スカサハの試練は、ヨシアキ達の勝利に終わった
すると、ファンファーレが鳴り響いて視界に《コングラチュレーション!》と文章が表示された
すると、スカサハが
「見事だ、妖精達よ……」
と言いながら、ヨシアキに歩み寄った
そして、持っていた鎗をヨシアキに差し出し
「約束通り、受け取れ……我が鎗……ゲイ・ボルク・オルタナティブだ……」
と言った
それを受けとると、ヨシアキの視界に《鎗系SS、ゲイ・ボルク・オルタナティブを修得しました》
と表示された
どうやら、鎗の銘と技の名前は同じらしい
鎗をヨシアキが受けとると、スカサハは満足そうに
「ああ……これでようやく、眠ることが出来る……」
と言って、その姿を消した
それを見たヨシアキとユウキは
「もしかして、死にたかったのかな……」
「かも、しれないね……」
と話した
影の国の女王、スカサハ
彼女は深淵の叡知を知り、更に神殺しという偉業を成し遂げた
それ故か不老不死となり、今も影の国を守っているとされている
そんな彼女が、死を望むのは仕方ないのかもしれない
「さて、どうやって帰るかなぁ……」
「そうだった……ここ、ニブルヘイムだったね……」
ヨシアキのセリフを聞いて、ユウキは肩を落とした
今自分達が居るのが、超難関フィールドだと忘れていたのだ
そもそも、今居る場所にも一時避難を兼ねて入ったのだ
だというのに、どうやって帰るのか決められていない
それを思い出した二人は、揃って頭を抱えた
ふとその時、何かが崩れる音が聞こえた
二人は、その音源の方を見た
その先は、鍛練場の最奥
そこには、崩れた巨大な椅子があった
「感じからして、スカサハが座ってたのかな?」
「かもしれないね……」
二人はそう言いながら、その椅子に近寄った
その時、その椅子の奥に扉があることに気付いた
「扉……?」
「んー……罠は無し……オブジェクトでもないね……ちょっと待ってね……」
ユウキは首を傾げていたが、ヨシアキは少し確認した後に解錠を始めた
スキル熟練度はフィリアには負けるが、ヨシアキも解錠スキルを修得していた
そして、解錠を始めて数秒後
「はい、御開帳」
とヨシアキが言うと同時に、カチャリと鍵が外れる音がした
すると、扉は重い音を立てながらゆっくりと開いた
その先に見えたのは、通路
しかも、地下に向かっている
それを見た二人は、顔を見合わせて
「進む」
と同時に言った
それは、二人の直感からだった
そして二人は、扉を潜って通路を進み始めた
二人が進む度に、壁の松明が灯る
だから、暗くはなかった
そして、どれ程歩いたのか
「あ……」
「また扉だ……」
通路の先に、また扉があった
ヨシアキは、ペタペタと触りながら
「罠は無し……鍵も掛かってないね……」
と確認してから、力を込めて押した
すると、扉は開いた
その先にあったのは、それなりに広い部屋
その真ん中には、一つの浮遊式転移石があった
「つまりは、これで帰れ……ってことかな?」
「多分……」
二人はしばらく観察した後、意を決して転移石に触れた
その直後、二人はイグシティの転移門前に居た
「なんていうか……」
「不思議なクエストだったね……」
二人はそう言って、ギルドホールに向かうことにした
今日したクエストを、皆に話すために
そしてヨシアキは、それが伝説級武器たるゲイ・ボルク・オルタナティブの獲得方法だと知ることになる