ソードアート・オンライン 黄昏の剣士   作:京勇樹

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すいません、非常に短いです
やっぱり、国家試験は難しいし緊張するわ……


対四旋剣

「キリト……あの四人は、僕が引き受ける」

 

ヨシアキはそう言いながら、数歩前に出た。そのヨシアキの発言と行動に

 

「貴様……我等、四旋剣を舐めるな!」

 

「貴様一人程度!!」

 

「すぐに切り捨ててくれる!」

 

「覚悟しろ!!」

 

四人は怒りの声を挙げながら、剣を構えて駆け出した。しかしヨシアキは、慌てずにゆっくりと歩きながら剣を肩に乗せるように構えた。そして一人目が振り下ろした剣に自身の剣を添わせるように当てると剣の軌道を最低限右に変更させながら、自身は左に一歩踏み出しながら右手で相手の腕を掴み

 

「ふっ!!」

 

と気合いの声を挙げて、一人目を柱の方に投げた。その直後、今度は剣を横にするように掲げた。そこに、二人目が右斜めに切りかかってきた剣が当たり、甲高い音が鳴り響く。しかしヨシアキは、すぐに相手を押し返して

 

「ぜあっ!!」

 

と右回し蹴りを相手の側頭部に叩き込んだ。その一撃で二人目は、ぐるっと一回転して地面に落ちた。それを見もせずにヨシアキは、左足を軸に独楽のように回転しながら剣を振り上げた。そこへ、三人目の突きが当たり、三人目の剣は上に弾かれた。それを見たヨシアキは、足払いで相手を転倒させると、逆立ちの体勢になり

 

「しゃっ!!」

 

相手の頭に、体重を乗せた踵落としを叩き込み、地面に叩き付けられた。ヨシアキはその勢いのまま、前転するように跳んだ。その直後、ヨシアキの居た位置を横薙ぎの剣閃が走った。最後の四人目だ。

その四人目は、ヨシアキが着地した瞬間を狙って更に剣を振るった。それをヨシアキは、敢えて前に出てすれ違うように回避。すぐさま反転して、剣を構えた。

 

(この人は、さっきまでの三人よりかは強い……リーダーってところかな?)

 

ヨシアキがそう考えている間に、四人目は素早く踏み込んで剣を大上段から振り下ろしてきた。並の剣士だったら、反応出来るかは微妙だっただろう。しかしヨシアキはその攻撃に反応し、自身の剣を相手の剣の横面目掛けて振った。その直後、二人の剣がぶつかって、つばぜり合いが始まった。

 

「貴様……本当に、学生なのかっ!?」

 

「一応、上級修剣士だねっ!」

 

短い会話の後、二人は一旦離れた。そして、直ぐにまた激突。激しい金属音が鳴り響き、火花が散った。その直後、ヨシアキは思い切り足を振り上げてその四人目の剣を上に弾き飛ばし

 

「はっ!!」

 

体術系SSの幻月で、四人目の顎を振り上げた。四人はなんとか立っていようとしたが、大きく頭を震わせられたことで立っていられず、倒れた。

 

「これで……終わり……」

 

「貴様……!」

 

驚きか怒りかは分からなかったが、最後の騎士。整合騎士、ファナティオ・シンセンス・ツーは語気を荒げてヨシアキを睨んだ。しかし、ヨシアキは

 

「キリト……流石に、四人相手は疲れたから……バトンタッチ」

 

と後ろに居たキリトと、入れ替わった。それを受けてキリトは、入れ替わりに剣を抜きながら

 

「さあ、整合騎士……俺と勝負だ」

 

と言いながら、剣を突きつけた。


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