明久side
あれから先生たちの緊急会議が開かれ、清水さんが盗撮犯(と脅迫犯)ということになった。
そしてその旨が朝の緊急集会で伝えられ、一応この事件は終わった……かに思われたが……
「ねえ、なんか周りからの視線があれなんだけど……」
「そうですね。どういうことでしょうか……」
なぜか僕に向けてられる視線には仇を見るような目、軽蔑するような目など好意的なものではない。
「ま、気にせずに早く食べましょう」
「そうだね」
そう言って僕たちはテーブルについて昼食を食べ始める。
「おう、ここいいか?」
「ん?どうぞ」
そう言って同席を求めてきたのは雄二、ムッツリーニ、秀吉といったFクラスメンバーに霧島さんだ。
「ねえ、さっきから僕に向けられている視線に好意的なものがないんだけどなんか理由知らない?」
雄二やムッツリーニならこのことについて何か知ってるだろうと思い、質問してみる。
「あー……それなんだがな、どうやら偽情報が流れてるらしい」
「偽情報?どんな?」
「お前が教師全員を騙して清水を盗撮犯に仕立て上げたって噂だ」
「……ちなみに発生源は?」
「……清水と姫路、そして島田だ」
今度はムッツリーニが答えてくれる。
でも清水さんはともかく姫路さんや島田さんまで?
「……どうやら姫路と島田はこの事件を明久のせいにして明久をFクラスに落とすつもりらしい」
あまりにもアホすぎる理由に呆れてしまう。
何で彼女たちはそんなことがしたいのだろうか……?
「明久、いい加減あいつら潰してきていいか?」
「そうね、さすがにこれは黙ってられないわね」
「これ以上は看過できませんね……」
「とりあえず落ち着いてね?」
もうこれ以上ないくらいに三人が怒ってるのでなだめておく
「ちなみにどれ位の人数が信じてるの?」
「……Aクラスはほとんど信じてない」
「……B、C、D、Eはほぼ全員が信じてる模様」
「Fクラスで信じてないのは俺らくらいだな」
霧島さん、ムッツリーニ、雄二の順番に話してくれる。
「何でそんなに信じてるの……」
驚きを通り越して呆れしかない
「まるで清水が悲劇のヒロインでも演じてるようじゃったのう」
「普通はこんなことされると悲劇のヒロインの方を信じまうんだよ」
「なるほどねー……それでさっきから周りの視線があれなんだ……」
はあ……今度はさすがに僕じゃあどうしようもないんだけど……
「吉井、ここにいたのか」
「西村先生?どうしたんですか?」
何やら西村先生が話しかけてくる。
どうやら僕を探していたみたいだけどどうしたんだろうか?
「実はまだ決まってないことなんだがな……」
そうして話してくれるのはこの合宿の予定に一部変更が入ったこと
その内容とは……
「分かりました。その話是非ともお受けさせてもらいます」
「分かった。そう伝えさせてもらう」
そうして去っていく西村先生を見ながら見ながらも僕はどうするかを考えていた……
そして昼食終了後、A〜Fクラスの全員は合宿所の外に集合していた。
ちなみに前には小さなステージが用意されていて、そこには学園長ことババア長が立っている。
「さて、集まってもらって早速だが明日の朝9時から参加自由の試召戦争の模擬戦を行ってもらうよ」
ババア長はステージに立つなりそう言ってくる。
そしてその発表は知らされていなかったため、かなりざわついてる。
「まあ参加自由って言ってもある一部の生徒は強制参加だよ」
まあ間違いなく僕は参加しなきゃいけないんだろうな……
まあどっちにしろ参加するつもりだったし
「参加しない奴は食堂なり自室なりで勉強してな。まあ肝心のルールだがそれは竹原教頭に説明してもらうよ」
「あー、では今からルールの発表をするので静かに聞くように」
そして発表されたルールはこんな感じだった
試召戦争 強化合宿特別ルール
1.赤チームと白チームの模擬戦
2.それぞれのチームの代表はこちらから指名する
