結果を言うと、キリトとリーファの二人は、サラマンダーの部隊に勝利した
勝利の鍵は、キリトが使った幻属性の変身魔法だった
この変身魔法は、キャラのステータスにより、変身する姿が変わる
ステータスが低くければ、弱いザコモンスターの姿に
ステータスが高ければ高いほど、フィールドボスモンスターみたいな姿に変わるのだ
そして、リーファは知らなかったがキリトのステータスは非常に高い
その結果、キリトの姿はまるで、旧アインクラッド74層のボス
ザ・グリームアイズと瓜二つとなっていた
変わったキリトの姿を見て、サラマンダー部隊は萎縮し、僅かに呆然としていたらキリトの攻撃によりあっという間にサラマンダー部隊は壊滅した
なお、このサラマンダー部隊に襲われてから少しして、リーファは諦めるように言った
理由としては、サラマンダー部隊が対物理攻撃を主眼に置いた部隊だったからである
前衛役の三人は一切攻撃に参加せず、攻撃は後衛の魔法使いのみ
いくらキリトの攻撃力が高くても、撃破するのは絶望的だった
だが、キリトは諦めないと言った
自分が生きてる限りは、絶対に仲間を死なせないと
この時、キリトの脳裏には、旧アインクラッドで壊滅した一つのギルドのメンバー達と自分だけでは助けられなかった少女の姿がよぎった
そしてキリトが突撃して、前衛に剣を振った時ユイがチャンスだと告げた
リーファが訝しんでいると、ユイはファクターとしてサラマンダー部隊の心理状況を上げた
悪い言い方だが、このゲームでプレイヤー達は死に慣れ過ぎてしまっていた
だから負けると分かると、諦めてしまい苦笑いを浮かべたりしてしまう
リーファは最後まで抵抗するが、それでも、死には慣れている
だが、キリトは違った
例えなにがあろうと、自分が生きてる限りは諦めない
その思いから、キリトはとてつもないプレッシャーを相手に与えていた
それをユイは、冷静に分析したのだ
そしてユイの助言に従って、リーファはサラマンダー部隊が放った魔法を防御魔法を使い防いだ
その直後、キリトが変身した悪魔が姿を現して、瞬く間に一人残してサラマンダー部隊を壊滅させた
そして、リーファが襲撃してきた理由を聞くが、サラマンダーの男は喋らなかった
それにイラついたリーファが、剣を振り上げようとしたら、キリトが交渉を持ち掛けた
内容は
《理由を教えてくれたら、今回の戦闘で手に入れたアイテムとお金を全部上げる》
というものだった
それを聞いたサラマンダーの男は、キョロキョロと周囲を見回した
アバターが死ぬと出現するリメインライトだが、これは一分経つか自身で即帰還を選ぶと消えるのだ
そして、リメインライトが消えたのを確認したサラマンダーの男はキリトに顔を向けて
「マジ?」
と問い掛けると、キリトは笑みを浮かべながら
「マジマジ」
と答えると、サラマンダーの男も笑みを浮かべてキリトと肩を組んだ
それを見たリーファとユイは
「なんか、男って……」
「身も蓋もないですね……」
と呟いていた
そして、このサラマンダーの男は喋り出すと饒舌だった
なんでも、今から数時間前に先ほどの隊のリーダーのジータクスにメールで呼び出されログイン
そして話を聞いたら、キリトとリーファの二人を襲撃する作戦だった
それを聞いた時は、イジメかよ。と思ったらしいが、先日にキリトが倒したのはかなりの古参で腕利きのプレイヤーだったようだ。名前はカゲムネと言った
更には、これから行われる一大作戦の障害になると判断されたからだと言った
リーファがその一大作戦の詳細を訪ねたが、男は詳しくは知らないと言っていた。どうやら、サラマンダーの中では下っ端らしい
ただ、ログインした時にかなりの大部隊が北に飛んで行ったのを見たとか
それを聞いたリーファは、頭の中で地図と方角を照らし合わせてから、世界樹を攻略する気なの? と問い掛けた
