津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:お薬二錠

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球技大会の時間 男子

「それでは、E組対野球部選抜のエキシビジョンマッチを行います。」

 

 

「杉野、お前は俺等とは違い選ばれざる者だ。お前達がグラウンドに残っていることは許されない、そいつら共々二度と表を歩けない試合にしてやるよ。」

 

周りからE組に対するヤジが飛ぶ中、野球部キャプテン進藤は杉野に言い放った。

 

「すーぎーの!」

ミナトは後ろから歩み寄り、杉野の肩を組んでいた。

「今日活躍すれば神崎さんのお前に対するイメージも変わるんじゃね?」

ミナトは杉野の緊張を解こうと思って言った。

「確かに、俺の活躍神崎さんに見てもらうことも大切だけど、今日はあいつらに勝つ事が第一優先だ!」

それから杉野は遠近法でボールにまぎれてる殺せんせーの方を見て言い続けた。

「それに俺らにはもっとでかい目標がいるんだ。奴ら程度に勝てなきゃあの先生は殺せないさ。」

「今の言葉かっこよかったな杉野。

それじゃ掛け声頼むぜ!」

ミナトがそう言うと、杉野を中心にE組の生徒達が集まった。

「よし!殺るぞ‼︎」

「「「おう‼︎」」」

 

 

 

 

 

 

 

「E組の攻撃一番サード木村君」

 

「やだやだ…学校のスター相手に先頭打者かよ。」

 

「フン、雑魚か」

進藤は打席に立つ木村を見ていい、自慢の豪速球を放った。

140Kmの速球、180cmという体格。

そんな進藤はE組に負ける気などなかった。

 

そんななか殺監督のサインが木村に伝わっていた。

(…りょーかい)

進藤の2球目、木村はバントで転がした。結果野球部は誰が捕るか一瞬迷い、木村は一塁へと辿り着く。

 

続く2番の渚も三塁線に強めのバントを放ち、ノーアウト一、二塁となっていた。

 

進藤の速球を狙った場所に転がすのは至難の業、だがE組の彼らはあの超破壊生物相手に練習していた。

 

3番バッターの磯貝もバントにより出塁し、満塁になっていた。

そして、打席に立ち殺監督のサインを確認した杉野はバントの構えをとっていた。

その姿に進藤は恐怖心を覚えた。

(な…何なんだこいつら⁉︎俺が今やってるのは…野球なのか?)

 

(進藤見せてやるよ、たとえ弱者でも狙いすました一刺しで巨大な武力を仕留めることができる!)

杉野はバントの構えからヒッティングに変え、彼の打撃は深々と外野を抜けた。

 

「走者一掃のスリーベース‼︎な…なんだよコレ予定外だ…E組3点先制ー!」

誰もが予想していなかった出来事に野球部顧問の寺井も唖然としていた。

 

 

「顔色が優れませんね寺井先生、お体の具合が悪いのでは?」

 

 

ベンチに座っていた野球部顧問寺井は声の主に恐怖し、恐る恐る振り返った。そこには学園理事長、浅野學峯がいた。

 

 

「り…理事長…いっいやこの通り私は元気…」

「病気で良かった。」

浅野學峯は無理やり寺井の言葉を妨げた。それから寺井の顔に手を添え、冷徹な目で彼を見つめた。

「病気でもなければ…こんな醜態をさらす指導者が私の学校に在籍してるはずがない…寺井先生は少し休んでいてください。審判タイムを」

「いったいな…何を…」

「なぁに、少し教育を施すだけですよ。」

そう言うと理事長浅野學峯はグラウンドへ入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やー惜しかった!」

「勝てるチャンス何度かあったよね。次リベンジ!」

女子達はバスケの試合を終え、男子達の野球を見るためグラウンドへ向かっていた。

「それにしてもメグの30得点もすごいけど、速水ちゃんの24得点も流石だったねー」

「…でも結局負けちゃったから…」

中村の言葉に速水は俯きつつ応えた。

「次勝てばいいんだよ。それよりはやく男子見にいこう?きっと津芽君活躍してるよ。」

「べ、別に津芽が活躍してなくても見に行くよ。」

矢田が突然津芽の名前を出したことに、速水は慌てていた。

その様子を後ろから見ていた倉橋、岡野、中村、片岡、不破は試合が始まる前に矢田が言っていたことを思い出した。

 

 

『凛香ちゃんって津芽君のこと好きなのかな?』

(あの反応は…やっぱそういうことなのかな。)

(おまけに顔ちょっと赤くなってるし。)

速水は知らなかった、クラスメイトの内数名が、ニヤニヤしながら速水を見ていることに。

 

 

 

 

 

 

 

グラウンドにつくと、試合は1回の裏を迎えていた。

「すごい!野球部相手に勝ってるじゃん‼︎」

「あーここまではね。あっちのベンチ見てみなよ。」

三村が指差す方を見ると、そこには理事長浅野學峯の姿があった。

「うわー、1回裏からラスボスか。」

「何してくるかわからないからな…」

片岡の発言に三村は応え、守備に入っていった。

E組の男子達がグラウンドに向かう中、ある生徒が残っていることに女子達は疑問を抱いた。

 

 

「………津芽は行かないの?」

「あぁ、俺は……秘密兵器だからな!」

速水の問いにミナトは自信満々に応えた。

「津芽君が秘密兵器ってどういうこと?」

「殺監督の特訓の後で、打撃練習と守備練習をしたんだけど、その時とんでもないことがわかってね…」

片岡の問いに竹林はメガネをくいとあげ応えた。

 

 

 

殺監督の特訓が終わり守備練習をしていた時だった。杉野が打った球はセンターにいたミナトの方に飛んできた。

ミナトはそれをキャッチする。

「津芽そのままバックホーム!」

磯貝の言葉にミナトはりょーかいと応え大きく振りかぶって投げた。

 

「いてぇ‼︎」

ミナトが投げた球はキャッチャーの渚ではなく、岡島の後頭部に当たっていた。

 

「何すんだよ!ミナト!」

「いやーハハ、悪い悪い」

しかし、それからミナトが投げるボールは渚に届くことはなかった。

 

「あれ?ナイフはちゃんと狙ったとこに投げられんのに…」

「津芽、明日はベンチで待機しててくれ…」

 

杉野もさすがにこれではまずいと思った。

 

津芽ミナト 彼はノーコンだった…

 

 

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