結末はいかに!?
Fクラスからの宣戦布告の翌日、AクラスとFクラスの面々はAクラスで向かい合っていた。
「それではただいまよりAクラス対Fクラスの試召戦争を開始します。双方準備はよろしいですか?」
今回の立ち会い兼審判の先生はAクラスの担任の高橋先生だ。
「こちらは構わん」
「……大丈夫です」
「それでは第1回戦の代表は出てきてください」
「アタシに行かせてもらうわ」
Aクラス側からは木下さんが前に出る。
対するFクラス側からは……
「ワシがいこう」
秀吉が出てくる。
これは姉弟対決というわけだね。
「ところでさ秀吉」
「なんじゃ?姉上」
「Cクラスの小山さんって知ってる?」
「はて?誰じゃ?」
あ、なんか嫌な予感がする。
「じゃーいいや、秀吉こっちにきなさい。」
「うん?わしを廊下に連れ出して何をするんじゃ?」
そして二人は教室を出て廊下に出る。
『姉上。どうしてワシの腕を掴むんじゃ?』
『どうしてあたしがCクラスの人たちを豚呼ばわりしていることになっているのかしらぁ!?』
『はっはっは。それはじゃな、姉上の本性をわしなりに推測して―あ、姉上っ!ちがっ…っ!その関節はそっちには曲がらなっ…っ!』
そして木下さんだけが帰ってきた。
「秀吉は急用が出来たから帰るってさ。代わりの人出してくれる?」
あ、これってやっちゃったパターンのやつ?
下手すると明らかにマズイことになる予感が……
「いや、こっちは最初から秀吉を試合に出るつもりでメンバー組んでいたんだ。今更違うやつを出せと言っても無理だ」
「では1回戦目は不戦勝ということでよろしいですか?」
高橋先生が雄二に聞いてくるが僕の考え通りに雄二が動くとしたら……
「いや、一旦この勝負を保留にして秀吉が帰ってきたら再開ということにして欲しい。それまでは他の試合を進めたい」
あーあ……、やっぱりそうくるか……
しょうがない……のかな?これは……
そう思い、霧島さんに提案をしに行く。
「霧島さん、この試合こっちの不戦敗にしてくれる?たぶんここで雄二の狙いどおりにことを進ませるとまずいと思うんだけど……」
「……どういうこと?」
霧島さんは分からないようで首を傾げている。
「たぶん雄二の狙いって秀吉の強制退場に難癖つけて有利な条件付ける気だと思うんだよね……」
秀吉が帰ってきて退場理由を聞かれれば、こちらの反則負けは間違いなく、さらに不利な条件を突き付けられる可能性がある。
それならばここで不戦敗になった方がまだましなのである。
「……分かった。高橋先生、この試合Aクラス側の不戦敗でいいです」
僕の意図を察してくれた霧島さんが敗北宣言をし、両クラスからは疑問の声があがる。
「よろしいのですか?」
「はい、構いません」
「……分かりました、それではこの試合はFクラスの勝利とします」
そしてFクラスの勝利宣言がされ、Fクラス側からは歓声があがる。ただ一人、雄二を除いて……
「ちょっと代表!?どういうこと?」
木下さんは理解できていないようで霧島さんに詰め寄ってくる。
「僕が説明するよ。ええと……秀吉が戻ってきて退場理由を言ったらどうなると思う?」
ここは提案した本人である僕ができるだけ簡潔に説明することにする。
「どうって……あ」
木下さんは理由を察してくれたようで顔を青ざめて答える。
「……ごめんなさい」
「まあいいけどさ……木下さん、これで負けたら一級戦犯だからね?」
「……大丈夫、まだ取り返せる範囲だから」
う〜ん……これは一気に厳しくなってきたぞ……
「それでは次の代表の方は出てきてください」
さて、2戦目は誰と誰の対戦なのかな?
「……ここは負けられない。久保、行ってきて」
「僕かい?分かったよ」
こちらからは学年三席の久保君
「もう学年次席を出すというのか!?」
雄二は久保君が出るのに驚いてるみたいだけど……、次席は僕なんだよね
「ここは姫路……いや、確実に勝てる保証がない、ならば……須川!お前が逝ってこい!」
「おう!分かったぜ代表!」
どうやらあちらからは姫路さんが出るようではないようだ。
「まあこの組み合わせなら確実に勝「勝者Aクラス」てるでしょって早!」
いくら何でも早すぎない!?
いや、勝ったからいいんだけどさ……
「それでは3人目の方、どうぞ」
「…………(スクッ)」
Fクラスからはムッツリーニこと土屋康太が出るようだ。
って事はここは勝負に出てるって事かな。ムッツリーニだったら保健体育では右に出る者はいないし。
「ここはボクが出るよ。もともとそのつもりだったしね」
こちらから出るのは工藤さん。
彼女も保健体育が得意らしいので最初からムッツリーニと対戦するつもりだったようである。
「1年の終わりに転校してきた工藤愛子です、よろしくね、ムッツリーニ君♪」
「……土屋康太だ」
そういやムッツリーニって呼ばれるの苦手だったっけ?
「それでは、科目はどうしますか?」
「……保健体育」
「ムッツリーニ君、やっぱり自分の得意科目で来たね、でもボクだって保健体育は得意科目なんだ……もちろん、実技でもね♪」
そう言って工藤さんはスカートをチラッとムッツリーニだけに見せるようにする。
「……(ポタポタポタ)」
康太は鼻血を押さえていた。
彼はムッツリーニって呼ばれたくなかったらその妄想力を少しは抑えるべきだと思う
「そろそろ開始してください」
「はいは〜い、じゃ
「……
そして2人の召喚獣が姿を現わす。ムッツリーニは忍者装束に小太刀二刀流、対する工藤さんは……
『な、なんだあのバカでかい斧は!?』
『あんなので斬られたらひとたまりも無いじゃないか!』
工藤さんの召喚獣はセーラー服に身の丈ほどもある大斧、しかも腕輪までついている。
保健体育
『2ーA 工藤愛子 418点』
「それでは試合開始」
その宣言と同時に工藤さんは腕輪を発動させ、武器に電気をまとわせる。
「実践派と理論派、どっちが強いか見せてあげるよ!バイバイ、ムッツリーニ君」
『『『『ムッツリーニ!!』』』』
そしてそのまま飛びかかり、斧を振り下ろす。
しかし……
「……加速」
ズパッ
「え?」
ムッツリーニが何かつぶやいた後、何かが切り裂かれる音がする。
そして……
「……加速終了」
そしてムッツリーニがその言葉を発すると同時に工藤さんの召喚獣が倒れ、2人の点数があらためて表示される。
保健体育
『2ーA 工藤愛子 DEAD』
VS
『2ーF 土屋康太 587点』
「勝者、Fクラス」
『『『『うおおおおっ!!』』』』
「そ、そんな……。ボクが保健体育で負けるなんて……」
工藤さんは膝をついて悔しがっていた。
いや、あれは仕方ないと思うよ?
教師でも勝てる人少ないと思うし……
まあでも……
「厳しくなってきたな……」
1勝2敗の負け越し……これは本格的にやばいかな……
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