僕と同居人と召喚獣   作:迷単底

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第16話:1回戦 VS 学年主席

明久side

 

『それではただいまより、召喚大会第一回戦、第1試合を開始いたします!』

 

あのクレーマーの二人の先輩を退けたあとからしばらく時間が過ぎ、召喚大会の第一回戦第1試合……僕の試合が始まろうとしていた。

ちなみにこの本戦から一般公開されており、お客さんもかなり多く来ている。

 

『それでは選手の方は入場してください!』

 

そして僕と対戦相手が入場する。

そしてその肝心の対戦相手だけど……

 

「悪いけど勝たせてもらうよ」

 

「……ううん、私が勝つ」

 

「それは厳しいね、霧島さん(・・・・)

 

学年主席の霧島さんだ。

 

(まさかいきなり学年主席とあたるとはね……)

 

いきなり二年主席対次席って……どんだけ組み合わせの運がないんだかね……

 

「……吉井私には負けられない理由がある」

 

さっきから闘志がむき出しになってたのはそのせいか……

 

「……だからここで負けてもらう」

 

「悪いけど、はいそうですか、ってことにはならないからね」

 

『それでは科目の決定を行います!』

 

科目はなんでもいいんだけど霧島さんが腕輪使えるやつだと厄介だな……

 

『今回使用される科目は…………生物です!』

 

生物か……また微妙なのがきたな……

たしか僕は400点は超えてなかったしな……

 

『それでは召喚してください!』

 

試獣召喚(サモン)ッ!」

 

「……試獣召喚(サモン)!」

 

そしておなじみの言葉で召喚獣が召喚される。

 

生物

 

『2ーA 霧島翔子 428点』

 

VS

 

『2ーA 吉井明久 376点』

 

やっぱり点数では負けてるか……

 

「霧島さん、点数高いね」

 

「……暗記は得意だから」

 

そういや霧島さんって一度見たものは忘れないって聞いたことがあるな……

 

「……吉井、勝たせてもらうから」

 

「それはどうかな?」

 

点数で勝ってても操作技術、実戦経験は僕の方が上なんだ!それで逆転してみせる!

 

『それでは試合開始!』

 

その言葉とともに互いの召喚獣が駆け出し、互いの武器が激突する。

 

(く……やっぱり力負けしてるな)

 

押し合いになったら点数で負けてるこっちが不利なので一旦引いてから立て直すことにする。

 

「……負けない」

 

霧島さんがそう言うとあたるはずのない距離で刀を振るってくる。

するとその軌跡をなぞるように斬撃がとんでくる。

 

「腕輪!?まずいっ!」

 

なんとか間一髪でかわすことができたが、あれは当たるとまずい気がする……

 

(こりゃあヒットアンドアウェイは危険だな。接近戦で点数減らしていくしかないかな……)

 

霧島さんの腕輪の能力は点数消費がそんなに高くないので、離れたら牽制用に遠慮なく使える。

そうなると厄介なので接近戦がベストだと思い、接近を試みることにした。

 

「じゃあ今度はこっちから行かせてもらおうかな!」

 

そう言うとともに距離を詰めようと動き始める。

しかしその途中で横薙ぎの斬撃がとんでくるがジャンプしてなんとかかわす。

 

「……狙いどおり」

 

「まずっ!?」

 

しかし空中にいる僕に向かって三たび斬撃がとんでくる。

なんとか体を捻らせてかわそうとするも少しかすってダメージを受けてしまう。

 

生物

 

『2ーA 霧島翔子 413点』

 

VS

 

『2ーA 吉井明久 342点』

 

どうやら霧島さんの腕輪の消費点数は1回5点、ほんと厄介だな……

 

(まあ狙いを変えるわけにはいかないんだけどね)

 

そして着地すると同時に僕は接近し、霧島さんは距離をとろうとそれぞれ動く。

スピードはほぼ互角なので距離があまり変わらない。

このままだとジリ貧だ。

 

(なら、一か八かの賭けに出るしかないか)

 

ほんとはやりたくないんだけどね……

この際しょうがないのでやってみることにする。

 

「ふんっ!」

 

「……えっ?」

 

そして僕は動きつつ霧島さんの召喚獣が動いた方向に向けて刀を投げる。

さすがの霧島さんも面食らったようで一瞬動きが止まる。

 

(頼む……成功してくれ!)

 

「……くっ!」

 

霧島さんは僕の投げた刀を弾き飛ばしてまったく別の方向へと飛んでいく。

 

「……これで勝ち」

 

はたから見れば僕の武器は無い、霧島さんの方が点数が上で腕輪も使えるという僕の敗色濃厚という場面である。

だけど……

 

「油断大敵だよ?」

 

「……えっ?」

 

僕は一瞬で接近して刀を持ってる手に手刀を放ち刀を落とさせ、さらに落とさせた刀を素早く奪う。

 

「ふう……形成逆転、だね」

 

これで霧島さんの召喚獣は武器を失い、さらに腕輪は刀が無いと使えない(と思う)からこれでこちらが一気に優位に立った。

 

「……くっ」

 

霧島さんはさすがに不利だと感じたのか、後退しようとする。

だけど行こうとする場所がわかってたらなんの意味もない!

 

「読みどおりだよ!」

 

「……うっ」

 

霧島さんが行こうとした場所、それは僕の刀が弾き飛ばされた方向。

多分武器を確保しようとしたんだけど読まれていたなら意味がない!

行こうとする前に突きを当てて動きを封じることなんて造作もないからね。

 

「さあ、これで終わりだよ」

 

装覇流剣術 八の型〈雷斬(らいきり)

 

そして神速の域に達した斬撃が一瞬で霧島さんの召喚獣を斬り裂き、勝敗が決する。

 

『2ーA 霧島翔子 DEAD』

 

「僕の勝ちだね」

 

「……負けた」

 

その結果に霧島さんは肩を落として悔しがる。

 

『け、決着です!勝者は戦術と技を駆使して逆転勝利に持ち込んだ吉井明久君です!』

 

司会の先生の言葉に観客が沸き立ち、僕も手を振って答える。

 

「……吉井、頼みがある」

 

「ん?どうしたの?」

 

すると不意に霧島さんが話しかけてきたので振り向いて返事をする。

 

「……吉井が優勝したらチケット一枚ちょうだい」

 

「チケットって如月グランドパークの?」

 

「……うん」

 

そう言いつつ霧島さんはコクリと頷く。

 

「えっと……雄二と行くつもりなの?」

 

するとまた霧島さんはコクリと頷く。

うーん……確かチケットって男女ペア専用だったから僕が2枚貰っても使い道ないし、霧島さんにあげてもいいかな……

 

「まあ、別にいいけど……」

 

「……ありがとう、吉井はいい人」

 

「構わないよ、別に」

 

そう言うと僕たちはクラスへと戻ることとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜オマケ〜

 

「……あと吉井、次からは店の制服で出場して」

 

「え、何で?結構恥ずかしいんだけどあれ……」

 

「……また何かやらかしたらしいからその罰とお店の宣伝。さっき妹紅たちから聞いた」

 

ちくしょう、みんなばらしたな……!

 

「えっと……、ちなみに拒否権は?」

 

「……勿論ない」

 

「だよねー……。分かったよ」

 

こうして僕は次戦からは執事服で出ることが決まった。

着替える手間が無くなったのは嬉しいけど恥ずかしい……




一回戦目からまさかの学年主席……

ちなみに次戦はあの人です

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