津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:お薬二錠

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更新遅くなって申し訳ありません‼︎

夏休みが始まりましたが、私は残業続きで発狂しそうです……
暑さも本格的になり熱中症に気をつけなければならない時期になりました。読者のみなさまも熱中症に気をつけて、夏休みがあるかたはいっぱい遊んで、仕事があるかたは無理しない程度に頑張って今年の夏も乗り越えましょう‼︎

それではどうぞ‼︎


縁の時間

学園祭二日目

 

本校舎に貼られていた売り上げ速報を目にしたミナトとミヤコは、落ち込みながらE組へと続く坂道を歩いていた。

 

「はぁ……今日で学園祭も最後か……」

 

「今のペースじゃA組と勝負になりませんね」

 

 

そんな2人の横をニュースキャスターとカメラマンが慌てて駆け抜けて行く。

 

「急げ!朝の中継に間に合わねーぞ‼︎」

 

「そ、そんなこと言ったって……この坂辛いっすよ‼︎」

 

 

彼等を見送った2人は不思議に思い、同じ方向に首を傾けた。

 

 

「あれって…テレビ局?」

 

「この先にはE組しかないのに何を撮るつもりでしょう?」

 

疑問を抱きながら角を曲がると、2人の前には信じられない光景が広がっていた。

 

「何ということでしょう⁉︎」

 

「松方さんの真似ですか?」

 

「違うよ!」

 

そんなコントを繰り広げていると、渚、千葉、菅谷、三村、速水も慌てて駆け寄ってきた。

 

「どういうことだ?」

 

「昨日と今日でこの差は何?」

 

千葉と速水がずらりと並ぶ人達に驚いていると、渚の携帯から律が話しかけてきた。

 

「ネットに潜って情報の発信源を探しました。その結果、この方のブログが出てきました」

 

そう言って律が画面に映し出したブログに生徒達は目を向けた。

 

「このブログ…」

 

そのブログは南の島で女装した渚を女子と勘違いして一目惚れし、昨日の学園祭で自分は男であることを渚に告げられたかわいそうな男、法田ユウジのグルメブログだった。

 

「お金に任せた食べ歩きは信頼性も高く、今もカウンターがどんどん増えています!」

 

「今度会ったらお礼言わないとな」

 

「…うん‼︎」

 

ミナトの言葉に渚は頷き、生徒達は並んでいる人達を待たせないようすぐ準備に取り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

開店してからはみんな必死だった。

 

 

注文が入るたびに裏山に向かい材料を取り、作って、出して、売ってを繰り返す。

 

 

 

知り合いやゆかりがあった人達が来て…

 

 

 

「お、進藤!それにみんなも来てくれたのか」

 

「よっ杉野!」

 

「来てやったぞ〜」

 

「どんぐりつけ麺大人気みたいだな」

 

「へへ、まぁな♪」

 

球技大会で戦った野球部や前原の元カノ、片岡の友人である多川やメガネとニキビのモブ2人もE組の料理に絶賛の声をあげていた。

 

 

 

 

 

いらっしゃって…

 

 

 

「大繁盛みたいじゃな」

 

寺坂、吉田、村松が振り返ると、そこにはミナトとミヤコの祖父である伊武鬼がいた。

 

「ミナトのじーさん!」

 

「どーよじいさん、これが俺達の実力だぜ!」

 

「マズさが売りの村松だ。こんな絶品料理2度と食べられないだろうな」

 

「んだとイトナ‼︎褒めてるのかバカにしてるのか分かんねーよ‼︎」

 

「相変わらずじゃのお前らは……八重野と雪乃にも食わせてやりたい。持ち帰りはできるのかの?」

 

伊武鬼はいつも通りギャーギャー騒ぐ寺坂達の姿に笑みを浮かべ満足そうに眺めていた。

 

 

 

 

いらっしゃって…

 

 

 

「席が埋まって来たのはいいんだけど…」

 

「殺せんせーを殺せなかった殺し屋達でいっぱいだね」

 

