フロア攻略から数十分後、一行とヨシアキ達は22層のログハウスの庭に集まっていた
そこで、アスナとヨシアキが料理を振る舞うのだ
理由はもちろん、フロア攻略を祝うパーティーだ
「それじゃあ、乾杯!」
『乾杯!!』
ユウキが取った音頭の後に続いて、スリーピングナイツや参加したケイト達が声を上げながらコップを掲げた
そして、ヨシアキとアスナが作った料理を食べたスリーピングナイツのメンバーが口々に
「美味い!」
「これが、料理スキルコンプの味!?」
「こんな美味しいの、初めて食べた!」
と興奮していた
すると、アスナが
「まだあるから、ドンドン食べてねー」
と新しい料理を、机の上に置いた
すると、ユウキが
「ありがとうね、アスナにヨシアキ! 僕達のために、こんなに美味しいの作ってくれて」
と感謝の言葉を告げた
すると、アスナが
「大丈夫だよ。それに、祝勝会なんだから気にしないの」
と返した
すると、二つの大皿を持ったヨシアキがやってきて
「そうだよ。たった1パーティーで、フロアボスを倒すっていう偉業をやったんだ。お祝いしなきゃ」
と言ってから、その大皿を置いた
すると、アスナが
「随分作ったね?」
とヨシアキに問い掛けた
すると、ヨシアキは
「あそこで、大食い大会が行われてるからね」
とある机を指差した
そこでは、ノエルとタルケン、ノリの三人が余興で大食い大会をしていた
それを見て、ユウキが
「あー……食費、大丈夫?」
とヨシアキに問い掛けた
するとヨシアキは
「大丈夫。あの攻略ギルドから得たお金や何やらで、十分足りてるから」
と言った
すると、エリスが
「それに、そちらから貰ったフロアボス撃破報酬もありますからね。余裕ですよ」
と言った
そう
ユウキ達はフロアボス撃破報酬で得たアイテムや武具の大半を、協力したヨシアキ達に渡していたのである
最初ヨシアキ達は、当然のように拒否していた
報酬目的ではないからと
しかし、ユウキの
『僕達が上げたいんだ……それじゃあ、ダメかな?』
という言葉に、受け取ったのである
特にキリトとヨシアキ、ケイトの三人は察した様子で受け取っていた
その後、その一部の売却
その資金を使い、食材と足らなかった調味料を購入
アスナとキリトのログハウスの庭に、バーベキューセットを展開して調理
祝勝会を始めたのだ
なお、クラインは仕事で居ない
そしてサジ達は、それぞれ用事で居ない
なお、フィリアとシノンは参加している
二人も料理スキルを取得しているので、ヨシアキの補佐に回っている
その時の様子を見たシウネーが、ポツリと
『女の戦いが起きてますね』
と呟いたが、ヨシアキは首を傾げていた
素で気付いてないのが、ヨシアキである
キリトもだったが、自分への好意に疎いのだ
そこ、鈍感神と呼ばない
パーティーも佳境に入り、大食い大会はノエルが気合いで制した(その後倒れて、エリスが面倒を見ている)
その時だった
アスナがユウキに近寄り
「ねえ、ユウキ……一つ、お願いがあるんだけど……」
とユウキに声を掛けた
すると、ユウキは小首を傾げながら
「なにかな、アスナ?」
と問い掛けた
すると、アスナは
「私を……スリーピングナイツに入れてもらっていいかな?」
と言った
そして、続けて
「実は私ね、ギルドに入ってないの」
と言った
確かに、アスナはギルドに入っていない
アスナだけでなく、キリト、エギル
ケイト達もギルドに入っていない
時おり、それを聞き付けた何処かのギルドが勧誘に来るが断っている
そのアスナが、スリーピングナイツなら入ってもいいなと思ったのだ
そしてアスナは、ユウキからの返事を待っていた
しかし、待ってもなかなか返事がされない
どうしたのかなと思い、アスナはユウキの顔を見た
するとユウキは、顔を蒼白にして固まっていた
「ユウキ? ……どうしたの?」
とアスナが問い掛けると、ユウキは口をパクパクと開閉してから
「ごめん……アスナ……僕達は……」
と言うと、姿を消した
予想外の事態にアスナは固まり、どうすればいいのか分からなかった
その後暫くの間、ユウキは姿を見せなかった