そしてやっぱり戦闘シーンを書くのは難しいです…
ウィルスに感染した生徒達への応急処置が続くコテージ。それを手伝っていたホテルの従業員は不安げに問いかけた。
「あ、あの…これだけ強いウィルスなら島中に広まってしまうんじゃ?」
「多分それは大丈夫ですよ」
生徒達の熱を抑えるための氷を準備しつつ、竹林は応え続けた。
「感染力は低いと言ってたそうですし、おそらく経口感染…赤の他人にバシバシ感染す心配は無いですよ」
竹林の言葉を聞きホッとした表情を見せ、従業員は作業を続けた。
「感染源とかわかってるの?」
鮫島の言葉に竹林は少し考え応える。
「おそらく最初に配られたサービスのドリンクだ、その他にクラス全員が同じものを口にしたのは船上のディナーだけ、だがそれを食べなかった生徒が感染している事から感染源はドリンクに絞られる」
「なるほどな…」
「だからこそあの時止めるべきだった…」
「竹林さん?」
「いや、なんでも無い」
(今はただ無事に帰ってくる事を願うしかできないな…)
竹林はクラスメイトを止められなかった事に後悔しつつ、山頂のホテルを見ていた。
「そ、それにしても鮫島さん、看病手慣れてますね」
奥田は慣れた手つきでこなす鮫島にビクビクしながらも言った。
「ん、まぁ、昔からこういうのやってて興味持ったから詳しく調べたりしたんだ」
「なんかイメージと違いますね」
奥田の言葉に鮫島はえ?と聞き返した。
「えと、津芽君やカルマ君から色々聞いていたので…」
「まぁ、喧嘩するにも理由あるし、今は…苦しんでるこいつら目の前にしてんだできる限りの事をやる、それだけだよ」
そう応え、鮫島は倉橋の氷を取り替えていた。
そんな鮫島の言葉に奥田と竹林は彼に抱いてたイメージが間違いだったと悟っていた。
一方、8Fコンサートホールでは、ミナトと篠宮、双方動かず緊迫した空気が空間を支配していた。
そんな中、岡野は何かひらめきミナトに言い放った。
「津芽!このままほうっとけばそいつ出血多量でいつか倒れるよ!」
「ダメだ!そんなんでこいつに勝ったってちっとも嬉しく無い!」
「な!そんな事言ってる場合じゃ…」
ミナトの言葉に反論する岡野、だがその岡野を止めたのは烏間だった。
「彼の母親は暗殺者でありながらも、剣道の世界でその名を轟かせていた。そんな母親の武士道を彼もちゃんと受け継いでいるんだ」
烏間の言葉に岡野も黙って見届ける事を決意した。
「確かにこのままほっとけば俺は倒れるな、でもこの技を使うのは初めてじゃ無い。それに、俺の血じゃ無くてもいいんだよ…」
そう言うと共に篠宮は斬刀・鈍に手を伸ばす。ミナトはそれを見ると同時に先ほどと同じように上空へ飛び躱す態勢を取っていた。
「う・そ♪」
そう言うと篠宮はタイミングをずらし、ミナトが防御出来ないときを狙って刀を抜いた。
「零閃編隊・十機‼︎」
「っ⁉︎」
(一気に10連続も可能なのかよ‼︎)
ミナトは何とか2つの零閃を絶刀・鉋で弾くが、8つの零閃をまともに受けてしまった。
負傷し落ちてくる瞬間 篠宮はその瞬間を見逃さ無い。
ミナトの着地点にいち早くたどり着きミナトを待ち構え、斬りつけた。
「っつ……‼︎」
追い討ちの痛みを堪えつつもミナトは立ち続けていた。
「これでさらに速くなった…お前の血のおかげだ津芽ぁ‼︎」
そう言って刀を構えこちらに向かってくる篠宮を前に、ミナトはどうすべきか考えていた。
「おらぁ‼︎どうした攻めて来いよ‼︎」
篠宮はミナトに考える暇など与えず、互いの刀はつばぜり合いを繰り返す。
(こいつ、さっきから口調が荒く……)
