「それでは4人目の代表は出てきてください」
3回戦までが終わって戦績は1勝2敗、負け越してはいるけどまだこれなら逆転の可能性が充分にある。
「じゃあ私が行くな」
こちらの代表は妹紅、対するFクラスの代表は……
「俺だ」
えっと……あれは確か横溝君……だったっけ?
「科目はどうしますか?」
「英語でお願いします!」
今回選択されたのは英語か……
「ねえ咲夜、今回の妹紅って英語どれくらいだったっけ?」
「えっと……確か……」
僕は妹紅の英語の点数を忘れてしまっていたので隣で待機している咲夜に聞いてみる。
「それでは承認します」
「「
そうしている間にも2人の召喚獣が召喚され、その姿を現わす。
英語
『2ーF 横溝浩二 96点』
そして横溝君の点数が表示され、そして
「今回は確か……400点超えてましたね」
同時に妹紅の点数も表示される。
『2ーA 藤原妹紅 402点』
「なっ!?400点越えだと!?」
「あいにくこっちにはいい先生がいるもんでね、これくらいはとれるんだよ」
僕や妹紅、それに咲夜は日頃からアリスに英語を教えてもらっているためかなり点数が良く、今では得意科目の一つとなっている。
「それでは勝負開始」
試合開始と同時に妹紅は召喚獣を走らせ、急速に距離を詰める。
そしてさらに両手から出した炎で相手を焼き尽くす。
300点以上の点数差があるため抵抗など当然できるはずも無く……
『2ーF 横溝浩二 DEAD』
「勝者Aクラス」
妹紅の勝利が決定し、Aクラス側から歓声が湧き上がる。
「お疲れ、妹紅」
「このくらい大したことないよ」
そう言って僕と妹紅はハイタッチを交わす。
「吉井いいいっっ!何やってんのよ!次はウチが行くから覚悟してなさいよ!」
「おいバカ、何を勝手に……」
「いいじゃないの別に!ウチがあいつを叩き潰すんだから!」
何故か怒り狂ってる島田さんが何故か次に出ることを教えてくれる。
「じゃあ咲夜頼んだよ」
「分かったわ」
間違いなく姫路さんが6戦目にでるだろうから僕はその相手をしなくちゃならない。咲夜もそれなりに点数が高いけど勝つ確率が高いのは僕だろうし。
「何で吉井じゃないのよ!吉井を出しなさいよ!」
「あなたごときの相手に明久が出るまでもありません。私で充分です」
「何ですって……!」
試合の前から咲夜が島田さんを挑発している。
「それでは科目の選択をお願いします」
「数学でお願いします!」
選択された科目は数学、確か島田さんの得意科目だと聞いたことがある。
「試獣召喚《サモン》ッ!」
「
そして2人の召喚獣が召喚され、その姿を現わす。
数学
『2ーF 島田美波 186点』
「どうよ!ウチは数学ならBクラス並みにとれるのよ!」
確かに島田さんの数学の点数はBクラス並みだ。
だけど……
「そうですか、でも……」
そして咲夜の点数も表示される。
『2ーA 十六夜咲夜 416点』
「このクラスには通用しませんよ」
「なっ!?」
まあそうだろうね……
BクラスレベルでもAクラス、しかもその上位陣に通用するはずがない。
「そんな……吉井とつるんでるからそこまで高くないと思ってたのに……」
ブチッ
あ、なんかやばい。咲夜がキレた。
「なあ明久、あいついい加減〆てきていいか?」
「そうね、私も協力するわ」
いや、正確に言うと近くにいた妹紅とアリスもキレてる。
「うん、とりあえず落ち着いてね」
流石にヤバイと思って2人を止める。
また強制退場させて負けってのは勘弁だからね……
「それでは試合開始」
「クッ……こうなったら!」
そして試合開始と同時に島田さんの召喚獣がサーベルを構えて突っ込んでくる。
「……ふざけないでください」
咲夜がそう呟くと同時に島田さんの召喚獣の動きが止まる。
「な、何よこれ!?」
そして咲夜は召喚獣を動かし、その拳を島田さんの召喚獣の顔めがけて振り抜く。
それと同時に島田さんの召喚獣は再び動き出し、その顔に拳が突き刺さり、なすすべなく吹き飛ぶ。
「……私は正直あなたのことをほとんど知りません」
しかし、と咲夜はそこで息をきる。
「……あなたは明久のことを貶せるほど立派な人間ではありません。それが今、あなたに下せる私の評価です」
そう冷たい目で見下ろすような視線で呟く。
「……うるさい。うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさああああいっっ!!」
島田さんが狂ったように叫び出すと同時に再び島田さんの召喚獣が突っ込んでくる。
「無駄ですよ」
しかしそれをヒラリとかわすと今度は蹴りをわき腹にいれて吹き飛ばす。
「……ウチはあんたなんかに私は評価されたくないわよ!あんた何様のつもりよ!!」
そしてまたも突っ込んでくるが、かわして蹴りをいれて吹き飛ばす。
「あなたこそ何様のつもりですか?さんざん明久のことをバカにしておいて……」
「いいじゃない、どうせ吉井はウチの『物』なんだし。評価を下すのがウチの仕事よ」
あ…これって……
「……そうですか……」
ヤバイヤバイヤバイヤバイ……
咲夜が本気でキレた!!
なんで島田さんはこの状況でピンポイントで咲夜への一番の
「……消え去ってください」
そう告げると無数のナイフが投げられ、島田さんの召喚獣に突き刺さる。
「人を『物』としか見ていないあなたに、下す評価も、慈悲も、何も必要ありません」
そして最後にそれだけ言うと、ナイフを突き刺し、島田さんの召喚獣は消滅する。
『2ーF 島田美波 DEAD』
「しょ、勝者Aクラス」
高橋先生が少し震えた声で勝者宣告をする。
「……すいません。見苦しいところを見せて……」
戻ってきた咲夜が開口一番にそう謝ってくる。
……咲夜は僕のところに来るまでは『メイド』という『物』としてしか見られてなかったらしい。
それゆえ何よりも人のことを一個人として扱わない人を何よりも嫌う。
だから今回はあそこまで怒りをあらわにしたんだと思う。
「ま、しょうがないよ」
僕はそう言うとポンと咲夜の肩に手をのせる。
「誰にだって言ってほしくないことの一つや二つくらいあるさ」
「……はい」
咲夜はそう少し恥ずかしそうに返事をする。
「それでは次の方、前に出てください」
「明久、分かってると思うが……」
「分かってるよ。宣戦布告時のときの条件通り僕が出るよ」
さて、間違いなく相手は姫路さん。
これは厳しい戦いになるだろうな……
でも……
「明久、勝ってこいよ!」
「がんばりなさいよ」
「信じてますからね」
負ける気は全くしないね!!
後ろから3人の声援を聞くと不思議とそう思えた。
次回決着!