僕と同居人と召喚獣   作:迷単底

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生きてました
なので(?)帰ってきました

以上!




…………突然の失踪すいませんでした


第59話:大切なのは

明久side

 

「あ、霊夢ここにいたんだね」

 

「明久……」

 

屋上の給水タンクの影、霊夢は体育座りで佇んでいた。

 

「よくここがわかったわね……」

 

「霧島さんから聞いたんだよ。なんでも戻るなり屋上に向かったって」

 

「そう………」

 

「…………霊夢、隣いい?」

 

「………別にいいわよ」

 

そう言われると霊夢の隣に腰を下ろす。

 

「…………さっき、あの二人が謝りに来たわ」

 

「………そう。溜飲は下がった?」

 

「ちょっとはね……」

 

そう言って顔を下げて黙り込む。

うーん、会話が続かないなあ……

 

「………帰らないの?私は別に一人でも帰れるわよ」

 

「まだアリスが起きてないからね」

 

「……じゃあアリスに付いていてあげなさいよ」

 

しかし僕はそう言ってくる霊夢に近づくと、頭に軽く手を乗せて髪を撫でる。

 

「んっ…………何よ?」

 

「んー……今はここで、こうしてたいだけだよ」

 

「…………何でよ?」

 

「え、何が?」

 

「アリスの方が、私より付き合い長いし……」

 

「そうだね。だから?」

 

「えっ……?」

 

「別にいいじゃん。大切なのはその人をどう思ってるかでしょ?」

 

「それは………」

 

「別にアリスのことも大切に思ってるけどさ、霊夢のことだって同じくらい大切に思ってるんだよ?」

 

「………………」

 

「ま、それにアリスよりも霊夢の方が今は心配だからね」

 

「っ………!」

 

ん?どうしたのかな?そう思って顔を見ると……

 

「大丈夫?顔赤いし……暑いの?」

 

「え、べ、別にっ!?」

 

「ま、辛くなったらいつでも言いなよ」

 

「…………じゃあちょっといい?」

 

「ん?どうしたの?」

 

「もうちょっと……近くに行っていい?」

 

「え、いいけど……」

 

「じゃあ……」

 

そう言って霊夢は僕に密着するように隣に座り、頭を肩に乗せてくる。

そして僕はそのまま霊夢の頭を撫でる。

 

「……どう?これでいい?」

 

「うん……」

 

そして霊夢は気持ちよさそうに目を細め、完全に体を預けてくる。

そして僕も霊夢の頭に自分の頭を乗せる。一瞬ビクッとしたけど離れようとはせず、むしろ僕の腰に手を回して近づいてくる。

 

「霊夢……」

 

「………何?」

 

「言い忘れてたけど……ありがとね、僕のことなんかで怒ってくれて」

 

「……え?」

 

「嬉しかったよ。あんなに真剣に、本気で怒ってくれてさ……」

 

「明久……」

 

そうして霊夢の顔を見るとなぜか瞳がうるんでいた。

あれ?僕なんか変なこと言った?普通にお礼言っただけだよ?

 

「え、えーと……霊夢?」

 

「ふふっ…………なるほどね、これがそうなのね……」

 

するとどういうわけか霊夢が頬を綻ばせてにこやかに笑っている。

 

「明久」

 

「なに? やっぱり具合が」

 

僕は言葉を返そうとするも、返せなかった。

というのも、言葉を紡ぐための口が塞がれたのだ。

 

 

 

 

 

そう、霊夢の唇で。

 

「んーっ!? んーーっ!?」

 

必死に押し離そうとするも、離れようとしてこない。

むしろ抱きついて体ごと唇を押し付けてくるくらいだ。

 

「んぐっ!? れ、霊夢!? 一体なにを……」

 

「何って……キスよ?」

 

やっとの思いで離れてくれた霊夢の肩を掴みながら聞くとそう返してくる。

ただ、その口調は平然としてながらも顔は夕日よりも赤くなっていることがわかる。

 

「え、いや、それは分かるけどさ!? そもそもなんでこんなことを……」

 

「…………あんたって本当に鈍感よね」

 

あれ?なんか急に冷めた目で見てくるんだけど……

僕なんか変なこと言った? 言ってないよね?

 

「ま、いいわ。あんたが気付いてるようなら、あんなに苦労はしてないだろうしね。それよりもアリスのとこに行きましょ。そろそろ起きてるんじゃない?」

 

「え、いや、あの、霊夢?」

 

「じゃ、先行ってるから」

 

そう言ってドアを開けると、霊夢は逃げ出すようにそそくさと屋上を出て行った。

僕もしばらく放心していたものの、すぐに追いかけて行って保健室に着くともうアリスも起きていて帰ることになった。

 

 

ただ、なぜか帰り道で霊夢以外の三人にしょっちゅうつねられたのはなんでだろうか……?

 

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