津芽湊の暗殺教室 『更新停止中』   作:お薬二錠

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訓練の時間

球技大会を終え、数日が経ち7月

本格的な夏が始まり、殺せんせーの暗殺期限まで残り8か月となっていた。

 

E組の生徒達は体育の授業で烏間先生を相手にナイフの訓練を行っていた。

 

千葉と三村のナイフを防ぎつつ烏間は叫ぶ。

「視線を切らすな‼︎全員がターゲットの動きを予測すればそれだけ奴の逃げ道をふさぐことになる‼︎」

(訓練開始から約4か月に入るにあたり…可能性がありそうな生徒が増えてきた。)

 

磯貝悠馬と前原陽斗…

(運動神経も良く 仲の良いコンビネーション 2人がかりなら…ナイフを当てられるまで成長している。)

 

「良‼︎2人それぞれ加点1点!次ッ‼︎」

 

赤羽業…

(一見のらりくらりとしているが…その目には強い悪戯心が宿っている。

どこかで俺に決定的な一撃を加え…赤っ恥をかかそうなどと考えているが…そう簡単にいくかな?)

 

カルマが一泡吹かせてやろうと思った時、烏間が距離をとったため舌打ちをする。

 

「次ッ‼︎」

 

「はくしゅんっ‼︎」

「くしゃみで返事をするな…」

「ハハハ、すいません」

 

津芽湊…

(彼には少々本気でいく。)

ミナトはゆっくりと歩いていく、その両手にはナイフが握られていた。

「は…はくしゅんっ‼︎」

ミナトはくしゃみをする…と同時に片方のナイフを烏間めがけて投げつけた。

烏間はナイフを避け、同時に駆け出してきたミナトに構えた。

ミナトのナイフを避けつつ烏間は始めに投げてきたナイフにも意識を向けた。

(彼の場合は…)

ミナトは地面に刺さったナイフを蹴り上げ、キャッチしようとするが烏間に妨害された。

「今の攻め方はなかなか良かったぞ。」

「ありがとうございまーす。」

(全く恐ろしい生徒だ…ナイフ術の成績は磯貝君、前原君より下だが、実戦となった場合彼は間違いなくこの中でトップクラスの実力だ。)

 

 

そんなことを考えていると2人の生徒が先陣をきって出た。

(女子では体操部出身の岡野ひなた、男子並みのリーチと運動量をもつ片岡メグこの辺りがアタッカーとして非常に優秀だ。)

 

全体を見れば生徒達の能力は格段に向上している。この他には目立った生徒はいないものの…

 

 

その時、背後に異様な気配を感じ取った烏間は何かに対し思いっきり腕を払った。

 

「…いった…」

「すまんちょっと強く防ぎすぎた、立てるか?」

「あ、へーきです。」

そう笑って答えたのは潮田渚だった。

 

 

彼から感じた得体の知れない気配、それに気づいたのは烏間だけでなくミナトも同じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が終わり、皆が教室に戻ろうとした時倉橋は烏間に歩み寄った。

「せんせー!放課後皆でお茶してこーよー‼︎」

 

「…誘いは嬉しいがこの後防衛省からの連絡待ちでな」

そう言って烏間は1人校舎に戻っていった。

 

「烏間先生私達との間にカベっていうか、一定の距離を保っているような…」

 

「うん、厳しいけど優しくて私達のこと大切にしてくれてるけど、やっぱり…ただ任務だからに過ぎないのかな…」

 

矢田と倉橋が残念そうに言う中殺せんせーはみんなの中に入り否定した。

「そんなことありませんよ、彼にもちゃんと素晴らしい教師の血が流れていますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

烏間は校舎に戻りながら、先日上司に言われたことを思い出していた。

(もう1名人員を増やす、適任の男が1人いるんだ)

(…それが来るのが今日だというが…)

 

そう考えていると校舎から1人の男が出てくる。

「よ、烏間!」

(…鷹岡‼︎)

 

 

 

 

 

 

校舎から出てきたぽっちゃりした体型の人物。

その男は持ってきた袋や段ボールを置き自己紹介を始めた。

「俺は鷹岡明‼︎今日から烏間を補佐してここで働く!よろしくなE組の皆!」

 

鷹岡が持ってきた袋や段ボールの中には、高級エクレアやロールケーキがたくさん入っていた。

「モノで釣ってるなんて思わないでくれよ?お前らと早く仲良くなりたいんだ。それには…皆で囲んでメシを食うのが一番だろ!」

 

鷹岡は、早くもE組の輪に入っていた。

「お〜殺せんせーも食え食え‼︎まぁいずれ殺すけどなはっはっはっ!」

 

「同僚なのに烏間先生とずいぶん違うスね。」

「なんか近所の父ちゃんみたいですよ。」

「はははいいじゃねーか父ちゃんで」

 

木村と原の言葉に鷹岡は笑顔で応える。

「同じ教室にいるからには…俺達家族みたいなもんだろ?」

 

その後鷹岡は今後の体育の授業について説明を始めた。

「明日から体育の授業は鷹岡先生が?」

「ああ!烏間の負担を減らすための分業さ。大丈夫!さっきも言ったが俺たちは家族だ‼︎父親の俺を全部信じて任せてくれ‼︎」

 

そう言うと、再び鷹岡を囲みE組の生徒達はお菓子を食べ始める。

 

そんな中ミナトは1人立ち上がり、校舎の方へ向かおうとしていた。

 

「津芽、あんたは食べないの?」

ミナトは振り返り問いかけた速水に苦笑で応える。

「うーん、俺甘いもの苦手でさ…」

「そう…」

 

校舎の中に入ろうとした時、ミナトは烏間に声をかけられた。

「君には鷹岡はどんな男に見える?」

「特になんとも…ただ…」

ミナトは少し間を空け、みんなと楽しそうに話す鷹岡を見て応えた。

 

 

「俺…父親とか大嫌いなんで…」

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