銀牙伝説NIGER『リメイク版』   作:ニゲル

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 戦いの時が来てしまった。

 

 先鋒隊は人への反感が弱い兵を中心に集めた。

 反感を持つ者では、新たな火種を生むかもしれないしな。

 彼らは、非戦闘員の護衛に回した。

 先鋒隊、総勢150。

 小隊長6匹、七部隊にわけている。

 

 

「総大将、準備が整いました」

 

 

 そう話しかけてくる妙齢の女、凛とした雰囲気を持つ灰色の短毛の彼女は、名を李喋(りちょう)

 6匹いる小隊長の一匹である。

 普通女性を隊に置かないのだが、瞳に英傑の輝きが見えた気がしたので、クロス以来初めてひきいれた。

 最初は猪武者だあったが、今では冷静な判断を下せる存在になりつつある。

 

 

「ジョン殿、が見えねぇ…んですが、何処に?」

 

 

 言葉に独特なリズムがある男の名は、五衛郎(ごえろう)

 同じく小隊長の一匹。

 元は山賊らしいが、ジョン様に憧れて奥羽に加入したと聞いている。

 それが真かは定かではないが………。

 全身に火傷の跡が、これでもかと言うくらいに刻まれている。

 人間となにやら因縁があるようだが、この火傷と何か関係がありそうだ。

 まあ、それは気にしない。

 人間に手は出していない上、大事な局面で私情を挟まない事に関しては信用があった。

 今回も大事な任を、頼んでいる。

 

 人間の数は、おおよそ20。

 こちらより少ないが、奴等は銃という武器を扱う。

 人間は、まことに恐ろしいものを創る。

 今や人類は、この世を支配してるといっても過言ではない。

 人間の不興を勝って、生存できる種は極稀であろう。

 だから、人間に手を出すことは出来ない。

 奥羽軍の掟にも刻まれている。

 さて、上手く行くかどうか………こうも、案件が重なるとはな。

 

 

「ジョンは別件でいない……」

 

 

 ジョン、いやトニーに任せた件については、今はそこまで動く必要はない。

 トニーは、俺と同じでジョン様の影武者。

 此処にいる者は、俺以外知らないだろう。

 トニーもジョンの影武者となれるだけの実力はある。

 あちらはトニーに、任せとけば問題なさそうだ。

 今は人間に集中しよう。

 

 

「そう、ですか。それなら、仕方、ねぇです」

 

「総大将、命令をお願いします」

 

「うむ」

 

 

 李喋に返事を返し、私の部隊が見通せる場所、牙城に立つ。

 綺麗に並び、私を見上げている。

 全員の視線を受け止め、私は口を開く。

 

 

「……皆、死ぬなよ。

さぁ、行こうか!今こそ家族を仲間を我が楽園を護るとき!作戦開始だっ!!」

 

「「「オォォォォオオオオオオ!!!」」」

 

 

 李喋が五衛郎が、各小隊長がそれぞれ隊を率いて、動いていく。

 作戦は単純だ。

 簡単に言えば、人間を分散させ、近づ離れずで朝まで追いかけっこだ。

 恐らく此度の奴等は、朝になればやめるだろう。

 そう確信がある。

 恐らく死者も出るだろう………だが。

 

 

「人間に渡しはしない………銀様の楽園は私が護ってみせる!」

 

 

 

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