が、男はそれを否定
以前に挑み、全滅してからは全軍に古代級の武装を行き渡らせるようにしたとかで。男は、そのおかげでノルマがキツいとボヤいた
そして、知ってるのはこれだけと言うとキリトを手招きしてから耳元で
「さっきの話、本当だろうな?」
と問い掛けた
するとキリトは、ウィンドウを開いてから笑みを浮かべて
「取り引きに嘘はつかないさ!」
と言いながら、親指を立てた
それを見たリーファとユイは
「男ってサイテー」
「ママには見せられないです」
と言っていた
そして一悶着あって、キリト達は地下都市ルグルーに入った
ルグルーに入ると、三人は色々と店を見ていた
そして、キリトはある事を思い出してリーファに
「そういえば、サラマンダー部隊に襲われる前にメッセージが来てなかったか?」
と問い掛けた
それを聞いたリーファは、忘れてたと言ってメッセージ画面を開いた
送ってきたのは、リーファの数少ない友人のレコンからだった
内容は
《気をつけて、s》
としか書かれていない
なにこれ? と思ったリーファが首を傾げてから詳細を聞こうと、フレンドを開くと、レコンの名前はログアウトを示すグレーに染まっていた
sって何だろう? とリーファが悩んでいると、キリトがリアルで聞いてきたら? と助言した
それを聞いたリーファは、それもそうだと思いログアウトすることにした
そして、ログアウトする直前にリーファはユイに
「キリトがイタズラしないように、見張っておいてね」
とお願いしてから、ログアウトした
リーファこと直葉はログアウトすると、自分のスマホを取った
レコンこと、長田に連絡を取るためだ
が、直葉は不在着信履歴を見て顔をひきつらせた
なにせ、ほぼ一分置きでその長田から着信が有ったからだ
ただ、一回だけ、十分近い空きがあったが
それを直葉が確認していると、その長田本人から電話が掛かってきた
それを慌てるように取ると、電話の向こうから長田の慌てた様子の声が聞こえてきた
そして、なにがあったのかと問い掛けたら長田は
「シグルドの奴、サクヤさんを……いや、シルフを売りやがった!」
と告げた
それを聞いた直葉は、最初は意味を分かりかねた
そして、詳細を詳しく教えてと長田に頼んだ
話はこうだった
キリト達と別れた後、長田は隠蔽魔法を使いシグルドをストーキングしていたらしい
それを聞いた直葉は思わず、危ない奴……と呟いた
そして、シグルドは路地裏に入ると透明マントを被ったらしい
それを見た長田は、なんか怪しいと思いストーキングを続行
シグルドはそのまま、地下水道に入っていった
そして十数分つけていると、地下水道の反対側から新たに透明マントを被った二人が来た
長田が誰だろうと思っていると、その二人は透明マントを外した
そして、その二人の姿を見て長田は驚いた
なにせ、その二人はサラマンダーだったのだ
しかし、サラマンダーがシルフの都市に入るのは実質的に不可能である
サラマンダーの商業人などがシルフの都市に入るのならば、厳正な審査を受けてからパスメダリオンというものを発行してもらわないと入れない
もし、このパスメダリオン無しに入ろうとしたら、即座に鬼のように強いNPCガーディアンが殺到してくるのだ
そして、地下水道に居た二人のサラマンダー首には、まさしく、そのパスメダリオンが有った
それは恐らく、シグルドが発行したのだろう
そして、長田は話を聞いて驚愕した
それは、シルフケットシーの同盟調停のために蝶の谷に行ったサクヤをサラマンダーの大部隊で襲撃するということだったのだ
もちろん、それを知った長田は引き返そうとしたが、この時にドジを踏んだ
足元に転がっていた石を蹴ってしまい、音を立ててしまったのだ
その結果、サラマンダーが放った毒矢によって、レコンは今も麻痺して地下水道で押さえられているらしい