磯貝と片岡の視線の先には席が殺し屋達で埋まる圧巻の光景が広がっていた。その中には死神に殺られたと思われていたレッドアイとロヴロの姿もあった。

 

「うーむ、この味なら毒混ぜても喜んで食うな」

 

「ああ、ガキが作った味とは思えねぇ」

 

南の島で会ったスモッグとガストロは美味しそうにどんぐりつけ麺を食べていたが、グリップはカルマにわさび入りのモンブランを食べさせられ悶絶していた。

 

「どお?俺の特製モンブラン美味しいでしょ?」

 

悪魔の角と尻尾をはやしニヤニヤと笑みを浮かべるカルマを目に、渚とカルマは苦笑を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずいです‼︎どんぐり麺の在庫もうすぐなくなります‼︎」

 

奥田がどんぐり麺のトレーを手にしながら言うと、それを見た磯貝が呟いた。

 

「予想以上に売れたからなー」

 

「でもA組はそれ以上に稼いでるはず」

 

収益表を目に心配そうな表情を浮かべる不破に対し、原がアケビを手にしつつ言った。

 

「サイドメニューの売れ行き良いから残り時間はこれでねばろーよ」

 

「もう少し山奥に足を伸ばせばまだ在庫は生えてるぜ」

 

「むーん、でもそれだと山の生態系崩しちゃわないかな?」

 

木村の提案に倉橋が反対すると、栗に扮した殺せんせーも彼女の意見に賛同した。

 

「倉橋さんの言う通りです。ここいらで打ち止めにしましょう」

 

「でもそれじゃA組に勝てないよ?」

 

渚の言葉に生徒数名が頷く中、殺せんせーは答えた。

 

「確かにA組との勝負には負けてしまうでしょう。でもそれでいいんです。この学園祭で実感したでしょう?君達がどれほど多くの縁に恵まれているか。

それに気付けたのなら先生は勝敗など気にしませんよ」

 

 

その言葉を聞いた生徒達は互いに顔を見合わせ、岡野が頭を掻きながら呟いた。

 

「あーあ、結局今日も授業が目的だったわけね」

 

「くっそー、勝ちたかったけどなー」

 

悔しそうに頭に巻いたタオルを外す村松に原が歩み寄りなだめていると矢田が外から渚のことを呼び、それに答え渚が外に出ると母親の広海が居た。

 

 

 

 

「…はい山ぶどうジュース。美味しいよ」

 

「…ありがと。CATVで紹介されてるのを見て来たの……すごいのねアンタのクラス。残りたがる理由もわかるわ」

 

「……うん」

 

ほんの少し気まずそうな雰囲気の中、広海は山ぶどうのジュースを飲むと少し渚に詰め寄り言った。

 

「渚、この前の校舎での出来事でアンタを見て思い知ったの……私の息子は私とは別人だって。私から卒業するだけの力を知らぬ間に身につけていたんだって」

 

「……………」

 

渚は何も答えることなく広海から視線を逸らしていた。

 

「……でもね渚、せめて成人までは一緒にいてよ。そっから先は好きに生きればいいからさ。せっかくアンタの親になれたんだもん、もうしばらく心配させてよ」

 

「…うん!」

 

 

 

 

 

 

 

笑みを浮かべて嬉しそうに母親と話し続ける渚の姿を見て、生徒達は安心していた。

 

「この前の面談の時はどうなるかと思ったけど」

 

「もう大丈夫みたいだね」

 

茅野とカルマがそう言うと、ミナトは何を思ったのか殺せんせーの元に歩み寄り申し訳なさそうに言った。

 

「あのさ殺せんせー、山ぶどうジュースあと2人分作ってもいいかな?どうしてもあげたい人達がいるんだけど」

 

「もちろんいいですよ。君の家族にも君が今まで出会った縁でどう育ったのか見せてあげてください」

 

「ありがと」

 

ミナトはそう言うと急いで作った山ぶどうジュースを手に教室を後にした。

 

「ミナト……」

 

生徒達はミナトが誰のことを言っているのか気づき、心配そうな表情を浮かべる。その中で速水は彼のことを追いかけようと駆け出したが殺せんせーに引き止められた。

 

