僕と同居人と召喚獣   作:迷単底

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第37話:編入試験

明久side

 

「で、調子はどう?」

 

翌日の霊夢の編入試験の試験日、僕と霊夢は二人で文月学園への道を歩いている。

ちなみに僕は文月学園の制服、霊夢は以前通っていた学校の制服(セーラー服)だ。

 

「ええ、おかげさまでばっちりよ。それよりもあなたがついてくる必要なんてあるの?」

 

「学校までの道とか教室の場所とかわかんないでしょ?」

 

「まあそうだけど……」

 

ちなみに妹紅たちもついて来ようとしてたけど、みんなには少しでも合宿の疲れを癒して欲しいし、案内役なんて一人で事足りることだから家にいるのだ

 

「まあ気にしないでいいよ。ってここが文月学園だよ」

 

「大きいわね……」

 

そんな話をしていたらいつの間にか学校についてたようだ。

そしてそこにはおなじみの筋肉教師こと鉄人がたっていた

 

「おはよう、お前が編入試験を受ける博麗だな」

 

「は、はい……」

 

どうやら霊夢は若干戸惑ってるようだ。

さすがに初見で鉄人を見るとこんな反応するよね……

 

「で、吉井はなぜここにいるんだ。今日は土曜で休みだぞ」

 

「霊夢……博麗さんの付き添いですよ。母さんの知り合いの娘らしいので」

 

「そうか、分かった。ああ、これが今回の編入試験の試験日程と要項だ」

 

そう言って霊夢に一枚の紙を渡してくる。

今日の午前午後と明日の午前中に試験、そして午後からは召喚獣の操作体験と続くのか……

 

「結構ハードね……」

 

「まあそうだけど試召戦争中はもっとハードだけどね」

 

試召戦争中ともなると補充試験や移動、召喚獣バトルなどかなりハードになるのだ

 

「では教室に案内するから着いてくるように」

 

「西村先生、Aクラスって使えますか?自習に使いたいんですけど……」

 

「それなら職員室にいる先生に頼めば使えるぞ」

 

「了解でーす」

 

どうせ霊夢が試験終わるまでは暇なんだし、こうゆう時でもAクラスなら設備を自由に使えるので便利である

 

「……明久、あなたってAクラスだったのね」

 

「今さらだね……。一応これでも学年次席なんだけど」

 

「…………あなたのお母さんにはかなりバカ扱いされてたから分からなかったわ」

 

「母さんめ……」

 

そりゃああんたに比べれば僕はバカだけどさ……

 

「ではそろそろ試験が始まる。教室に行くように」

 

「じゃあ頑張ってねー」

 

「はいはい」

 

そう言うと僕たちは別れて僕は職員室に、霊夢は試験を受ける教室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、自習とは言っても少し飽きたな……」

 

今日は誰もいないから一人でやるのは飽きるし分からないところがあるしな……

一応職員室には先生がちらほらいたけど、そのほとんどが合宿での事故処理に追われている先生だった。

さすがに休みたいだろうしなぁ……

 

「あ、そうだ」

 

そこで僕はあることを思いつく

まあどうせやることなんてないし、材料とかも揃ってるしやってみるかな

 

 

 

1時間後

 

 

 

「よしできた!」

 

うん、我ながら会心の出来だ

ちょっと作りすぎた気もするけど、多いに越したことはないだろう

 

「じゃあ早速行きますか」

 

そう言うと僕は職員室に向かった

 

 

〜職員室〜

 

「失礼しまーす」

 

「どうしましたか、吉井君?自習中とのことですが分からないところでもあるのですか?」

 

職員室には当直の先生含めた先生たちがちらほらといる。

 

「いえ、ちょっとスコーンを作ってみたので差し入れに来ました」

 

「おや?いいのですか?」

 

「はい、合宿でのあれは僕にも少し責任がありますしそのお詫びにと」

 

「そうですか、それではいただきますね」

 

そう言って職員室にいる先生たちがやって来てスコーンを食べる。

 

『おお、おいしいですね』『そうですね。そういえば吉井君は料理が得意と言ってましたね』『吉井君、ぜひお婿に……』『甘みがちょうどいいわね』

 

変な感想があったけど気にしないでおこう。てか気にしたら負けだ

そんなことを考えてるうちにもうほとんどなくなってしまっていた

 

「あれ、そういえば竹原先生はどうしたんですか?」

 

そういやあの人はほとんどの日、学校にいるって聞いたのにな……

 

「確か(薬局)まで胃薬を買いに行ったと……」

 

うん、なんとなくだけど理由は分かった。

…………ババア長、働けよ………

 

「吉井君、ありがとうございました」

 

「いえいえ、お気になさらずに。余ったやつは置いとくんで好きに食べてください」

 

どうやらさっきいた鉄人とかは試験監督とかしてるんだろう。一応残しておかないとね

 

「じゃあ失礼しました」

 

さて、そろそろ霊夢の午前中の試験が終わるはずだけど……

 