それを聞いた直葉は、長田を罵倒した
が、長田曰わく
「なんだか最近、直葉ちゃんに罵倒されると気持ちいいかも……」
と危ない発言をしていた
それを聞いた直葉は、変態と罵ってから襲撃する時間を聞いた
時間は、夜の一時
襲撃時間を聞いた直葉は、時計を見て驚いた
もう、三十分ほどしかなかった
時間を確認した直葉が、慌ててログインしようと電話を切ろうてしたら長田が
「あの二人に先に連絡したけど、間に合うかな……」
と呟いていたが、直葉は気にしないでログインした
そしてログインすると、リーファは勢い良く立ち上がった
勢い良く立ち上がったリーファを見て、どこで買ったのか、キリトは食べかけていた謎の串焼きを落としかけた
「お、お帰り……」
キリトが呆然とした様子でそう言うと、リーファはキリトに一言謝ると行かないといけないと告げた
それを聞いたキリトはユイを肩に乗せて、残っていた串焼きを飲み込むと立ち上がって
「詳しくは、走りながら喋ろう」
と言った
そして、目的地の方向に駆けながらリーファはレコンから聞いたことを語った
するとキリトは、リーファに
「領主を殺すと、どういうメリットがあるんだ?」
と問い掛けた
問い掛けられたリーファは、キリトに領主を討った場合のメリットを教えた
まず、領主館に備蓄されているお金が内約三割を無条件で手に入れられる
第二にサラマンダーからシルフに、好きな条件を掛けられる
第三にパスメダリオン無しでも、好きにシルフ領を行動できるようになる
そして最後に、シルフからの情報提供によってケットシーの領主も撃破されるのでシルフとケットシーが戦争状態になること
その三つを言うと、リーファはキリトにサラマンダーが最大勢力になったのも過去に、サラマンダーがシルフの領主を一回騙し討ちで撃破したからだと教えた
そこまで言うと、リーファは足を止めて俯いた後、数秒間唇を噛んでから
「キリト君の目的は世界樹を登ること何でしょ? だから……もし協力するなら、最大勢力のサラマンダーが一番いいし……もし、今回のサラマンダーの作戦が成功したら、サラマンダーは充分な資金を得て、万全の体制で世界樹に挑むと思う。スプリガンなら、傭兵として雇ってくれるかもしれない……だから、今ここで、あたしを斬っても文句は言わないわ」
と言った
この時、リーファは心中で
(もしそうなったら、抵抗はしない)
と思っていた
それは普段の自分からしたら、とても考えられない思考だったが、リーファは戦っても勝てないという確信があったし、何よりも、たった一日前に出会ったキリトと戦うのは嫌だった
(もし、今キリト君に斬られたら、あたし……ALOを辞めるかも……)
と思いながら、リーファは顔を上げた
すると、キリトが真剣な表情で
「所詮ゲームなんだから、何でもアリだ。殺したければ殺すし、奪いたければ奪う」
キリトはそこまで言うと、一拍置いて
「……そんな風に言う奴には、嫌っていうほど出くわしたよ。一面ではそれも真実だ。俺も、昔はそう思っていた。でもな、そうじゃないんだ。仮想世界だからこそ、どんなに愚かしく見えても、守らなきゃならないものがある。俺はそれを……大切な人や友人達に教えてもらった……」
そう言うとキリトは、リーファの肩にそっと手を置き優しい声で
「VRMMOっていうこのゲームでは、矛盾するようだけど、プレイヤーと分離したロールプレイというものは、有り得ないと俺は思う。この世界で欲望だけに身を任せれば、その代償は必ず、リアルの人格に還っていく。プレイヤーとキャラクターは一体なんだ。俺……リーファのこと、好きだよ。友達になりたいと思う。だから、例えどんな理由があっても、自分の利益のためにそういう相手を斬るようなことだけは、俺は絶対にしない」