「大丈夫ですよ。それに家族だけの時間も必要ですから」

 

 

殺せんせーはそう言うとクタクタの生徒達に向けて言った。

 

「みなさんお疲れ様でした。片付けは先生がやっておきますので、みなさんは残りの時間学園祭を楽しんできてください」

 

殺せんせーがそう言うと生徒達は表情を明るくし次々と本校舎に向かいだした。

 

「はーやみん!学園祭私と見て回ろー」

 

後ろから抱きしめられ速水が驚いていると、中村はニヤニヤ顔で言い続けた。

 

「いつもはどっかの王子様にはやみんとられちゃうからね〜。今日は邪魔する奴もいないし2人で楽しもう?」

 

「ちょっと莉桜何言ってんの⁉︎」

 

顔を赤くする速水に対し中村はケラケラと笑みを浮かべる。

 

そうして生徒達が本校舎に向かい殺せんせーだけになると、殺せんせーは空に目を向けつつ心の中で呟いた。

 

(この世で出会った全ての縁が人を育てる教師になる。あなたが私にくれた縁を……私は上手く繋げているでしょうか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほい、E組の裏山で取れた山ぶどうジュースお待ちどうさま」

 

ミナトはそう言って美月と都の墓に山ぶどうジュースを供えると目を閉じて手を合わせ、2人に対し祈りを捧げた。しばらくして目を開くと背後に何かの気配を感じ、振り返るとそこにはガストロが居た。

 

「ガストロ、どうしてこんなところに?」

 

「お前についていけば美月の墓参りが出来ると思ってな」

 

「知り合い…だったの?」

 

「まぁな……あいつが刀は銃よりも強いと言いやがってよく喧嘩になったもんだ」

 

自分の知らない母の子どもじみた過去にミナトは思わず笑みをこぼす。

 

「わざわざありがとう」

 

「礼なんていらねーよ……………俺も好きでここに来たんだからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

椚ヶ丘学園祭の総合成績表が本校舎に張り出され、A組は高校生達の店を押さえトップ、E組は3位という結果だった。

 

 

 

 

(何を話している?もうそろそろ3分経つが……)

 

 

浅野と五英傑の5人は理事長に呼ばれ理事長室に赴いていた。浅野は理事長に席を外すよう言われ廊下で待っていると、ドアが開き蓮達が出てきたが彼らはE組に対し憎悪を吐きながら浅野に目を向けることなく教室へ戻って行った。

 

「彼らに何をした…」

 

「ちょっと憎悪を煽っただけだ。私が教える強さは君が言う強さのように脆いものではない。強くなければ何の意味も価値もないことを期末テストを通して一から教えてあげよう」

 

 

 

 

 

E組 隔離校舎

 

「さて、いよいよこの1年の集大成である学の決戦です。トップを取る心構えはありますかカルマ君?」

 

「さぁねぇ、バカだから難しい事わかんないや」

 

カルマはそう答えながらもイヤホンを片耳にリスニングを聴きながら、準備万端という顔を殺せんせーに向けていた。

 

「でもさ、俺だけじゃなくあいつもトップ狙ってるんじゃん?」

 

カルマがそう言うと生徒達の視線はカルマの左隣の空席に集中した。

 

「今日は休みみたいだけどね」

 

 

 

期末テストを2週間後に控え生徒達の殺る気が十分な中、ミナトはこの日学校を休んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが次の日も、その次の日もミナトは風邪や体調不良を理由に学校を休んでいた。

 

 

そんなある日…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんとですか……殺せんせー」

 

「はい……昨夜、伊武鬼さんから連絡がありました」

 

 

 

 

生徒達は殺せんせーから驚愕の事実を突きつけられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

津芽ミナトが学園祭の日を最後に行方不明になっているという事実を…………

 

 

 

 




学園祭も終わり次はテスト‼︎とその前に主人公には行方不明になってもらいました。

次回からが本作の見せ場です‼︎


感想お待してますv(`ゝω・´)
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