「くっ…前情報ではこんなものなかった筈だ…!」
一番遠くにおり、ダメージが浅かったライトガンナーが地を叩く。
隙を見せ、それに釣られた剣士組を衝撃波で飛ばし、手負いにさせる。
そんな簡単な罠に、やすやすと引っ掛ったのだから、悔しい事この上なかった。
しかし、そんな思考はすぐしまい込み、他の仲間の無事を確認する。
それぞれ余りダメージを受けていなかった為か、何とか持ちこたえているようだった。
だが、
「済まない、リーダー…」
双剣使いが、顔を歪めてそう言った。
「足を、やられた…」
彼女の右足が、変に曲がっていた。
「モドリ玉があるだろう、なら「無理だ」!?」
彼女の脇腹に突き刺さるのは、刃がきらめく双剣の片割れ…とどのつまり、彼女が吹っ飛ばされた際、彼女の手から離れた双剣が、氷の岩にしたたかに打ち付けた彼女の腹に、刃を下に向け、落ちて行ったのだ。
皮肉な事に、最大の双剣(パートナー)が、彼女の命を取り去ってしまったのだ。
「最後…くらいは…ちゃんと…ハン…ター…と…して…」
_____________死にたかった。
その言葉を紡ぐ事は叶わず、双剣を巧みに
操り、己の独自の戦闘方法でこのチームでG級までのし上がるのに貢献した女性は、息絶えた。
「アリカァァアアアアア!」
リーダーは、彼女の死に叫ぶ事しか出来なかった。
それを眺めていた涼人だったが、会話内容など目もくれず、ただ単に敵が死んで行く事実だけを確認し、
(終わりか?)
と思って、隙だらけ、正確には気絶している二人のハンターを屠らんと、両の拳を振り下ろした。
グチャリ。
何かが潰れる嫌な音と共に、二人のハンターの頭が何かピンク色の物体と鮮血を撒き散らして消える。
それを目の当たりにしたハンターは、一気に仲間を、親友と呼べる人を全て失い、錯乱し、我を失った。
「ウァアアァアアア!」
リロードをしたと思ったら、でたらめにトリガーを引く。それはどうやらリミッター解除が施されており、錯乱した彼に長い時間、攻撃させる権利を与えていた。
(危ないな…)
自分を狙っているのが分かるが一向に当たらない弾を見て、ぼんやりとそんな事を考えていた涼人。
(さっさと終わらせてやろう。)
たんっと飛んで、真上から、狂竜の力を織り交ぜた一撃を放つ。
(仲間の元へ、逝かせてやるよ)
「アアアアアアアア________ 」
ドゴッ
地面に亀裂を作り、数瞬遅れて大気が揺れる。
これにより、無慈悲なまでに、この戦いは終わった。
終わってから、涼人は自分が何をしたのか、ゆっくりとだが理解した。
相手が仲間の死を悼む時間を与えれるくらい、自分は寛容な筈なのに_____
まるで他人事かのように、涼人は悲しむ暇も与える事無く全員を殺した・・・・いや、その手法からしたら虐殺した。
可笑しい。
何か、本当に何かが、自分を人間たらしめている心を壊し始めている。
それは自然の摂理か、それとも
その考えに、涼人は背筋を振るわせた。
考えるのを止め、人目の届かない所で人になり、ユクモ村へと向かった。
いまだに上位で装備揃えることしか頭にない…G級行かないと、もうクロス発売だ・・・