津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:お薬二錠

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速・都・倉「「「……………」」」

湊「なんでだまってるの?」
鮫「何か嫌なことでもあったんだろうよ」

速・都・倉(((恥ずかしくて何も言えない…)))

殺「ヌルフフフ、それではどーぞ‼︎」


毒の時間

「朝か……」

 

珍しく目覚ましが鳴るよりも先に起きたミナトは外を眺めると、自分の拳に目を向けグーとパーを交互に繰り返した。

 

「昨日よりは調子いいみたいだな」

 

最近ミナトの身に起こり始めた怠さ。だがミナトはその原因を知っていた。

 

「ミヤコの話じゃ親父には連絡がつかないらしいからな………ったく、何やってんだよクソ親父」

 

ため息をつき顔を洗うため布団から出るミナト。

その表情は普段通りのへらへらとした笑顔では無く、ほんのわずかだが焦りが見えていた。

 

「………今更遅いんだよ…クソが」

 

殺気混じりにミナトが呟くと誰かが階段を上る音が聞こえ、しばらくして部屋のドアが開きパジャマ姿のミヤコがひょっこりと姿を見せた。

 

「兄様朝ですよ〜……って珍しいですねこんな朝早くから起きているなんて」

 

「…どっかの誰かさんが学園祭で舞い上がってはしゃぐからな〜」

 

「なっ!そ、そんなことありません!ただ私は初めての学園祭にすこーしだけワクワクしてるだけです!」

 

「はいはい、そういうことにしておくよ」

 

「そういうことなんです!」

 

 

ミナトは自分自身が少しずつ異形に近づいていることに気付きながらも、普段と変わらずいつも通りに過ごしていた。

 

 

 

 

 

 

 

椚ヶ丘学園祭2日前

 

3年E組はこの日、学校に泊まり込みで学園祭の準備をしていた。時刻はすでに20時を過ぎており、村松と原が皆に夜食を作ろうと調理室に向かって行った。

 

「泊まり込みで準備なんて面倒くせーと思ったが、村松と原の料理が食えるなら案外いいもんだな」

 

「確かに、がさつな寺坂が作るよりは安心して食えるな」

 

「んだとイトナ⁉︎」

 

 

寺坂とイトナがワイワイガヤガヤしているのをミヤコが眺めていると神崎が声をかけてきた。

 

「どうしたのミヤコさん?」

 

「いえ、こういうのは慣れていないのですが……とても楽しくて嬉しいんです」

 

普段の冷静な彼女からは想像も出来ない可愛らしい笑顔を見せるミヤコを目に、神崎は微笑みその後も2人は楽しそうに話し続けていた。

 

「あ、そう言えば」

 

「どうかしたんですか?」

 

突如、神崎が何か思い出したように話し始める。

 

「うん、さっき殺せんせーとすれ違ったんだけど、その時ニヤニヤしてたのが気になって……」

 

「ニヤニヤ?」

 

学校に泊まる際、担任が1人いなくてはいけないということで仕事がある烏間や泉、イリーナに変わって殺せんせーが生徒達と同じく学校に泊まることになった。

 

殺せんせーがニヤニヤしていた理由をミヤコが考えていると、教室のドアが開きエプロン姿の村松と原が料理を持ち入ってきた。

 

 

 

「おーい、飯出来たぞー!」

 

「殺せんせーが持ってきてくれた美味しいキノコを使った料理だよー♪」

 

 

村松と原が持ってきた料理の匂いにつられ、学園祭の準備をしていた生徒達は手を止め一斉に2人の元へ駆け寄った。

 

「私達も行こう?」

 

「は、はい!」

 

(殺せんせーがニヤニヤ…)

 

 

ミヤコは神崎が見たというニヤニヤ顔の殺せんせーに疑問を抱きながらも、他の生徒達と同じように2人の元へ駆け寄った。

 

 

 

「「「「「いただきまーす!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒達は知らなかった………この食事が恐怖の始まりだということを……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、村松が作った料理はやっぱり美味いな!」

 

「料理が出来る男なんて将来モテるんじゃないか?」

 

杉野と菅谷に褒められ村松が恥ずかしそうに苦笑を浮かべていると、倉橋がキノコ料理を手に持ち原に問いかけた。

 

「ねぇねぇ寿美鈴ちゃん、この料理に使ってるキノコって何ていうの?」

 

「うーん、殺せんせーが持ってきたんだけど何って言ったかな……そうだ!律ー!」

 

「お呼びでしょうか?」

 

その声と共に教室に備え付けられている律の本体が起動し、制服姿の律が表示された。

 

「このキノコ何ていうキノコか知ってる?」

 

「ちょっと待ってください、今ネットに潜って検索しますので」

 

「このキノコ美味しいからお父さん達にも食べさせたくて」

 

