ソードアート・オンライン 黄昏の剣士   作:京勇樹

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青薔薇の剣

「さて、お主らはまず武器を取り戻さなければな」

 

「ああ、確かに」

 

「取られたままだからね」

 

翌朝、カーディナルの指摘で、四人は自分達の武器が相手に接収されたままだと思い出した。恐らくは、武器保管庫辺りに仕舞われているだろう。

 

「うむ……じゃから、今からお主らをセントラル・カセドラルの武器保管庫に行かせ、武器を取り戻させる」

 

カーディナルはそう言って、杖で床をトンと突いた。すると、四人の背後にドアが現れた。

 

「そのドアの先が、武器保管庫になっておる。あまり長時間は出せないので、お主らが出たら直ぐに消すが、お主らが武器を回収したら、なるべく近くに新しいドアを出す。また戻ってくるがいい」

 

四人は頷くと、ドアを開けて潜った。出た先は、多くの武器が保管されている部屋、確かに武器保管庫だった。

四人が武器保管庫に入ると、直ぐにドアは消えた。それを見た四人は、自分達の武器を探し始めた。

そして、数分後

 

「お」

 

「見つけた」

 

壁際の一角に、四人の武器を見つけた。四人はそれを回収すると、武器保管庫から出ようとした。だが

 

「待った……」

 

「この感覚は……」

 

そう呟きながら、キリトとヨシアキはドアを少しだけ開けて向こう側を見た。すると階段の上の所に、赤い鎧を身に纏い弓を構えた騎士が居た。

 

「つっ!!」

 

「離れて!!」

 

キリトとヨシアキがそう言ってドアから離れた直後、轟音と共にドアが吹き飛んだ。

 

「っく!?」

 

「整合騎士か!」

 

直撃を回避した四人は、素早く態勢を立て直して外に出た。階段の踊り場に居た整合騎士は、兜越しに四人を見ながら

 

「見つけたぞ、反逆者達よ……貴様らは、我……デュソルバート・シンセンス・セブンが処刑する……」

 

と宣言した。その声を聞いて、ユージオの目が見開かれて

 

「その声……忘れるもんか……あの日……アリスを鎖で縛って連れていった騎士……!!」

 

と憎しみの籠った言葉を漏らした。

 

「何を言っているのかは知らんが……貴様らは、ここまでだ」

 

ユージオの言葉の意味が分からないと言わんばかりにデュソルバートは否定すると、弓を構え

 

「システムコール……リリースリコレクション」

 

と式句を唱えた。その瞬間、弓から焔が噴き出した。

 

「我が神器たる熾焔弓……この焔は、骨すら残さず焼き尽くすぞ」

 

デュソルバートはそう言いながら、矢をつがえた。それを見たキリトが前に出て剣を回した。

片手直剣防御SS、スピニング・シールドだ。キリトが発動したSSにより、デュソルバートが放った焔は防がれていく。しかし、焔の勢いが凄まじいために、徐々に後ろに押されていくキリト。そして数十秒後、防ぎきったと同時に焔の勢いに負けたキリトが壁に叩き付けられた。

 

「キリト!!」

 

「止まるな、ユージオ!!」

 

ユージオが振り向くが、キリトは鋭い声でユージオを制止した。キリトの言葉にユージオは、視線をデュソルバートの方に向けた。すると、噴き出していた焔が収まっていた。

強力な技が連続して使えないのは、不変の理。

 

「つっぅあ!!」

 

そのチャンスを逃すまいと、ユージオは一気に駆け出した。そしてデュソルバートも、弓矢による迎撃が間に合わないと察したのか、弓を掲げてユージオの一撃を受け止めた。

 

「ぬぐ……これは……!」

 

「お前だけには……負けない……!!」

 

デュソルバートは押し返そうとするが、ユージオはその気迫と共に押し込んでいく。この時デュソルバートには、ユージオの姿が一回り大きく見えていた。

 

「システムコール……リリース……リコレクション!!」

 

デュソルバートが再びその式句を唱えた直後、デュソルバートだけでなくユージオも焔に包まれた。

 

「ユージオ!!」

 

キリト達がユージオの名前を呼び、デュソルバートは勝ったと思ったのか口端を僅かに上げた。だが、すぐに驚愕に変わった。

 

「こんな焔……熱くない……!」

 

なんとユージオは、離れようとも逃げようともしなかった。それどころか、ギリッと強く剣を掴み

 

「咲け! 青薔薇の剣!!」

 

と叫んだ。その直後、強力な冷気が辺りを支配した。

それまで吹き荒れていた焔が消えて、辺りを氷が覆っていた。

 

「氷の剣……!」

 

その氷こそか、ユージオの剣の能力だった。

 

「僕の勝ちだ、整合騎士」

 

ユージオはそう言って、デュソルバートの喉元に剣を突き付けた。

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