それではどうぞ。
「これで…ラスト!!」
なのははグエーの群れを一匹残さず撃ち落とし、何とか殲滅に成功する。
「ふぅ、今ので終わりかな…?」
「なのは!」
「あ、フェイトちゃん!」
フェイトもガジェット殲滅を終えたらしく、なのはの隣まで飛来する。
「そっちは大丈夫だった?」
「うん、ガジェットは何とか全滅させたよ。早くリイン達の方に向かおう」
「あ、そうだ!! アヴェルさんもそっちに向かったんだった!!」
グエーとの戦闘で忘れかけていたのかなのははポンと手を叩き、フェイトと共にリニアまで向かう事にした。
「全く、怪物退治を押し付けるなんて……アヴェルさんにはちょっとO☆HA☆NA☆SHIしなくちゃね…」
「な、なのは…?」
ただ、飛んでいる途中なのはの背後からは何やらとてつもなく黒いオーラが出ており、フェイトが若干引き気味になってはいるが。
「も~う、レリックを蹴飛ばすなんて何事ですか!! もっと丁重に扱って下さいです!!」
「あ~あ~分かった分かった、俺が悪かったですよ」
リニアでは現在、レリックを蹴り飛ばしてしまったアヴェルにリインが説教しており、アヴェルは指で耳を塞いでいる。
「大人が子供に怒られてる…」
「こっちから見たら、凄いシュールね…」
スバルとティアナは苦笑しつつ、レリックの入ったケースを回収している。大の大人が妖精っぽく見える子供に説教されているのだから、シュールな光景に思えるのも無理は無い。
「とにかく次からは気をつけて下さいです!」
「分かったから説教はこの辺にしてくれ。ちょうど」
『『『『ケケケケケケ…!!』』』
「…敵も姿を現してくれたしな」
アヴェル達の前に四体の幽霊達がその姿を現し、彼等を睨み付ける。
「回収を妨害された事で怒ってるようだな。お仕事ご苦労さんとでも言っておこうか?」
『ケケケッ!!』
アヴェルが挑発すると同時に、緑の幽霊“末妹エイミー”が回転しながら体当たりを仕掛ける。
「おっと!」
アヴェルはそれを剣で防御するが、その隙に残る三体がスバルとティアナに迫る。
「え、うわぁ!?」
「くっ!?」
二人は幽霊達の攻撃を避けようとするが、リニアの中が狭い所為で結局は幽霊達の体当たりを食らってしまう。
「あ、レリックが…!?」
『『ケケケケケケ…』』
ティアナが落としたケースを赤の幽霊“次女ジョオ”と青の幽霊“三女ベス”が素早く回収し、リニアから撤収しようとする。
「あわわわ、レリックが持ってかれるですぅ~!!」
「くそ、させるか!!」
アヴェルが火炎弾を繰り出すも、ジョオとベスはそれを難なく回避。そのままリニアの外へと出て行ってしまう。
「急いで取り返すです!!」
「「了解!!」」
「お前達は先に行け!! 俺はこいつ等を倒してから行く!!」
リイン達を先に行かせ、アヴェルは剣を抜く。
「獄炎“十文字”!!」
『ピギャァァァ…!?』
十字に斬られたエイミーは消滅、残るは紫の幽霊“長女メグ”のみ。
『ケケケケケケ…!!』
「戦いを楽しみたいところだが、時間が無いんでね。さっさと片付ける!!」
アヴェルは剣を構え、メグに向かって駆け出した。
「おりゃぁぁぁっ!!」
「はぁぁぁぁっ!!」
一方、エリオとキャロ、そしてフリードも何とか迫り来るガジェットとグエーの殲滅を完了していた。
「エリオ君、大丈夫?」
「はぁ、はぁ…うん、何とかね」
「良かった。私、エリオ君の足を引っ張ってるんじゃないかと思って。スバルさんやティアナさんみたいに上手くいかない事だってあったし」
「そんな事無いよ。キャロだってしっかりやれてるさ。もちろん、フリードもね」
「そ、そうかな…?」
「そうだよ。だから気にする事なんて無いよ」
「キュクル~……キュクッ!!」
エリオに褒められたからかフリードも嬉しそうに鳴くが、直後に何かの気配を察知し、戦闘態勢に入る。
「フリード、どうし…ッ!?」
「何だ!?」
「「ギャッギャッギャッ!!」」
「「グワワワワワッ!!」」
突如二人の前に、剣を装備した二足歩行の蜥蜴モンスター“リザルフォス”の二体と、緑の炎を纏った巨大シャレコウベ型モンスター“緑バブル”の二体が出現し、二人を取り囲む。
「アヴェルさんが言ってたモンスターか…!!」
「ギャッギャッ!!」
「グワワワワワッ!!」
一体のリザルフォスの振るう剣をエリオがストラーダで受け止め、一体の緑バブルがキャロに向かって襲い掛かる。
「フリード!!」
「キュクルゥ~!!」
フリードがすかさず炎を吐いて緑バブルを攻撃し、緑の炎を掻き消す。身を守る炎がなくなったバブルは地面を跳ねて逃げ出そうとするが、逃がすまいとエリオがストラーダで斬り裂く。
「逃がさない!!」
「グワワァッ!?」
斬られたバブルが縦に真っ二つになり、跡形も無く消滅する。
「よし、倒した…!!」
「エリオ君、危ない!!」
「え―――」
キャロの声でエリオが振り返った瞬間、ジョオの体当たりがエリオに直撃。その拍子にエリオは倒れかけ、崖へと落下しそうになる。
「エリオ君!!」
崖下へと落ちていくエリオを助けるべくキャロも飛び降り、フリードもそれに続く。
「あ!? ティア、あれ!!」
「エリオ、キャロ!? 二人共何であんなとこに…!?」
「あ、二人共待つです!!」
レリックのケース運ぶベスと、それを追いかけていたリイン達。だがエリオとキャロが落下しているのに気付き、スバルとティアナは急いで二人の救出に向かう。
「「ギャッギャッギャッ!!」」
「グワワワワッ!!」
『ケケケケケ…♪』
しかし彼女達の行く手を二体のリザルフォスと一体の緑バブル、そしてジョオが阻む。
「えぇ、もう邪魔だよ!?」
「あぁもう、こんな時に…!!」
「あぁ、レリックが持ってかれちゃうです!?」
二人はやむを得ず戦闘に入り、リインはケースを持ったベスを追う。
「エリオ君…!!」
共に落ちていくキャロとエリオ、そしてフリード。
(助けるんだ、私の力で…!!)