3.基本的なルールは一般的な試召戦争と同じ
4.本日の就寝時間までにどちらのチームにつくか担任に連絡をする。また、連絡がない場合は強制的に不参加とする。
5.戦場は不参加者の宿泊部屋、食堂、風呂を除く合宿所全域
6.昼の12時から一時間の休憩を挟む
7.敗者側にはペナルティあり
「これで以上だ。では次に各チームの代表者を指名する。ちなみにこれはよっぽどの理由がない限り拒否できない」
さて、どうなるかな……
「まずは赤チーム代表、Aクラス吉井明久。次に白チーム代表、Fクラス姫路瑞希。今呼ばれた二人は前に出るように」
僕の予想では清水さんが来ると思ったんだけどな……
多分さすがに代表に差があるってことからの配慮だろうな……
「はい」
「えっ?は、はい」
そして僕たちが前に出る。
僕は予想してたから驚いてないけど、姫路さんは予想外だったらしく、少し驚いていた。
「では今から交渉を開始する。ちなみに暴力や脅迫などによる交渉を禁止し、見つけ次第停学になるので注意するように」
「で、うちのチームの状況はどう?」
あれから時は過ぎて夕食時、僕は同じテーブルに座っているみんなに聞いてみる。
ちなみにこのテーブルにいるのは、僕、妹紅、アリス、咲夜、雄二、秀吉、ムッツリーニに霧島さんだ。
「……Aクラスは全員がついた」
「だめだな。Fクラスからは俺たちしか動かねえ」
「……B〜Eの全員があちらについた模様。Fクラスも俺たち以外はあちら側だ」
なるほど、つまりこちらのチームに入ってるのはAクラス全員と雄二たちだけでそれ以外が敵か……
「どうする明久。さすがにAクラス全員がつくといってもこれは厳しいぞ」
「確かに妹紅の言うとおりね。こちらももっと交渉して参加者を増やすべきだと思うわ」
「いや、これ以上交渉はしない」
その言葉に僕以外の全員が驚く。
「待て、考え直せ。さすがにこの戦力差は厳しいぞ」
「考えた結果がこれなんだよ。どうせあっち側は悲劇のヒロインでも演じて人員をかき集めたんでしょ。そんな相手に安易な交渉を仕掛けても無駄だし、それよりもこっち側の人員を減らさないのが先決だよ」
「だが……」
「悲劇のヒロイン効果って結構有効なんだよ?男には自分が
「……確かにそんな相手への交渉はほぼ無理だな」
「うん、それよりも作戦考えるとか人員の引き止めの方が有効なんだよ」
「……分かった。じゃあ夜は人員の引き止めと作戦の立案だけでいいんだな?」
「うん。一応僕も一つ考えてあるけど作戦って呼べるものじゃないしね」
「へえ……ちなみにどんなのなんだ?」
「僕がただひたすら殲滅するだけ。ちなみに方法は考えてあるし、やろうと思えば実行は可能」
「そんなんできるわけねえだろ。できたとしてもやらせるわけにはいかねえからな……」
「まあ代表だからね……」
僕が代表じゃなかったらこれをやろうと思ってたんだけどな……
「じゃあ今日は解散だな」
雄二のその一言で僕たちは解散するのだった……
「ねえあんた、こっち側につきなさいよ」
「いや、俺はそっち側につくつもりはないから……」
「そう、じゃあ死になさい!」
「うわ!何を……グワッ!?」
「ふう、これでいいわね」
「あ、どうでしたか?」
「だめだったわね。でもちゃんと排除したから大丈夫よ」
「お姉様!こちらも排除しましたよ!」
「そうですか……。ありがとうございます」
「いいわよ。でもよくこんなこと思いついたわね」
「はい。これは交渉ではなく排除ですからね。暴力を使用しても反則ではありませんからね」
「そうよね。じゃあ次は……」
『おーい茂田、どこに……っておい、大丈夫か!?』
「ちっ、邪魔が入ったわね」
「そうですね。怪しまれるとまずいのでもうこれで終わりにしましょうか。あれだけ排除すれば大丈夫ですから」
「そうね。これであいつらも終わりね」
「目にもの見せてやりますわ!」
「「さあ、待っていなさい(待っていてください)吉井(君)……」」