ガラッ

 

「おお吉井、どうしたんだこんなところで」

 

すると試験会場となってる教室から鉄人が出てくる

 

「あ、午前中の試験は終わったんですか?霊夢を弁当に誘おうと思ってるんですけど」

 

「ああ、今しがた終わったところだ。これから一時間の昼休憩だ」

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

そう言って僕は試験会場となってる教室に入る。

霊夢はその真ん中の席でグテーとくたばってる

 

「えっと……霊夢ー、大丈夫?よかったら今から一緒にお弁当食べない?」

 

「ああ……明久ね……」

 

見事にくたばってるな……

確かに試験を連続で受けるのはキツイもんね……

 

「で、どうする?」

 

「そうね……じゃあ一緒に食べようかしら。明久、あなたの弁当は?」

 

「ん?教室にあるよ」

 

「じゃあ早く取って来なさいよ」

 

霊夢は弁当箱を取り出しながら言ってくる。

ちなみにこのお弁当は咲夜が作ってくれたものだ

 

「いや、Aクラスで食べない?ちょっとした手作りお菓子もあるよ?」

 

「……そんなものまで持ってきてたの?」

 

「いや、Aクラスはキッチン付きだからね。そこで作った」

 

「……ほんとおかしいわよね、この学園」

 

「うん、僕もこの学園はおかしいと思うよ」

 

未だ僕もAクラスの設備には慣れないもんね……

 

 

 

 

 

そして移動してAクラスに入る

 

「ほんとに個人用のエアコンとか冷蔵庫とかあるじゃないの……」

 

「うん、しかもパソコンにシステムデスク、椅子はリクライニング付きだよ」

 

「……」

 

うん、実際に見るとなおすごいんだよね、これ……

霊夢も呆れてるし

 

「まあここに座りなよ」

 

「ええ……ってこのソファもフカフカね」

 

「まあね……。あ、飲み物は紅茶、緑茶、コーヒー、ジュースとかいろいろあるけど何がいい?」

 

「……緑茶、熱いので」

 

「あいよー」

 

そう言ってお茶セットで緑茶を入れる。

ちなみに僕は冷たいレモンティーである。

普段は咲夜が淹れてくれるけど、まあ僕でもそこそこはできる

 

「はい、熱いから気をつけてね」

 

「ええ、ありがとう」

 

「じゃあ食べようか」

 

「そうね」

 

「「いただきます」」

 

 

 

 

 

 

 

「ふう……なかなかおいしかったわね」

 

「さすが咲夜だね……」

 

僕も料理にはそこそこ自身があるんだけど咲夜には勝てる気がしないんだよね……

 

「あ、これがお菓子ね」

 

そう言ってさっきとっておいたスコーンを差し出す

 

「えっとこれって……スコーン?」

 

「うん、食べたことないの?」

 

「ええ、聞いたことはあるけど食べるのは初めてね」

 

そう言いながら霊夢はスコーンを受け取って食べる

 

「!!おいしいわね……」

 

「はは、ありがとね」

 

「意外ね、料理もできるなんて……」

 

「そりゃあ咲夜が来る前までは僕がずっと料理を……って詰め込みすぎだよ!」

 

しかし霊夢はスコーンを一心不乱に食べていた。

作った側としては嬉しいけどこのままだと……

 

「!?ンーーッ!ンーーッ!」

 

「やっぱり詰まらせたか……」

 

案の定喉に詰まらせてしまったようだ

やれやれと思いつつも霊夢のコップに緑茶を注ぎ込もうとするが、我慢できないのか僕のコップを奪い取って飲み干す

 

「(ゴクゴク)ふう……、死ぬかと思ったわ……」

 

「あの、霊夢さん?それ僕のコップだったんですけど……」

 

「?何よ、別にあなたは喉に詰まらせてない……んだ…し……」

 

しかし霊夢も自分のやってしまったことを認識してしまったようで、少し顔が赤くなっている

まあ、元々は僕があのカップつかってたんだから当然口をつけてるわけで……その、間接キスになってしまったのだ

 

「えと……その……ごめん」

 

「いや、別に、その……」

 

ええい、照れてるんじゃない、吉井明久!

間接キス(こんな事)なんて今まで何度もあったじゃないか!

女子と同居している以上今までこんな事なんてあったんだ!

だからここはちゃんと僕がフォローを……

 

「えと、霊夢さっきのは「あ、そろそろ時間だし私行くわ」っておい!」

 

しかしそこでそろそろ時間なのか霊夢が立ち上がる。

しかももう気にしてないようだ。

僕のさっきの戸惑いって……

 

「じゃあね。お菓子おいしかったわ」

 

「え、あ、どうも……」

 

そう言うとそそくさと霊夢は教室を出る

 

「……なんか負けた気分」

 

いや、何も負けてないんだけどね?

でもなんかそんな気分なんだよ……

 

 

 

そしてその日の試験が終了するまで僕は待って、その後はきちんと二人で家に帰った

 

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