キャロの脳裏に、出撃前になのはの言った言葉が浮かぶ。
『キャロは、皆を助けてあげられる力を持ってる。優しくて強い力だから』
(皆を助けられる力……エリオ君だって助けるんだ……だから…!!)
「お願いフリード、力を貸して!!」
キャロが叫ぶのと同時に、フリードの体が光り出した。
「「ギャッギャッギャッ!!!」」
「グワワワワワワワッ!!!」
『ケッケッケッ♪』
「当たれ、当たれってば!?」
「あぁもう、うざったらしい!!」
二体のリザルフォスと緑バブルに思った以上に苦戦するスバルとティアナ。リザルフォスが攻撃を避けたり緑バブルとジョオが空中に浮いたりと動きが激しく、二人の攻撃が思うように当たらない。
「どうしよう、このままじゃエリオ君とキャロちゃんが…!!」
スバルが焦り出したその時…
-バサァッ-
「「「「!?」」」」
突如スバル達の真上から、翼を羽ばたかせる何かが飛来する。
「キュルォォォォォォォォッ!!!」
その正体は、キャロとエリオを背中に乗せた巨大なフリードだった。
「え、嘘…」
「すっご~い、あれフリード!?」
ティアナは唖然とし、スバルは目を輝かせる。
「「ギャギャギャァァァァッ!!」」
「グワワワワワワワッ!!」
『ケケケケケケッ!!』
無視されて怒ったのか、リザルフォス達がスバルに襲い掛かる。
「ティア、後ろ!!」
「!? しま―――」
「ディバイン……バスタァァァッ!!!」
「プラズマランサー・ファイアッ!!!」
-ズドドドドォンッ!!-
「「ギャァァァァァッ!?」」
「グワワワワワァァァァァッ!?」
『ピギャァァァッ!!?』
ピンク色の砲撃と複数の電撃が飛び、モンスター達に命中。
「行くよフリード!!」
「キュルォォォォォォッ!!」
キャロの指示に、フリードが大きく口を開ける。
「ブラスト…フレアァァァッ!!!」
-ゴォォォォォォォォォォォッ!!-
「「ギャァァァァッ!!?」」
「グワワワワワワァァァァッ!?」
『ピギャァァァァ…!?』
フリードの強大な火炎放射に飲み込まれ、モンスター達は一匹残らず全滅する。
「良かった、力を制御出来てるみたいで」
「「なのはさん、フェイトさん!」」
スバルとティアナの下に、なのはとフェイトが降り立つ。
『ピギャァァァァァッ!?』
更に、メグがリニアから吹き飛ばされて来た。
「おぉ~随分とでかくなったんだな、この竜」
「「アヴェルさん!」」
そしてアヴェルもスバル達の隣まで飛来する。
「なるほど。あれがあの子の力、ね…」
アヴェルは一瞬曇った表情になるが、すぐに表情を変える。
「皆さ~ん! レリックは確保しましたです~♪」
後からリインも到着。その後方には、氷付けになっているベスの姿も見える。
『ケケ、ケ…』
メグはダメージが残っているようだが、フラフラと逃げ出そうとする。
「どれ、最後は俺が決めるとしよう」
当然、アヴェルがそれを逃がす理由は無い。
「獄炎……“大車輪”!!!」
『ケケ…ピギャァァァァァァァッ!!?』
円状の黒い斬撃がメグを斬り刻み、メグは塵となって消滅した。
「…キッ」
その一部始終を見ていたキースは、すぐさまダークリンクの下まで飛んでいった。
レリックを巡る戦い、今回は六課側の勝利です。回収に失敗したという報告を聞いて、ダークリンクはどのような反応をするのか…?
正直、キャロがエリオを助けるシーンはあまり自身が無く、台詞も原作とは変わって……いるのかな、どうだろう?
今回、ドドンゴの洞窟の中ボスであるリザルフォスと、森の神殿の中ボスである四姉妹幽霊が登場。しかし残念、ほとんどあっという間に倒された上に、メグに至っては分身能力すら発動出来なかったという…ww
ごめんよ、作者の手にかかると中ボスですらこんな扱いなんだ!←