ゲロビ強すぎ。
※2018/10/18 改稿
どうでもいいけど三年前の俺は前書きにガンオンの事を書いてたのか。
なつかしいなぁ
なお、今はシナンジュにネガってます。
あれは俺がまだ幼くて一人暮らしをしていない時。志水やレミリアとも出会っていない頃の話だ。
「たまには外へ遊びに行ったらどうだ?」
祖父はよく俺にそう言ってきた。善意からの発言なんだろうが、友達がいない俺にとっては余計なお世話だった。
別に友達が出来ない訳ではない。最初の頃はよく話しかけられたりした。しかし当時の俺は友達を都合のいい奴だとか傷を舐め合ったりする仲等、兎に角良いイメージを持っていなかったため、話しかけられると冷たくあしらったりしていた。その所為で友達が出来なかったのだ。
そんな友達のいない俺は必然的に家に籠りきりで、一人でテレビゲームをする毎日だった。
他愛無い毎日を過ごしていたのだが、ある日の些細な事で俺の人生はすっかり変わってしまった。
「う、うぅ……」
学校の下校中、俺は偶然瀕死しているレミリアを見つけた。今思えば全身に細かな傷があり、犯された形跡もあった。恐らくそこらのありす種にやられてたのだろう。
レミリアの体は小さくまだ子供で、面倒ごとは嫌いなので俺は無視しようと思った。けれど何故か無性にレミリアの事が気になり、連れて帰って治療する事にしたのだ。
雨の中悲しくて泣きながらレミリアを抱えて、家へと急いで帰ったのを今でも覚えている。
そして家に帰った俺を待っていたのは苦悩だった。
「どうすればいいんだろう……」
当時の俺はゆっくりの知識は皆無に等しく、興味も全く無かった。なのでいざ治療を始めようとしても何をしたらいいかわからないのだ。
取り敢えず水を飲ましたり体を拭いたりしたが、特に効果がない。そこで俺は偶然今朝祖父に貰ったチョコをレミリアに与えてみた。するとレミリアの傷はみるみる内に治癒していった。そんなゆっくりの特性を初めて見た当時の俺は物凄く驚いた。
「にんげんさん……あ、ありがとう……」
レミリアはチョコを食べ終わるとすぐに寝てしまった。余程疲れていたのだろう。
時間は掛かったがレミリアは助かった。それが分かった瞬間、気が抜けた俺はその場で倒れて寝た。
その後は確か畑仕事から帰って来た祖父にレミリアと寝ている所を発見されてこっぴどく叱られた。因みに祖父はレミリアを連れて帰って来たからではなく、俺が地面に倒れて寝ていたから起こったらしい。何でも心臓に悪いだとか。
その後は普通に晩御飯を食べ、祖父にレミリアを飼いたいと頼んで了承を貰い部屋に戻った。
「おにいさんが助けてくれたの?」
部屋に戻るといつの間にか目を覚ましていたレミリアは俺にそう聞いた。
「そうだけど……」
「助けてくれてありがとう……」
レミリアは微笑んでそう言った。
感謝されたら普通は嬉しいだろうが、俺は戦慄していた。何故ならレミリアの片目が無くなっていたのだ。
片目がないとなると生き辛いだろう。そう考えると俺は悲しくなったが、その感情を殺した。レミリアに悟られると余計に悲しくなると思ったからだ。
「……もし良かったら、レミリア。俺と一緒に暮らさないか?」
緊張から声が震える。今まで友達といった仲間を必要としていなかったのに、何故か俺はレミリアを飼う、いや家族になろうとしていた。元々はそんなつもりはなく、治ったら元の場所に帰そうと考えていたのにだが、本当に可笑しい。当時の心境は覚えていないが、やはり一人は辛かったのだろう。
「…………」
レミリアは俯く。もしかして余計なお世話だったのだろうか。無理、嫌、等の嫌な返事ばかりが脳裏に過った。
「不束者ですが、よろしくお願いします……」
レミリアが満面の笑みでそう言うと同時に俺はその場でガッツポーズをした。
「じゃあ名前を決めよう!」
これから一緒に暮らすとなればやはり名前が必要だろう。いつまでもレミリアと呼んでいたら他のレミリアとごっちゃになってしまう。
人生で初めて名前をつける。これからも名前をつける事なんて早々無いだろう。そう思うと緊張で良い名前が思い浮かばない。
「うーん、何がいいんだろ……」
俺は必死に考えた。それこそ頭をフル回転させる程だ。
当時の俺がここまで物事に集中するのはとても珍しかった。
「おにいさんがつける名前なら、何でもいいわ……」
数分間考え込んでる俺にレミリアが助言してくる。
レミリアの態度といい、口調に謙虚さ。今思えば本当に野良ゆっくりかと疑うほど美しくて賢明だった。
「うーん……」
かまぼこやえのきといったレミリアとは遠く懸け離れた名前ばかり思いつくため、真逆の単純な名前を考える。
「そうだ、レミィってのはどうだ?」
数分考えた末の会心の名前だった。
「良い名前ね。気に入ったわ!」
どうやら気に入ってもらえたようで、喜んだレミィは部屋の中を飛び回った。
「これから、宜しくな!」
俺は飛び回るレミィに声を掛けた。
するとレミィは俺の肩の上に止まってこう言った。
「こちらこそ、宜しくね!」
その時のレミィの顔は少し赤くなっていて、とても可愛かった。
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「ねぇ、おにいさん? ちゃんと聞いてるの?」
過去を思い出していた石田はレミリアの声で我に返る。
「ん?ああ、スマン。聞いてなかった……」
「もー……」
レミリアは頬を膨らまして、明らかに不機嫌になる。
「ご、ごめん……」
「ふーんだ……」
頬を膨らました状態のレミリアを見た石田は罪悪感を感じ、謝るが悉く無視される。そこで石田は机の上に置いておいた最終兵器をレミリアに渡した。
「ほら、カロリーメイトだ……」
「やったー! おにいさん大好き!」
レミリアは一瞬で機嫌が良くなり、笑顔で石田にそう言った。傍から見ればレミリアはただの単純な奴だが、石田は大好きと言われその余韻に浸っていたので、そうは思えなかった。
前編、中編、後編に分ける予定です。