と言った
「キリト君……」
キリトの言葉を聞いて、リーファは胸が締め付けられる思いがして、涙が滲んだ
リーファが両手を胸元で組んで泣いていると、キリトはバツが悪そうに頭を掻いて
「悪いな、偉そうに言って……昔からの悪い癖なんだ……」
と言った
その言葉を聞いて、リーファは涙を拭いながら
「ううん、嬉しかったんだ……ありがとう……それじゃあ、洞窟を出たら、お別れだね」
と言った
すると、キリトは両手を腰に当てて
「なに言ってんの。当然、俺も一緒に行くよ」
と言うと、肩に乗っていたユイを胸ポケットに移動させた
「……え? え?」
キリトの予想外の言葉と行動に、リーファが呆然としていると
「では、リーファさん。お手を拝借。ユイ、ナビよろしく」
「はいです。パパ」
ユイが返事をして、キリトがリーファの手を掴んだ
次の瞬間
「えええぇぇぇ!?」
キリトは残像を残さんばかりの速度で、猛然と駆け出した
名付けるなら、超特急キリト号だろうか
キリトはリーファが浮く速度で駆けながら、ユイのナビに従って右へ左へと、曲がっていく
すると、そんなキリト達の前方にモンスターを示す黄色いマーカーが複数出現した
「キリト君! 前! 前!!」
リーファが涙目で指摘するが、キリトは速度を緩めずにモンスター
オーガの群れに突撃した
しかも、キリトは剣も抜かずにオーガの攻撃を全て回避
そのまま、オーガの群れの真ん中を通り抜けた
リーファとしては、気が気でなかった
しかも、背後からはそのオーガの群れが追いかけてきていた
その後もキリトは、次々と出現したモンスター達をことごとくスルー
その結果、背後から追ってくるモンスターの数はドンドン、倍率さらにドンという勢いで増えていった
キリトはそのまま走り続けて、気づけば進路上に光が見えた
「出口か!」
そう言いながらキリトは、スピードを落とさずに走り、まるで、スキージャンプのように空中に躍り出た
その直後、二人は背中の羽を広げて飛行を開始した
リーファはようやく終わったと安堵のため息を吐くと、自分達が出てきた洞窟を見た
そこには大量のモンスター達が群がっていて、キリト達に向けて吠えながら、武器を振り回していた
それを見たリーファはゾッとしながらも、道中で他のプレイヤーに会わなかったことを喜んだ
もし、道中に他のプレイヤーが居たら、そのプレイヤーにキリト達が引っ張ってきたモンスター達が襲いかかっていただろう
この行為は通称で《トレイン》と呼ばれる非マナー行為である
閑話休題
「寿命が縮んだわよ!」
「わはは! 時間短縮になったじゃないか」
リーファからの怒号もなんのそので、キリトは笑いながらそう言った
しかし、それもまた事実だった
キリトのあの強引な猛烈ダッシュにより、リーファの予想よりも早く洞窟を抜けられたのだ
「……ダンジョンっていうのはもっとこう……索敵に気を使いながら、モンスターをリンクさせないように……あれじゃ、別のゲームだよ。全く……」
時間的には嬉しいが納得いかないリーファは、ブツブツと文句を零していた
すると、ようやく動悸が落ち着いてきたので、リーファは周囲を見回した
眼下には広大な草原が広がっていて、所々に青い湖が水面をキラキラときらめかせていて、それらを結ぶように河が蛇行するように流れていて、そのずっと先には……
「あっ……」
その光景を見て、リーファは思わず息を呑んだ
遥か彼方に朧気に見えるのは、天を貫くように伸びている余りにも巨大な樹
「あれが……世界樹か……」
リーファの視線を追って世界樹に気づいたキリトが、畏怖の念が籠もった声で呟いた
今キリト達が居る場所から世界樹までは、リアル置換で二十キロ以上離れてるというのにその威容は凄まじい
世界樹の根元まで行って見上げてみたら、一体どれほどなのだろうか?