「私もこれ気に入ったよ!」

 

不破も加わり倉橋と原の3人で談笑していると、律が画面に現れ手に持っている紙に目を通しながら話し始めた。

 

「検索してきました!そのキノコはヨイツブレタケといって、名前の通り食べると酔った時と同じ状態になる毒キノコです」

 

 

律の言葉に教室内は一気に静寂に包まれた。

 

「どうしたんですか皆さん?私、何か変なこと言いました?」

 

「律……今、毒キノコって……」

 

「はい…あ!でもご安心ください!命に関わることは無く、効果もすぐ消えるそうですから」

 

「よかった…」

 

律の言葉にホッとし、念のためこれ以上キノコ料理を食べないようにと磯貝が皆に言おうとした時、彼の背中に何かが覆い被さった。

 

「っと……片岡?」

 

「磯貝君…」

 

そう言う片岡の顔は少し火照っておるのか赤く、瞳はうるうると今にも泣きそうになっていた。

 

「ど、どうした片岡?どこか痛いのか?」

 

そんな彼女を心配し声をかける磯貝であったが、そんな彼の心配は難なく打ち砕かれることとなる。

 

「私ってそんなに女の子っぽくないかな?」

 

「へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「毒キノコか……悪戯に使えそうだしどこから取ってきたのか後で殺せんせーに聞こーっと」

 

よからぬことを考えているのかニヤニヤと悪魔の笑みを浮かべるカルマの手を、不意に隣にいた奥田が掴んだ。

 

「奥田さんどうしたの……ってまさか…」

 

「…カルマ君…………カルマ君の身体で実験してもいいですか?」

 

「なっ‼︎ちょ、ちょっと待って奥田さん‼︎」

 

慌てふためいたカルマは体勢を崩し、気づけば奥田がカルマを押し倒す形になっていた。

 

「カルマ君にしか頼めないんです…」

 

「お、落ち着いて奥田さん」

 

「私は落ち着いてますよ?」

 

「お、俺よりも渚君の方が向いてるって」

 

そう言ってカルマが渚に目を向けると、渚は泣きながら熱弁する茅野を前に慌てふためいていた。

 

 

 

 

 

目の前の状況を整理しようとミナトは試みるが、とんでもない現状に唖然としていた。

 

 

 

磯貝は女の子らしくないことを嘆き悲しむ片岡を必死に慰めている。

 

「みんな私のことをイケメグ、イケメグって……私だって女の子なのにー‼︎」

 

「な、泣くなよ片岡。片岡にだって女の子らしいところはあるよ」

 

 

 

カルマは強引に迫る奥田を必死に抑え近くにいる渚に助けを求めている。

 

「拒まないでくださいカルマ君」

 

「そういうわけにも…いかないんだって…」

 

「痛くしませんから」

 

「その発言がアウトなの!」

 

 

渚も渚で巨乳に対し熱く語る茅野を前に慌てふためいている。

 

「ねぇ!渚も巨乳の方がいいの⁉︎」

 

「そんなことないよ!」

 

「だってビッチ先生の胸に顔押し付けられたとき赤くなってたじゃん‼︎」

 

「そ、それは恥ずかしかったからだよ‼︎」

 

 

周りに目を移すと神崎が杉野と三村にガンつけていたり、寺坂、村松、吉田、イトナが原と狭間に普段の行いを説教されていたり、女の子らしさをアピールする岡野を目に前原が似合わないと笑い顔面に蹴りを喰らっていたりしていた。

 

 

「これも毒キノコの影響か…」

 

「殺せんせーの奴、余計なことしやがって」

 

千葉と菅谷の言葉に共感し急いで現状悪化を防ごうと動き出そうとした時、ミナトの背後から速水がぎゅっと抱きついてきた。

 

「ミ〜ナト♪」

 

「凛香⁉︎」

 

速水はミナトの背に顔をスリスリと擦り付けると、ミナトの肩に手を回した。

 

「ねぇミナト、お姫様抱っこして?」

 

「どうしたの急に⁉︎」

 

「いいから!お姫様抱っこして!それとも…いや?私をお姫様抱っこするの」

 

しゅんとした速水の表情にミナトは思わず顔を赤くする。そんな反則的な可愛さにお姫様抱っこしようと手を動かすが、現実に戻りニヤニヤとしながらこちらを眺める生徒達に目を向けた。

 

「えっと……」

 

「僕達は何も見ていない」

 

「ああ、気にするなミナト」

 

気を使ってくれているのか視線をそらす竹林と千葉に申し訳なさそうな表情を浮かべ、次の展開をワクワクしているのか目をキラキラと輝かせている中村、矢田、不破の3人に目を向けた。

 

「シャッター準備は出来てるよ♪」

 

「羨ましいなぁお姫様抱っこ」

 

