「涼人~ご飯よ~」
涼人。思い出した。俺の名前は上野涼人だ。何故思い出せなかったんだろう。
今、夢を見ている。正しく言うなら記憶か…
寝る前の、ふやけてぼんやりしていた記憶が、段々はっきりしてくる感じが…なんか凄ぇ…
俺は、ある意味出来損ないだった。まぁ、成績は良い方なんだが、それ以外を取るなら、オタク、というかマニアだったし、性格も隠してしまっている面が多い。オタクって思われたくなくて、嫌われるのが嫌で、素直に自分を出せなかった、と言うべきか。
因みに一人兄がいる。自由すぎて俺が被害を被りまくっているが。
もう過去の事は関係無いな…何でブラキなんかになってしまったんだろう。
俺が起きようと、目を開ける事を意識する直前、画面が変わった。
机に突っ伏して寝ている俺の周りには、煌々と炎が舞っている。
家の火事。ようは俺、死んじまってんだ。唐突に転生するとか、神様、無理が過ぎるさ~。
ごほんっ!今のは聞き流してくれ。
今、ブラキ、強いて言うならジンオウブラキになった理由が死って…神様はあり得ないことがお好きのようだ。
こんな冷静に人生の終焉を受け入れられる俺って、もうオワタだな。
まあいいや。さっさと起きよう。そこの誰かは分からねぇけど、独り言と人の夢、勝手に見聞きすんのはよくねぇぞ。
まぁいい。じゃあな!
ブラキこと涼人は、むくりと起き上がった。涼人はここはどこかと確認するため、周りを見回す。
「エリア9か…じゃあ次は10だな。」
安全な場所はどこかと、昨日涼人は歩きながら探していた。そんな中、記憶から思い付いたのがエリア9だった。揺れが激しく、面積もあまり無いが、それが原因なのかモンスターは寄ってこない。ウロコトルより一回り小さい自分のサイズ的にもぴったりだと、涼人はそこから鉱石を幾つか取って食べ、就寝した。ブラキ初登場の3G未経験者の涼人だが、検討をつけて手当たり次第探す事にしていた。
ここからエリア10に行くには、飛び降りる必要がある。涼人は、地質調査員の気持ちになって、飛び降りる。しかし、
「きゅうううううぅぅぅぅぅ…」
大絶叫。怖い物は怖い物である。しかしそこは幼くともブラキの体。特に何の痛みも伴わず、涼人はすとんと着地した。
その先に、黒曜石のように黒光りする物体を見つける。
母親だ、と涼人は直感した。
とことこ走って母親に近づく。
「母さ…っ!」
涼人は思わず立ち止まった。
そこには、無残な姿を晒す、黒いブラキディウスの親子がいたのだ。
その姿の前に、涼人は絶望した。ブラキディウスの幼体は、親から粘菌を貰って自らの粘菌を増やして行く。
それが反映されているとなると、涼人がブラキディウス最大の武器を手に入れる方法は唯一。親の遺体を食べる事とたなってしまったのだ。
「嘘だと言ってよ、母さあぁぁぁぁんッッ!」
涼人は一回叫ぶと、吹っ切れたように成体のブラキにがっつき、無一心に食べた。
「ふぅ、こんくらいか…あ。」
粘菌の部分を重点的に食べた涼人の体に、早くも変化がおこる。
腕の黒いジンオウガ亜種の甲殻の下、蛍光緑の粘菌が、はっきり姿を現した。
角にも、同じ色が輝いている。
「もしや…?」
涼人は腕を舐め回し、近くの岩に当てた。
ドガンッという音と共に岩が飛び散り、中から大量の鉱石がきらめいている。
「うん、これいいなぁ。」
涼人はじっくり腕を眺めた。その時、床に陰が現れた。
「!?」
振り返ると、アグナコトルが立っていた。
「うわぁ!?」
涼人は思わず尻餅をつく。
「そんなに驚かんでいい…わしはアグナコトル。この山に住む主じゃ。」
「はぁ、って言葉通じた!?」
涼人は再度驚いた。
「モンスターによるが、他の種族と喋れる者もおるぞ。どうやら、お前さんもそのようじゃなぁ。」
アグナコトルはしみじみとしている。そしてブラキ母の遺体を一瞥すると、涼人に向き直る。
「お前さん、大変じゃろう。わしと暮らすか?」
涼人は考えた。確かに、アグナコトルと共に暮らせば平和かもしれない。しかし、この世界は好きなゲームで、戦いたいモンスターと戦えそうだとも涼人は思った。
そして、涼人の心は後者に動く。
「俺、強くなって世界を見たいんだ、爺さん。だから俺はさ、一人で生きるぜ!」
アグナコトルはその言葉を聞いて、ニイッと笑った。
「そうか、そうかのぉ…手助けはせんぞ、自分で頑張るのじゃぞ…ハハハハ!」
快活に笑い、溶岩を潜っていった。
何しに来たんだ、と思いつつも、涼人は訓練を始めた。まずは能力の元出、ジンオウガとジンオウガ亜種とブラキディウスのモーションを覚えるため、嫌という程見てきたゲームの記憶を思い出し、その通りに動いていった。
そろそろ2000字越したいが、DSIが許してくれない。パソコンの時は越させますよ。いつ使えるが分かりませんが。続いては、かなりキングクリムゾンしています!。て事で、
「キングクリムゾンっ!」