ゴッ‼︎
ミナトが気づいた時には腹部をおもいっきり蹴りつけられていた。
「いい音したね〜 でもまだ折れてないかな〜?もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと俺を楽しませてくれよ‼︎」
そう言うと篠宮は高笑いをあげ、その光景を見た生徒達は、彼の異常な面に恐怖していた。
「奴の恐ろしい面は、人を痛めつけることに躊躇いがないことだ。そして暗殺者となった今は殺すことにも躊躇いがないだろう…」
烏間が言い生徒達が不安な表情を見せる中、ミナトは言った。
「よし、思いついた」
「何を思いついたんだよ?」
「お前を倒す方法だよ」
それからミナトは、篠宮に聞こえないよう小声で律に話しかけた。
「律、これから作戦を伝えるから協力してくれ。後、殺せんせーの位置を頼む」
「分かりました…殺せんせーの位置は真ん中のエリアの最前列です。無理はしないでください津芽さん」
「サンキュー♪」
そう応えるとミナトは走り出していた。
「走れる元気があるんだ〜いいな〜
元気な奴ほど壊し甲斐があるからな‼︎ 零閃‼︎」
ミナトは後ろから迫ってくる篠宮の零閃を絶刀・鉋で防ぎつつ、ぐるりと回り元の位置に戻っていた。
「準備OK‼︎」
そう言うとミナトは再び上空へ飛び上がった。
「何度とやっても同じだよ‼︎真上からの攻撃が俺の零閃に敵うはずがない‼︎」
「それはどーかな」
ミナトがそう言うと律の遠隔操作によりフルパワーとなった照明がコンサートホールを照らした。
あまりの眩しさに篠宮は目元を腕で覆い隠すが、ミナトの姿をまだ捉えていた。
すると、ミナトが何かを投げたことに気づく。
(あいつ、何を投げ…)
その瞬間、コンサートホールを照らす照明はその明るさを増していた。
篠宮はあまりの眩しさに目をつむった。
(くそ!照明はさっきのでフルパワーのはずじゃ)
「ヌルフフフ、ミナト君もなかなかやりますね」
光の中から聞こえてきたのはミナトが投げた完全防御形態の殺せんせーの声だった。
照明の光は殺せんせーを覆う結晶体を通りその強さを増す。
すかさずミナトは篠宮に接近し、絶刀・鉋を振るった。
「いや〜危ない危ない…」
だが、篠宮はその斬撃を受け止めていた。
「お前とは乗り越えてきた修羅場の数も質も違う。なかなかいい作戦だったけど、諦めな」
篠宮の言葉と共に絶刀・鉋にヒビが入り、そのヒビは次第に刀全体へ広がり絶刀・鉋は破壊された。
「いくら『頑丈さ』に主眼が置かれた刀といっても、常に同じ場所に攻撃してればいつかは折れる。それも『斬ること』に主眼が置かれたこの斬刀・鈍なら尚更な」
折れた絶刀・鉋を前に笑みを浮かべ言う篠宮に対しミナトも笑みを浮かべ応えた。
「いいんだよ、この刀が折れたって」
「何?」
ミナトは折れた絶刀・鉋を手放し力強く拳を振るい斬刀・鈍ごと篠宮を殴り飛ばした。
「お前と、お前の刀をぶっ壊すためだ、この刀が折れても構わないさ」
殴り飛ばされた篠宮は気を失い、その手元には破壊された斬刀・鈍があった。
「斬刀・鈍はよく斬れる点を除けば他の刀となんら変わらない。つもり耐久性もその程度ってことさ」
気を失い倒れる篠宮にそう告げるとミナトもまたその場で崩れ落ちた。
破壊された2本の刀、絶刀・鉋と斬刀・鈍
ミナトの死闘は終わった…はずだった……
次回 津芽湊の暗殺教室 刀の時間 XX・X
ご期待ください!
渚・茅 (せーのっ)「「ちぇりおー!」」
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