「ここで男を見せなきゃ津芽君!」

 

「余計なお世話だよ‼︎」

 

 

中村から携帯を取り上げようとするとミナトの足を誰かが掴み、目線を下に降ろすとそこにはボロボロになった岡島がいた。

 

「な、何してんだよ岡島」

 

「お、お前の妹どうなってるんだよ⁉︎」

 

「は⁉︎」

 

ミナトが目線を元に戻すとづかづかと歩み寄るミヤコの姿があった。

 

「岡島ちゃんどうして逃げるんです?私はただ遊んであげているだけなのに………違う!私が彼をちゃんと呼ぶなんてありえない‼︎」

 

(((すごい葛藤してらっしゃる‼︎)))

 

毒キノコの影響により岡島の扱いが普段と違うことに対し、ミヤコは悩み苦しみながらも岡島の足を掴みそのままずるずると引きずって行ってしまった。

 

「ミヤコちゃんって実はドS?」

 

「私もテンション上げたーい‼︎というわけで歌います‼︎青春サツバツ論‼︎」

 

「私も歌う‼︎」

 

 

 

そう言って中村達3人は教室の中央に向かい、どこから持ってきたのかマイクを片手に歌い始めた。

 

「何なんだこの状況……」

 

ミナトは唖然としたまま立ち尽くしていると、頬に柔らかい感触が伝わった。バッと隣に目を向けるとへへっと笑う速水が顔を赤く染めていた。

 

「凛香…今何した?」

 

「ちゅーしたの!ミナトいつまでたってもお姫様抱っこしてくれないんだもん…」

 

キスではなくちゅーと言う言葉にミナトの精神力は瀕死寸前となっていた。

 

「お姫様抱っこしてほしいの?」

 

「うん!」

 

「わかったよ」

 

ミナトはため息を吐きつつも笑顔を浮かべ速水をお姫様抱っこした。

 

「どんな気分ですかお姫様?」

 

「すごい幸せな気分だよ♪」

 

クラス内は中村、不破、矢田の3人が歌い大盛り上がり。ミナト達に目を向ける者は1人もいなかった。

 

「………凛香、キスしていい?」

 

「もちろん♪」

 

 

2人は視線が向けられない状況の中こっそりと唇を重ねる。まるで時間が止まっているような、その場に2人だけでいるような感覚にしばらく包まれパッと唇を離すとミナトと速水は互いに笑みを浮かべた。

 

「幸せだよ俺」

 

「私もミナトの彼女になれて幸せだよ♪」

 

そしてもう一度唇を

 

「堂々としすぎだろ」

 

「なっ⁉︎」

 

もう一度唇を重ねようとしたとき、目の前にいたのは倉橋をお姫様抱っこする海莉だった。

 

「どこから見てた……」

 

「凛香…キスしていい?ってところから」

 

「ミナトーちゅーしよう?」

 

「ほら、お姫様もそう言ってるしキスしてやれろ王子様」

 

「ぬわーーーーーーーーー‼︎‼︎‼︎」

 

 

 

夢なら覚めてほしいと全力でそう願うミナトであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、殺せんせーは烏間と泉にこっぴどく叱られ、生徒達は迷惑をかけた者同士、昨日のことを忘れようと必死に謝っていた。

 

 

ちなみに、海莉はと言うと………

 

 

 

 

「鮫島、その絆創膏どうしたんだ?」

 

「んぐっ⁉︎こ、これか?その……昨日の帰り野良猫に引っかかれて……」

 

「そうか、気をつけろよ?」

 

「あのさ、これそんな気になる?」

 

「ああ、荒木達も気にしていたぞ。キスマークじゃないかって噂していたぐらいだからな」

 

「へぶっ‼︎」

 

 

 

倉橋としっかりイチャイチャしていましたとさ。

 

 




速・都・倉「「「ごめんなさい」」」

湊「気にしてないからいいよ」
鮫「そうそう、全部殺せんせーが悪いんだからさ♪」

湊・鮫((殺せんせー、マジ感謝‼︎))





今回は学園祭の前にイチャイチャ回を入れました。これも当初から予定したものです。次回から学園祭突入なのでお楽しみに!


今日は暗殺教室の連載開始日らしいです‼︎名作の誕生日ということですね。暗殺教室と出会い、3年E組の生徒達と出会い、殺せんせーと出会い……私も殺せんせーの言葉や生徒達の頑張る姿に心打たれ自分も頑張ろうと思うようになりました。

アニメは終わってしまい、単行本も次が最後。本当に悲しいですが、暗殺教室は永遠に不滅‼︎生徒達のことを、そして殺せんせーのことを皆さんが忘れないようこの作品も完結を目指し頑張りますので応援よろしくお願いします‼︎


改めて「暗殺教室」 誕生日おめでとうございます‼︎
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