全員がオーグマーを起動させると、見慣れた光景が一気に変わった
そして、そのボスが現れた
「あれは……」
「アインクラッド第10層ボス、カガチ・ザ・サムライロード!!」
それは、嘗ての浮遊城にて戦ったボスモンスターだった
実は、以前から時々出てきていたらしい
そして、それを倒すと非常に高い点数が貰えるとも聞いた
そして10時になると、それが現れた
ARアイドル、ユナだ
「皆ぁ! 準備出来てる? それじゃあ、ミュージックスタート!」
ユナがそう言った直後、軽快な音楽が聞こえ始めた
それを見た遼太郎が
「ユナちゃんだ!」
と声を上げた
遼太郎は、ユナのファンのようだ
そしてユナが歌い始めると、参加しているプレイヤー達に様々なバフが与えられた
すると、参加者の一人が
「おっしゃあ! 特別ステージだ! 倒したら、スペシャルボーナスだぜ!」
と喝采の声を上げた
そして戦闘が始まった
その口火を切ったのは、遠距離武装を持ったプレイヤー達だった
彼等は一斉に、砲撃をカガチ・ザ・サムライロードに集中させた
しかし、カガチ・ザ・サムライロードはまるで蚊に刺された程度というような風体で駆け出した
そこに
「ふっ!!」
遼太郎率いる風林火山のメンバーの一人が、掲げた盾でカガチ・ザ・サムライロードの一撃を防御
そこに、遼太郎と別のメンバーが攻撃を加えた
そして、すぐに離れて
「ターンク!!」
と叫んだ
すると、追い掛けてきていたカガチ・ザ・サムライロードの前に盾を装備したメンバーが割り込み、足止めした
そこに再び、遠距離武装のプレイヤー達が砲火を集中させた
流石に邪魔に感じたのか、カガチ・ザ・サムライロードは左腕を掲げた
すると、その左腕に光る蛇がまとわりつくように現れた
それは、カガチ・ザ・サムライロード専用中距離攻撃スキルだった
それを、まるで鞭のように振り回し、遠距離武装のプレイヤー達を次々と脱落させた
そこまで見て、明久が
「さてと、そろそろ行きますか」
と言って、駆け出した
どうやら、攻撃パターンを思い出していたようだ
その後ろに、琴音と虚が続く
虚の武器は、大剣だ
その時
「あ、あだっ!?」
と声がした
見てみれば、和人が派手にコケていた
それを見た明久は
「なにやってるんだか……」
と呟いた
すると、和人は
「やっぱり、VRと全然違うな……」
と言った
それを聞いた明日奈が
「ただの運動不足でしょ!」
と半ば怒っていた
すると、態勢を立て直した和人が
「まだまだ、ここからさ!!」
と言って、カガチ・ザ・サムライロードに向かって、駆け出した
その後ろに、明久と琴音が布陣
その横を、大剣を担いだ虚が颯爽と駆け抜け
「やあぁぁぁぁぁ!!」
と気合い一閃
大剣を、袈裟懸けに振り下ろした
その一撃を受けて、カガチ・ザ・サムライロードはバランスを崩した
そこに、明久、和人、琴音が立て続けに攻撃を叩き込んだ
すると、流石にダメージが大きかったらしく、カガチ・ザ・サムライロードは片膝を突いた
それを見た一人のプレイヤーが
「ラストアタック、貰ったぁ!!」
と言いながら、大砲
バズーカを構えた
それを見た明久が
「まだだ!!」
と声を上げた
だが、時既に遅し
砲弾は放たれていた
その砲弾は、カガチ・ザ・サムライロードの頭へ向かっていた
確かに、それが当たれば大ダメージだっただろう
しかし、カガチ・ザ・サムライロードはその砲弾を頭を傾けただけで回避した
そして砲弾は、その後方
歌っていたユナ目掛けて、飛来した
「やべっ!?」
撃ったプレイヤーは、顔を蒼白にした
だが次の瞬間、ユナの前に新たに男プレイヤーが現れて、砲弾を跳ね返した
跳ね返された砲弾は、立ち上がろうとしていたカガチ・ザ・サムライロードの後頭部に直撃
カガチ・ザ・サムライロードは、音を立てて倒れた
それを見た明久達は、反射的にそのプレイヤーに視線を向けた
するとそのプレイヤーの頭上に、《RANK2》という文が表示された
それを見た明日奈が
「ランク2位!?」
と驚愕した
しかし、その男プレイヤーは走り出して
「大技が来るぞ! タンクは全員、構えろ!!」
と告げた
すると、片膝立ちになったカガチ・ザ・サムライロードが左手に少し短めの刀
小太刀を構えたのだった
これが、因縁の再会となる