駄文ですが、読んでくれれば幸いです。
◇
―――某製薬会社、第零研究施設。
第一から第四研究所まである第零研の敷地面積はかなり広い。
研究施設は東西南北と中央にエリア化されている。
東の第一研究所、西の第二研究所、南の第三研究所、北の第四研究所。
それぞれが厳重な警備で隔離され、独自の研究や実験を繰り返していた。
その中、殺害所と呼ばれてる研究所がある。
唯一収監棟がある、第四研究所。
ここは主に、遺伝子操作や移植など様々な生体実験を行っていた。
それ故、危険動物を収容する棟が設置されていた。
その実験の傍ら、少なくない動物の死骸が生まれるのは周知の事実。
その事を揶揄した呼び名だ。
言えば、他の研究所から嫌われているのである。
それもその筈、日夜問わず動物達の悲鳴や断末魔が木霊する研究所を誰が好むか。
第零研の中央には、居住区があるのだ。
毎晩、悲鳴や断末魔をきかされてもみろ。
どんなやつでも、嫌になる。
最近になり、社宅の部屋に防音対策がなされたが嫌悪感はなくなるはずもない。
今夜もまた部屋を出れば聞こえてくるのだから。
『――――グォォォォッ…!』
第四研究所、収監棟から叫び声がきこえる。
先程収監した被験体【Kー29】だろう、もう少し静かにならないかね、と。
今しがた収監棟から出てきた、研究員の二人の男は、溜め息を吐きながら苦笑していた。
「………あいつも、駄目っぽいな。はぁ」
「また、
彼等の実験による、九割がたの結果だ。
彼等が今、頭を悩ませてるのは、実験の成果もさることながら。
実験動物が足りなくなっている案件だ。
九割以上の動物が死んでるのだから、それも当然の事である。
「………
「だよな、闇ブローカーに流してもらわなきゃ続行できてないぞ」
彼等は、研究所唯一の喫煙所に入り、煙草に火をつけた。
「次、いつだっけ?」
「確か……来週だったな」
「ながいな…はぁ――――――」
一服した彼等は、研究室に戻ってきた。
壁や床、天上まで白で統一された場所。
目がチカチカするっす!と、口癖の男が出迎えてくれた。
「浅岸さん、深井さん遅かったすね」
目の下に濃い隈をつくってる、長身痩躯、髪の毛ぼさぼさの眼鏡。
いかにも研究者という感じの男、
二十歳らしいのだが、見た目は完全におじさんだ。
帰ってきた上司、浅岸と深井の方が若そうにみえる。
「一服だよ、一服」
「お前も吸うか、中部?」
「遠慮しとくっす……俺煙草嫌いですから」
中部は匂いも嫌らしく、上司二人の匂いに軽く咳き込む。
その様子を上司達は、面白がって見ている。
中部にとっては、何が面白いのかさっぱりだ。
だが、文句を言える立場でもないし、ちゃんと分煙はしている。
中部は、軽く眉をひそめるだけでおわってしまう。
「…………そんなことより、二人に相談したいことがあったんすよ」
「ん、どうした?」
「美人な彼女の事か?ついに別れたか」
「違うっすよ!それに、別れてないっすからね!」
中部は怒りつつ、PC内のファイルを開く。
「はいはい。で、相談って?」
「…………これっす」
「これは……被験体【Dー6】のデータだな」
被験体【Dー6】、黒細胞と完全融合した実験動物だある。
黒細胞実験では、成功例は二つしかない。
突然変異による怪物化、完全融合による進化。
完全融合を果たした被験体は、4匹しかいない。
その全てが、犬であった。
「いつみても、美しいねこの灰色の毛は……………ん?」
【Dー6】も、元は白い毛の雑種の大型犬。
完全融合による、細胞の変異。
その影響で、毛色も灰色に変わっている。
浅岸がその毛並みに惚れ惚れしていると、ふと何かに気づいた。
添付されてる写真ではなく、新たな【Dー6】の解剖報告だ。
「どう思いますか?」
「…………簡単な事だ。我々の今の科学力では手の届かない所にあるってだけだ」
「我々の理解できない、決して相容れぬ、モノ」
―――《解剖報告》―――
※突然変異による炸裂無し。
※突然変異による怪物化無し。
※黒細胞との完全融合。
※一時間起きに、細胞の変異。
※無限再生能力の獲得。
※性器の変異確認、両性化への推移とみられる。
↓↓↓
※何らかの抗体をもつものと推測。
↓↓↓
※結果:該当物質は発見できず。
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