これから、舞台を移し第一章(?)人喰い竜編クライマックスへと進みます。
「…ぜ、全滅だって!?」
リカルドは驚いて声を荒げる。
「落ち着いて下さい。私達アルバレードのメンバーではなく、ギルドから派遣した内の一つ、赤メンバーのようです」
受付嬢のフランが、じっとリカルドを睨み付けた。リカルドは分かってるよ、と溜め息をついた。
赤メンバーというチームは、腕は確かだが功を焦り易いチームであった。
「それでも充分手痛いよ。参謀の俺としては」
「…自負していたのか」
そこにディルムッドが呆れながらやって来た。
「何その呆れた顔!別にいいじゃないか自負したって!」
サポート班を纏める係のせいで、ハンターとサポート班の調整を担っているリカルドにとっては自分が司令官、という思いがあったようだ。
「フラン、ちょっと来てー!」
「はーい!それじゃあ失礼します」
おう、と片手を上げたリカルドを見てフランは軽く礼をして、声のした方へ駆けて行った。
リカルドがディルムッドの方を見ると、考え事をしているかのように険しい表情をしていた。
「どうしたんだディル。かっくいい表情が台無しだぜ」
「ん?いや、さっきギルドマスターに報告した事が気掛かりでさ」
皮肉混じりの言葉の前半しか頭にないのか、それとも元々通じてないのか、ディルムッドはさらりと皮肉をスルーした。
(皮肉位返せよー。思いっきりからぶったじゃん。真面目なんだよなぁ)
とリカルドは内心思った。
「あー…俺もさっきの奴の報告閣下にしねぇと。じゃぁな、ディル」
「ああ」
ディルムッドは軽く微笑むも、直ぐ険しい顔に戻った。
(ユクモの嵐、竜の暴走、オプストロヴァオの登場…一連の事は本当に偶然なのか?)
「…おーい、起きろ」
涼人に体を揺さぶられ、ハンザは目を覚ました。
「貴様オプス…うぐっ」
全てを言い出す前に、涼人はハンザの口を塞ぐ。
「言うなよ!ここ村なんだから!」
「…?」
訳が分からないという表情のハンザに、涼人は状況を話す。
気を失ったハンザを捨てて置けず、肩に担いで渓流とユクモから少し遠い村に来ている。
「どうして戻らなかったんだ?」
「いや、後任せて旅に出るって言ったし、あんたも好き勝手させてもらうっていう宣言を聞いたし、都市に出ても良いかなぁと」
本心からすれぱ涼人はハンザが何故ああなったのか知りたがっているだけである。
「どこへ行く気だ」
涼人は待ってましたと自信ありげに笑う。
「中継都市アルバレード!あそこに行けばあんたが急に倒れた訳が分かる、筈!」
「もう小さい人の村を襲うのも飽きてきたな」
「どうするんス、リーダー」
「あぁ…近いデカい街にしよう。海に出るのはなし。砂漠は餌が枯渇する…ああ、一つ有った!」
人喰い竜は笑う。
「アルバレードさ!あそこはここいらじゃあ一番デカい!」
読める。読めるぞ!
どんどん一つの街に収束していきます。