津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:お薬二錠

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お久しぶりですケチャップです!

今回はイチャイチャ回ですが、久しぶりに執筆したのでイチャイチャしてるの?と疑問に思う内容になっているかもしれません(´・ω・)

試行錯誤しながら書いたのでどうか温かい目で読んでいただけたら幸いです。

それではどーぞ‼︎


休憩の時間

本校舎から隔離校舎へ向かう途中、満足そうな顔で坂を下ってくる一般人達を目に海莉は過酷な状況にも関わらずしっかりと競い合っているE組に感心していた。

 

「どんぐりつけ麺か……あいつらも良くやるよ」

 

E組生徒である彼女、そして好敵手の顔を思い浮かべ笑みを浮かべる。そして坂を登りきると彼女である倉橋が笑顔で駆け寄ってきた。

 

「あ、鮫ちゃん!来てくれたんだ♪」

 

「おう!きゅうけー時間だからな。どんぐりつけ麺1つお願い!」

 

「うん!」

 

笑顔を向け教室の方へ向かっていった倉橋を見送ると、スカートを履いた渚が目に入った。

 

「さ、鮫島君………」

 

「……………」

 

海莉は無言でしばらくしてから笑みを浮かべると、何も見ていないと言わんばかりに空を見上げた。

 

「綺麗な空だな〜」

 

「いろいろ誤解してるよ鮫島君‼︎」

 

 

その後どんぐりつけ麺を持ってきた倉橋から事情を聞き、海莉は笑いながらも渚に同情していた。

 

 

「まぁ何はともあれ、お疲れちゃん渚」

 

「まさかあんなことになるとは思わなかったよ…」

 

「スカート履いても違和感ないからね〜」

 

倉橋がサラッとひどいことを言ったが海莉はあえて指摘せず、どんぐりつけ麺を食べ進めた。

 

「そう言えば陽菜乃、暇な時さ連絡してくれよ。学園祭一緒に見て回りたいから」

 

「それならもうそろそろ休憩時間なんだ♪あ、ちょっと待ってて?」

 

そう言うと倉橋は速水とミナトを連れてきた。

 

「2人もこれから休憩時間だからダブルデートしようよ♪」

 

「「「ダブルデート⁉︎」」」

 

 

こうして倉橋の提案によりミナト・速水ペア、海莉・倉橋ペアのダブルデートが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、何でこうなるんだ?」

 

「俺だって聞きたいよ……」

 

 

今ミナトと海莉は2人でお化け屋敷の中にいた。互いに呆れた顔で彼女と一緒に回れないことを悔やみつつ、お化けに扮した生徒達をスルーしながら暗闇の中を進んでいた。

 

「陽菜乃は何がしたいんだ?」

 

「まぁ凛香も楽しそうにしてたからいいけどさ」

 

彼女のことを考えているのか幸せそうな表情をするミナトを目に、海莉は笑みを浮かべ言った。

 

 

「お前も俺もあの頃と比べてだいぶ変わったな」

 

「あの頃って…お前と初めて会った頃か?」

 

ミナトの言葉を機に2人は喧嘩に明け暮れていた日々を思い出していた。

 

「あの頃はまさか自分に彼女が出来るなんて思わなかったよ」

 

「同じく。つかあの先生はどこ行ったんだ?えーと……雪……何とか先生」

 

教師の名を思い出せない海莉にミナトは苦笑を浮かべながら、自分を救ってくれた恩師の名を口にした。

 

「雪村先生だろ?学校からもいなくなってたからな…」

 

「ま、考えても仕方ないか。今はこのお化け屋敷を楽しもうぜ♪」

 

そう言って海莉が視線を前に向けると死人のような顔をした霊に扮した生徒が現れ、2人はお化け屋敷の中で情けない叫び声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐったりしたミナトと海莉を目に、速水はため息をつき倉橋は苦笑を浮かべていた。

 

「意外にミナトもおくびょうなのね」

 

「不意打ちに弱いんだよ……てか、鮫島の叫び声がデカすぎ」

 

「うるせー、あんな奴が急に出てきたら誰でもビビるだろ」

 

