フィールドに出て、数時間後
「うーん……なかなか出ないね」
「私も、数日間戦ってようやく一個だったからね」
ヨシアキの呟きに対して、フィリアは苦笑混じりに返答した
ヨシアキ達がフィールドに入って数時間の間に、対象のアイテムを出すモンスターを数十体撃破した
だが、対象のアイテムは未だに確保出来ておらず、夕方になってきていた
「どうする? 一旦街に戻る?」
夜になると、一部のモンスターはアルゴリズムが変化したり、出現するモンスターが変わって、強さが変わるパターンがある
どうやら、このフィールドもそうらしい
「そうだね……一旦戻ろうか」
フィリアの言葉を聞いて、ヨシアキは数秒間悩んでから、街に戻る決断を下した
「OK! さーて、今日のご飯はどうしようかなぁ」
「あ、なんなら、僕が作ろうか?」
フィリアの言葉を聞いて、ヨシアキがそう言うと、フィリアが不思議そうな顔をして
「え? ヨシアキって、料理出来るの?」
と問い掛けると、ヨシアキは胸を張って
「料理スキルはコンプリートしてる」
と断言した
「おお! それは期待出来る!」
フィリアが目をキラキラさせていると、ヨシアキはクスリと笑って
「フィリアの宿はどこ?」
と問い掛けた
「ん? 街の一軒家の二階を借りてるよ?」
「よしよし……それだったら、キッチン設備はそれなりだね……材料は?」
ヨシアキが再び問い掛けると、フィリアはウィンドウを開いて可視モードに切り替えて
「これ位かな」
と見せた
「ふむふむ……これだったら、僕が持ってる食材と調味料を使えば、それなりのが作れるね……」
ヨシアキはそう言うと、フィリアに視線を向けて
「それじゃあ、案内よろしくね」
と言った
「了解!」
その後、フィリアの案内でヨシアキはフィリアの宿へと向かった
十数分後
「それじゃあ、フィリア。食材を出して」
「うん」
ヨシアキに促されて、フィリアは食材を出した
「僕も食材と調味料を出してっと……さて、フィリアは何が食べたい?」
ヨシアキが問い掛けると、フィリアは目をキラキラさせながら
「肉料理!」
と言った
「了解、ちょっと待っててね」
ヨシアキは頷くと、机の上に展開されている材料の中から数個選んで掴むと、キッチンへと入った
そして、十数分後
「お待たせ、チキンステーキのガーリック風味付けだよ」
とヨシアキは言いながら、フィリアが片付けた机の上にフィリアが頼んだ肉料理と、サラダの入ったボールを置いた
「おー!」
フィリアはヨシアキが作った料理を見て、興奮したらしい
もし尻尾があったら、ブンブンと振っていただろう
ヨシアキは微笑むと、ナイフやフォークを置いて
「どうぞ」
「いただきます!」
ヨシアキが促した次の瞬間には、フィリアは料理にかぶりついていた
その光景にヨシアキはクスリと笑いながら、ヨシアキも食べ始めた
「美味しい! 今まで食べてきた料理の中で、一番美味しいよ!」
「ありがとう」
フィリアの賞賛に対して、ヨシアキは素直に感謝の言葉を述べた
「ねぇねぇ! この味付けはなに!? 醤油だよね!?」
料理を飲み込んで、フィリアが興奮した様子で問い掛けてきた
「あぁ、僕と血盟騎士団のアスナちゃんとで一緒に作ったオリジナルの調味料だよ。他には、マヨネーズ味とかお酢とか」
「凄い!」
ヨシアキの説明を聞いて、フィリアは更に興奮しながら再び食べ始めた
そして、数十分後
「ふぅ……満足満足!」
フィリアは幸せそうな表情で、ソファーにうつ伏せに寝転がっていた
「お粗末様」
片付けが終わって、ヨシアキが外に出ようとしたら
「ん? どこに行くの?」
とフィリアが問い掛けた
「え? 宿を探しに行くんだけど……」
ヨシアキがそう言うと、フィリアは体を起こして
「この部屋に居ていいよ? それに、今から探しても、満室状態だし」
と言った
「いいの?」
ヨシアキが問い掛けると、フィリアは頷いて
「いいよ。ご飯のお礼もあるし、部屋なら余ってるから」
とフィリアは言いながら、近くのドアを指し示した
どうやら、その部屋が空いているらしい
ヨシアキは数秒間黙考すると、フィリアに視線を向けて
「それじゃあ、好意に甘えさせてもらうね」
と言った
「うん、どうぞ!」
フィリアが頷いたことにより、ヨシアキはフィリアとアイテムを得るまでの期間限定だが、同棲することが決まった
こうして、二人の冒険の一日目が終わった