはず」
「お前!こいつらの前でそれを言うなって‼︎」
「へぇ〜詳しく聞かせてもらおうか寺坂」
「違う!ただこいつに誘われただけで…」
「「「へぇ〜www」」」
「お!ま!え!ら!な!」
慌てて否定する寺坂に対し批判の目が向けられ、竹林はそんな様子を笑いながら見ていた。
「やっぱりあいつにはE組の方があってるわ」
ワイワイ騒ぐE組を遠目に、海莉は笑いながら呟いた。
「凄く楽しそうにしていますね…」
言葉に応えるミヤコの表情はどこか寂しさを感じさせると海莉は思った。
「お前もE組行けばいいんじゃね?」
「なっ!」
とっぴょうしもない海莉の言葉にミヤコは驚いた表情を見せるが、すぐに先ほどと同じ寂しげな表情を浮かべた。
「別に落ちこぼれクラスに行けってわけじゃなくて…いや、E組を落ちこぼれとは思ったことないけど…なんつーかさー……無理してない?お前」
核心を突かれた ミヤコはそう思い内心焦っていたが、そんな事は無いです!と言い切りその場を後にした。
(確かに鮫島さんの言う通りかもしれない……前回の夏祭りから暗殺対象…殺せんせーを殺す事、そしてそのために手段を選ばない事、そして最悪の場合……E組の生徒達を犠牲にしてでも彼を殺す事に抵抗を覚える自分がいる………)
しばらくするとミヤコは歩くのを止め、その場にしゃがみこんでいた。
「誰でもいい…教えてください……何が正しくて、何が間違っているのですか……」
周りに誰もいなかったためその言葉に返事は無く、ミヤコは静かに涙をこぼした。
数日後
E組ではいつものように暗殺の訓練が行われていた。
しかしいつもと違うのは烏間が持っている分厚い本。生徒達誰もがその本に身構えていた。
「二学期からは新しい要素を組み込む…そのひとつが火薬だ。だが危険も伴う。そのため火薬の安全な取り扱いを1名に完璧に覚えてもらう」
その言葉に生徒達は一斉に烏間との距離を開けた。
(あんな分厚いの丸暗記なんて無理だろ…)
(あたまパンクしちゃうよ…)
そんな事を思っていると1人の生徒がひょいと烏間の手から本を取った。
「勉強の役に立たない知識ですが、どこかで役に立つかもしれない」
「まぁ、そんな分厚い本丸暗記出来るのなんてうちのクラスに1人しかいないよな」
ミナトの言葉に生徒達が頷く中、烏間は目の前の生徒に問いかけた。
「できるか?竹林君」
クイっとあげるそのメガネはいつもより色ツヤも良く、キラッと光っていた。
「ええ、二期OPの替え歌にすればすぐですよ」
竹林編も終わり次回はプリン…もとい茅野の話ですね
その前か後に、イリーナvs真琴 女教師対決を書きたいと思っています!
そして1人悩むミヤコちゃん…今後どうなるのか楽しみにお待ちくださいv(`ゝω・´)
感想、ご指摘、オリキャラに対する質問などなど心よりお待ちしてます(*´w`*)