それを想像しながら、キリト達は少しの間、世界樹に見入っていた
すると、キリトがハッとした様子で
「あ、こうしちゃいられない。リーファ、領主会談の場所ってのは、どの辺りなんだ?」
「あっ、そうね。ええと……今抜けてきた山脈は、輪っかになって世界中央を囲んでるんだけど、そのうち三カ所に大きな切れ目があるの。サラマンダー領に向かう《竜の谷》、ウンディーネ領に向かう《虹の谷》、あとケットシー領につながる《蝶の谷》……会談はその蝶の谷の、内陸側の出口で行われるらしいから……」
リーファはそう言いながら、視線をぐるりと動かして北西の方角を指差して
「あっちにしばらく飛んだとこだと思う」
「了解。残り時間は?」
キリトが問い掛けると、リーファはウィンドウを開き
「……後、十五分」
「会談を襲撃するつもりなら、サラマンダーは、あっちからこっちへ移動するわけか……」
リーファの言葉を聞いたキリトは、南東から北西へと指を動かした
「俺たちより先行してるかもしれないな……ともかく、急ぐしかないか。ユイ、サーチ圏内に大人数の反応があったら知らせてくれ」
「はい!」
コクリと頷き交わすと、リーファとキリトは羽を鳴らして加速した
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「しっかし、モンスターを見かけないな?」
最高速度で雲の中を突っ切りながら、キリトが大声で言った
「あ、このアルン高原にはフィールド型モンスターは居ないの。だから、会談をわざわざこっち側でするんじゃないかな?」
キリトからの問い掛けに、リーファも大声で返した
すると、キリトは納得した様子で
「なるほど。確かに、大事な話し合いの最中にモンスターが湧いたら興ざめだよな……でも、そうなるとさっきの山みたいに、大量のモンスターを相手に押し付けるってことも出来ないな」
というキリトの言葉を聞いて、リーファは
「今回のサラマンダー部隊は、ルグルー回廊で戦ったのよりも、数も練度も高いはずよ? だから、警告が間に合って全員でケットシー領に逃げ込めるか、もしくは揃って討ち死にか、どっちかだと思うよ」
と言った
「うーむ……」
リーファの言葉に、キリトが唸りながら顎を撫でていると
「あっ、プレイヤー反応です!」
不意に、キリトの胸ポケットの中からユイが叫んだ
「前方に大集団……六十八人、これが恐らくサラマンダーの強襲部隊です。さらにその向こう側に十四人、シルフ及びケットシーの会議出席者と予想します。双方が接触するまで約五十秒です」
ユイがそう言い終わると同時に、キリト達は雲から突き抜けた
限界まで高度を取って飛んでいたキリト達の眼下に、緑の高原がいっぱいに広がった
その一角を低空を這うように飛んでいるのは、無数の黒い影
五人ずつ楔型のフォーメーションを組んでいて、それらが密集して飛行している光景は、攻撃目標に音もなく忍び寄る不吉な戦闘機のようだ
視線をその部隊が向かう先へと向けると、円形の小さな台地が見えた
ポツリと白く横たわっているのは、長テーブルだろう
左右に七つずつ椅子が置かれていて、即席の会議場といった様子である
椅子に座っている出席者達は、会議に夢中になっているのだろう
迫ってくるサラマンダー部隊に気づいてないようだ
「……間に合わない!」
リーファがそう歯噛みした時
「待ってください! 東の方角から急速接近するプレイヤー反応です!」
ユイが叫ぶように言った
「数は?」
「数は……二人! サラマンダー部隊に向かってます。接触まで、あと十秒!」
キリトからの問い掛けに、ユイがそう言った矢先
サラマンダー部隊の先頭に、横合いから二人のプレイヤーが突撃した
色は紅と蒼
その二人を見て、リーファはあっと声を上げた
それは、長田が言った言葉
『あの二人は間に合うかな』
という言葉
リーファとレコンのフレンド欄には、三人しか登録されていない
まず、互いの名前
そして、残るは、今はアルンに居る二人の友人
「ツユカちゃんっ! ユーヤ君っ!」
紅き槍使いと蒼き侍だった