「鮫ちゃんも津芽っちも楽しそうで何よりだよ♪」

 

 

上機嫌に話す倉橋に疑問を抱いた海莉が問いかけた。

 

 

「何で俺と津芽でお化け屋敷に入らせたんだよ」

 

「2人ともいつも喧嘩してるイメージだから…たまにはこういうのもいいかなーと思って」

 

「なるほどね……よし、ここからは別行動だ!陽菜乃、高校生のとこ見て回ろうぜ」

 

「ちょ、鮫ちゃん⁉︎」

 

「俺はお前といろいろ見て回りたいの!」

 

海莉はそう言うと倉橋の手を掴み少し強引に連れ出して行った。

 

「意外と強引だなーあいつも」

 

「あいつもってことはミナトも?」

 

速水の言葉にミナトはしまったと表情を曇らせるが、彼女の側に歩み寄り手を握ると強引に連れ出した。

 

「俺も凛香と一緒に見て回りたい」

 

「うん、私も」

 

速水の可憐な笑顔にミナトは顔を少し赤く染め、人で賑わう学園祭を歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミナトと速水は体育館に足を運ぶと、有志バンドによるバンド演奏が行われていた。

 

ノリのいい曲調に速水は自然とリズムを取り始める。それを見てミナトもテンポよく彼女の手を握る強さに強弱につけ始めた。互いに見つめ合い笑みを浮かべる。体育館内に響き渡る爆音で声が届きにくい中、2人は無言でもその時間を楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

そして2人はもう一度お化け屋敷をやっているクラスへと向かった。

 

「そう言えば凛香はお化け屋敷入ったの?俺等が入った後、後ろから凛香の叫び声聞こえなかったけど」

 

「な、何で叫び声を上げる前提なのよ!その……まだ入ってないけど……」

 

「怖いなら手繋いであげるよ?」

 

「うっ………お願いします」

 

そう言って速水はミナトが差し出す手に自分の手を重ね、2人はお化け屋敷の中に入って行った。

 

 

そんな2人を笑顔で見送った受付の男子生徒は血の涙を流していたという……

 

 

 

 

 

お化け屋敷に入ると予想以上に暗かったのか速水はミナトの腕にしがみついていた。

 

「だ、大丈夫?」

 

「平気、平気、へいき…………へいきだから離れないで………」

 

 

早くもノックアウト寸前の速水を落ち着かせるようミナトは彼女の頭を優しく撫でゆっくりと進み始めた。

 

 

壁から突如現れる血に濡れた無数の手。ホラー映画でお馴染みのBGM。お客を怖がらせる仕掛けの一つ一つに速水は俯きながらも怖がり、ミナトはそんな彼女を愛おしく思っていた。

 

「もうそろそろ終わりだよ凛香」

 

「ほんと?」

 

「ほんとだよ。ほら、出口が見えるでしょ?」

 

速水はゆっくりと顔を上げミナトが指差す方を見るとほんの僅かな光が漏れていた。

 

「よかった」

 

「しがみついてなくて大丈夫?」

 

「よ、余計なお世話よ‼︎」

 

そう言って速水はミナトの腕から離れ手を繋いだまま歩き始める。しかしその時、ミナトは先ほどとは違う何かに違和感を覚えていた。

 

(出口付近の掃除用具入れ……こんなのさっきあったけ?)

 

 

「ふぅ、これでようやく…」

 

そう言って速水が出口と書かれたドアに手を掛けた時、掃除用具入れがバンと開きお化けに扮した教師が脅かしてきた。

 

「ばぁぁぁぁぁぁああああ‼︎」

 

 

「「うわぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎」」

 

 

その叫び声は外で順番待ちしていたお客にまで聞こえ、本格的なお化け屋敷としてその日そのクラスはA組に引けを取らない集客数と売り上げを記録した。

 

 

 

 

 

 

 

 

知らぬうちにお化け屋敷のクラスに貢献していた2人は、ぐったりした様子で校舎内をふらふらと歩いていた。

 

