明久side
あの模擬戦の後の帰り道、霊夢用の女子制服を受け取ってそのまま僕たちは帰路に着く。
「いやあ……今日は疲れたね」
「そうね……」
霊夢も疲れているようで、さっきから会話が少ない。
でも騒がしすぎるよりはいいだろう
「……ねえ、明久」
「ん?どうしたの?」
ふと霊夢が何を思ったのか口を開いてくる
「あなたさっきの模擬戦、どうして私を守るようにして戦ったの?」
「えっと……なんのこと?」
「ごまかしても無駄よ。なんとなくだけど分かるもの」
う〜ん……まさかバレてるとは……
「あなたが私のことを無視して戦ってればもっとスムーズに勝ててたんじゃない?」
「……どうだろうね?」
「とぼけないで。あれだけの操作技術もってたら可能だったはずよ」
「いやいやいや、教師相手だとさすがに無理だと思うよ?」
「……じゃあそういうことにしときましょうか。でもなんで私を守りながら戦ったの?」
「え?だって戦ってる時に味方や
味方を信じ、お互いにカバーし合うことでお互いの動きの隙を埋め合う。それが完璧にできたら強いなんてもんじゃないからね。
それに、まあ………男の子が女の子守るのって当然…だと思ってるんだよね。恥ずかしいから言えないけど
「そうだったの……でもそれだと私はダメだったわね。明久の足を引っ張ってたわけだし……」
「そんなことないさ。初めてであれだけやれれば充分さ。むしろ助かったよ」
「でも……」
「でもじゃないよ。それに今回足引っ張ったと思ったなら次回以降に助けてよ。過去を悔しがる暇があるなら
「……分かったわ。ありがと」
「じゃあ早く帰ろ。今頃霊夢の歓迎会の準備が終わってるだろうしね」
「そんなのまで準備してたの?」
「当たり前でしょ?」
これから一緒に暮らすのだ。これくらいやらないといけないと思うんだけど……
「でも迷惑なんじゃ……」
「いいの。費用は母さんに交渉してもらったから」
でも調達にはかなり時間がかかったけどね……。母さんめ、なんで素直に渡さないんだコンチクショウ
「まあたくさんご馳走もあるしさっさと行こうか?」
「ええ…そうね」
そして僕たちは家への道のりをさらに進み始めた
三人称side
霊夢の歓迎会が終わり、霊夢は疲れたとこことでそそくさにベットに行き、明久はランニング後の少し遅めのお風呂に入っている時刻、妹紅、アリス、咲夜の三人はリビングで会議をしている。
「なあ、明久と霊夢の距離、急に近くなったと思わないか?」
「そうね……、今日の歓迎会中も結構仲よさげに話していたし」
「昨日まではこんなことなかった……つまりは今日何かあったということですね」
三人は重々しげに口を開く
「今日、何があったかわかるか?」
「えっと……残りの編入試験、そして召喚獣の操作体験ですね」
「編入試験での干渉は無理なはずだから……」
「操作体験が妥当だな」
そう言うと全員が黙り込む。
何があったかは分からないが、確実に距離が縮まっているというのは明らかなのだから。
「で、どうする?」
「どうもこうもできないわよ……」
「まあ明久様ですしね……」
そう言って女子三人はお互いの顔を見つめ合うと、はあ、とため息をついて解散したのだった。