内容はペラペラですが、気にせずさらっと読んでってください。
『 信介視点 』
「コードネーム『
これより、任務を開始する」
「こちら『
「バカやってないでさっさと行くよ!」
ここはプリティガーデンから一番近い『マック』の1階。
俺たちは二次会の場所である2階で待つもう一人と合流するために来たのである。
さっそく2階へと上がりきょろきょろと辺りを見渡す沙織。
すぐさま見つけたようでそちらに急いで駆け寄っていった。
「お待たせいたしましたぞ【黒猫氏】!
いやー意外と時間がかかってしまいました」
「別に気にしていないわ。さっさと座りなさい」
そこで待っていたもう一人に随分とデジャブが感じられるのは気のせいだろうか。
全身を黒いオーラが出そうな衣装で纏う女。
てかこれ、『マスケラ』の
特注か自作か、どちらにしても気合の入れ具合が違う。
「こちらの方々はこの二次会の参加者で御座る。
きりりん氏と、特別ゲストで兄上の信介氏と京介氏で御座るよ」
「ハンドルネーム“黒猫”よ」
「えぇっと、きりりんです。よろしく」
「信介だ。沙織とはコミュニティができる前からの知り合いでな。
妹をこのコミュに誘ったのも俺なんだ」
「高坂京介だ。飛び入りですまない」
と、一通り自己紹介を済ませた所で一拍の間。
「メンツも揃ったようだから聞くけど、管理者さんは一体何のつもりで私たちを誘ったのかしら?
そちらの方はお兄さんが知り合いだそうだからわかるとしても、何故私まで呼んだの?」
彼女は自分が何故ここに呼ばれることになったのか疑問のようだ。
そりゃ5人いて3人は兄妹、1人はその知人であり管理人となれば不自然だろう。
「先ほども申したではありませんか。
拙者が話せなかった人達とも仲良くなりたいのでお誘いしたと。
それと、沙織で結構!せっかく集まったのですから今宵は無礼講で行きましょう」
「真昼間だろうが」
「さて、一通り自己紹介も済んだ所でこういう場では定番の“アレ”をやりましょうぞ」
「アレ?」
「むっふっふ。京介氏にはわからんでござるか?
ズバリ!“みんなの疑問を聞いちゃおう!質問コーナー”で御座る」
今の沙織から何が飛び出してくるかと思えば…
ま、確かに定番中の定番だな。俺も昔は恥をかかされたものだ。
「ちょっと、いきなり何を「はいでは黒猫氏へ質問です!」…何かしら」
「最近一番恥ずかしかったことは?」
うわー、これはまた。
本当に恥ずかしいものでなければもう一回。
素直に答えれば自分の顔が真っ赤になる事間違いなしの鬼畜問題だ。
確かに仲良くなるには自分の弱みを見せる事も重要ではあるのだが、初対面同士でうまくいくのか?
ナイトメアちゃんは少し考えるようなそぶりを見せた後。
「ウッーウッーウマウマを動画投稿用に撮影していたら妹に見られたことかしら。
さすがに私もあの時ばかりは恥ずかしかったわ」
などと戦艦ミサイル級のエピソードを語りだしやがった。
(((それは不味い!!)))
京介には何のことかまるでわからなかったようだが、俺たちにはわかる。
ただでさえあれを踊る事がすでに恥ずかしい、痛々しい少女なのにそれを家族に見られたというのだ。
俺だったら一生千葉に帰ってこないな。
「黒猫氏は妹君がいらっしゃるのですね」
「ええ。何が起こっているのかわからないけど見ちゃいけないって顔だったわ」
「黒猫氏は案外お茶目さんなのですね」
「くだらない慰めはいらないわ。元よりこの身は天涯孤独。
恥ずかしいというのもあなた達人間に合わせて言った言葉よ。
さ、次は私の番」
さらっと厨二病発言をしたところで、次は自分だと黒猫は意気込んだ。
「そこの…きりりんとか言ったかしら。
あなたのその恰好はどうしようもなくこの町では浮いているのだけれど、それはわざとなのかしら?
ここは子供の来るところではないのよ、もっとまともな格好でいらっしゃいな」
あぁ、この電波女地雷踏みやがったよ。
案の定桐ちゃんはプルプルと小鹿のように震えながら、されど内には虎のように敵意を持っていた。
「…あら、ごめんなさいね~。
私こーゆー超オシャレな服しか持ってないからやっぱ“目立っちゃう”のよね~。
はい質問終了。次あたしがするけど、あんたのその恰好もどうかと思うよ。
いくらアキバだからって家からここまでその恰好なんて、正直引くわー」
俺には彼女らが荒野でバトってるシーンが浮かぶのだが、皆さんはどうであろうか。
「い、言ってくれるじゃない。
あなたにはわからないようだから教えてあげるけど、これはマスケラに出てくる“魔夜の女王”の衣装よ」
「マスケラ?それってメルルの裏番組じゃない?」
「あ、あなたまさかメルルって『星くずうぃっちメルル』の事を指しているのかしら。
あんな砲撃をブッ放すだけが取り柄の子供向けアニメこそ裏番組でしょう!」
「何か勘違いしてるようだけど、あたしが見てるのが『表』で他は全部『裏』なの。
大体ネットで『オサレ系邪気眼厨二病アニメ』って叩かれてる作品が表とか恥ずかしいでしょ!」
その後も彼女らの「自分の見ているアニメこそが表だ」という主張は、大声を出しすぎて店員さんに咎められるまで続いたのであった。
「「いやーお二人とも仲のいいことで」」
「のんびりしてないで兄貴もあんたもこれ止めろよ!」