今年の更新はこれが最後です。
それではどうぞ。
あれから翌日…
「ふぁぁ…」
時間帯は朝六時。
六課男子寮の部屋にて、アヴェルが目を覚ます。
「……」
まだ眠気が残っているからか、部屋中をキョロキョロ見回す。ノースは天井にぶら下がって寝てる最中である。
「…あぁそうか、迷子だったな俺」
そう言って、アヴェルはベッドから起き上がった。
「おはようございます、アヴェルさん。眠れましたか?」
「ん、まぁな…」
仕度の済んだアヴェルは食堂に向かい、なのは達と合流。そのままアヴェルは一同と共に朝食を取り始める。
「ガツガツガツガツムシャムシャムシャムシャ」
「…本当に、凄い食欲ですね」
昨日と同じく、アヴェルの前には大量の皿が重ねられており、本人は肉料理の大盛りを物凄いスピードで平らげていっていた。
「ほう言わへへも、ほんぐらい食べなひゃはってらんねぇほ(そう言われても、こんぐらい食べなきゃやってらんねぇよ)」
「あの、すいません。何を言ってるか分からないです」
「ごくん……それに、そこの二人だってそうだろ?」
「「ばくばくばくばくもぐもぐもぐもぐ」」
もちろん、スバルとエリオもアヴェルと同じように次々と食事を平らげていっている。
「―――アンタ達まで意地汚いわぁっ!!」
「痛ぁ!? 何で私だけ!?」
見るに耐えられなかったティアナの拳が、理不尽にもスバルの後頭部にのみ炸裂する。
「…仲の良い奴等だな」
アヴェルは料理を食べ終わり、皿にスプーンを放る。
「ところで、ハヤテはどうした?」
「あぁ、はやては…」
フェイトが言おうとして、途中で言いずらそうになる。
「…あぁ、そういえばそうだったな」
アヴェル達が朝食を終えてから数時間後…
「うぅ……何で私ばっかりこんな目に…」
「はいはい、今はまだ休んでてね」
「…はぁ」
昨日の食事の際、ノースによって血を吸われたはやては貧血で倒れ、医務室のベッドで寝込んでしまっている。なので現在、白衣を着た金髪の女性“シャマル”に看病されている。アヴェルはそんな彼女の状態を見て溜め息をつく。
「俺達の知らぬ間に、また一騒ぎあったようだな」
「まぁね。お前もやり過ぎだぞ、ノース」
「キィ…」
青い狼“ザフィーラ”の背中に乗っているノースは、アヴェルに指摘されてシュンと落ち込む。
「ノースちゃんって、アヴェルさんの言う事だけはちゃんと聞くんですね。はやてちゃんやなのはちゃんにはビンタしたのに」
「元々、他の生物に対して警戒心の強いモンスターだからな。自分が敵と見なした奴には絶対に懐こうとしない。女に対しては特に」
「女に?」
「あぁ、メスだからなこいつは。俺の場合はこうなる」
「キィ~…♪」
アヴェルがノースの頭を撫でると、ノースは気持ち良さそうに鳴き声を上げる。
(ぬぐぐ……いつか絶対に見返したるで…!!)
はやてがノースの事を恨めしそうに見ていた時…
「…キッ」
「へ?」
ノースがはやての方を向き、はやてと目線が合う。
「な、何や?」
はやてが疑問を抱くと、ノースは今度はアヴェルの方を向く。
次にはやて。
次にアヴェル。
そしてまたはやての方を向く。
「……キィ~」
そしてノースは小さく溜め息をつく仕草をする。
「ムッキィィィィィッ!! 明らかに馬鹿にしとるやろおおおおおおおっ!!!」
「あぁ、無理したら駄目よ!?」
はやてはシャマルの忠告を無視してガバッと起き上がり、ノースに飛び掛かる。
が、当然…
「―――キキィッ!!!」
-バシィィィンッ!!-
「ぽぎゃああああああああああっ!!?」
こうなる訳である。
「は、はやてちゃん!? 大丈夫!?」
「はにゃあぁ…」
シャマルが駆け寄るも、はやての口からは魂らしき物がエクトプラズムしかかっていた。
「やめろノース」
「キィ…」
アヴェルに注意され、ノースは再び落ち込む。
「まぁ、今のはハヤテの自業自得でもあるが」
「そ、そりゃ酷いで……ガクッ」
「…また、色々と騒がしくなりそうだな」
一部始終を見ていたザフィーラは、小声でそう呟くのだった。
「―――狼が喋ってるだと!?」
「「今更!?」」
そして、アヴェルの反応もやはり遅過ぎるのであった。
『あれか…』
ダークリンクは現在、とあるリニアを視界に捉えていた。
『回収しろ』
『『『『ケケケケケェ~♪』』』』
赤、青、緑、紫の幽霊達が、リニアに向かって浮遊していく。
『さて………もう何体か向かわせるか』
ダークリンクの背後にある魔法陣から、剣を装備した二足歩行の蜥蜴型モンスターが二体、緑色の炎を纏った巨大なシャレコウベ型モンスターが二体、そして頭部がオレンジ色のカラスらしきモンスターが複数出現する。
『行け』
「「ギャッギャッギャッ!!」」
「「グワワワワワッ!!」」
「「「「「グゲゲゲゲゲゲゲゲゲッ!!」」」」」
ダークリンクの命令に、モンスター達はリニアに向かって進行を開始する。
『確実に回収しろ。全ては“あの方”の為に―――』
機動六課で警報が鳴ったのは、それから数分後の事だった。
ファーストならぬ、セカンドアラート編です。
え、何故セカンドかって?
第二話にて、ゴーマ出現の際にファーストアラートが鳴っちゃったからです。ゴーマェ…余計な事を←
それでは皆さん、良いお年を。