「まさかクラス担任までもがお化け役になってるなんてな……」

 

「もうお化け屋敷なんて行かない」

 

「そう言わないでよ凛香。また機会があれば2人で行こう?」

 

そんな事を話していると不機嫌そうな海莉とそれをなだめる倉橋に再開した。

 

「2人ともぐったりしてるけど大丈夫⁉︎」

 

「陽菜乃……お化け屋敷に行ったんだ」

 

「だ、大丈夫凛香ちゃん⁉︎」

 

「予想以上に完成度高くてさ……それより鮫島の奴、機嫌悪そうだけどどうしたんだよ?」

 

ミナトの問いに倉橋は海莉の方にチラッと目を向けると苦笑を浮かべながら話し始めた。

 

「さっき中庭で一般のお客さんも参加できる腕相撲大会やってたんだけど、鮫ちゃん決勝戦で負けちゃったんだ」

 

「負けたとか言うな。くそ、最初は俺の優勢だったのに手抜いてやがったのかあいつ」

 

「鮫島が負けるなんてそうそうないし、腕相撲大会のチャンピオンだったんじゃないのその人?」

 

どうだろうなとぼやきつつ海莉は頭を掻くと前から歩いてくる1人の男を目に大声を上げ指差した。

 

「あ!あいつだよあいつ!」

 

 

 

周りの人達がこちらに視線を向けるほどの大声だったが、海莉に指差された金髪の男はこちらに気付くことなく何事もないかのように通り過ぎようとした。

 

しかし、ぼーっとしていたのかその男はミナトとぶつかり初めて彼等の存在に気づいた。

 

「すいません、大丈夫ですか?」

 

金髪の男は外れたイヤホンを耳につけながら問いかける。

 

「大丈夫ですよ。友人から聞きました、腕相撲大会優勝したんですね」

 

「あー、たまたまですよ。すいません人を待たせているので失礼します」

 

そう言って金髪の男はミナト達の前から立ち去った。

 

「あんな爆音で音楽聞いてれば俺が叫んでも気づかないだろうな」

 

「すごい音漏れしてたもんね」

 

海莉と倉橋が金髪の男も見送っていると、速水はミナトの服に赤い染みが付いているのに気づいた。

 

「これって……血?」

 

「まっさかー、ケチャップとかだよきっと」

 

そう言ってミナトは赤い染みを拭き取り、海莉はA組に戻りミナト達も休憩が終わる時間となったのでダブルデートは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミナト達と別れた後、金髪の男は校内を歩きながら電話していた。

 

『やぁ、学園祭楽しんでいるかい?』

 

「はい、先ほど腕相撲大会というものに参加し優勝してきました」

 

『楽しんでいるならよかった。ところで僕の言いつけちゃんと覚えてる?』

 

「……もちろんです。標的には一切手を出すな。主のお言葉に背くつもりはありません」

 

『優秀だね〜。僕も明日学園祭に行くから。また明日、ジュスティス』

 

そこで電話は途切れジュスティスと呼ばれた男はその場で立ち止まり、殺意と怒りを露わにしつつ携帯を強く握りしめていた。

 

 

「気に喰わない……あんなガキが我が主に期待されているなんて」

 

ジュスティスは一旦深呼吸して気持ちを落ち着かせ、何食わぬ顔で校内を再び歩き始めた。

 

 

「しょせん津芽ミナトは苗床。我が主が不必要と判断したら……」

 

ジュスティスは自分の首を手で掻っ切るような仕草をすると笑みを浮かべて言った。

 

 

「死刑執行すればいい…」

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます!

今後の展開を考えすぎてイチャイチャ要素が足りないイチャイチャ回となってしまいました。お化け屋敷であった掃除用具入れに先生が入り脅かすというシーンは、私が高校生の学園祭で担任の先生が実際にやったことです。声が大きい先生だったので脅かし役には最適でした(*´w`*)

学園祭という楽しげな雰囲気の中にもミナトを狙う輩がちらほら……

今後の展開を楽しみにこれからも読んでいただけたら幸いです!

感想お待ちしてますv(`ゝω・´)
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