「んな…そんなモンスターがっ!?」
王立古龍観測所。ざわざわと会議室が騒々しくなっていく。
「静かに!静かにっ!」
議長らしき竜人族の老人が、ばんばんと机を叩く。それに周りのざわめきはすっと引いた。
「え~っ、我々はそのブラキディオスを亜種とは別の特異個体と認定、暫し観察を続ける。クエストの配布はその後、正式に取り決める!」
そう言うなり、竜人族の老人は、若いメガネをかけた青年に目くばせをした。
青年はすっと頷いて、紙をとる。
「特異個体の能力を纏めます。背中にはジンオウガ亜種の甲殻が存在し、腕には原種の物もあるようです。また、周囲には電光虫、蝕龍蟲の存在も確認されている事から、龍光まとい、並びに超帯電状態も可能な模様。また、グラビモスのようにグラビ…火ブレスの発射もできるようです。粘菌も他の個体と違う特性がある可能性があります。気をつけて下さい。」
一息で言いきった青年は、一切の表情を崩さず、すとん、と席に座った。
「うむ、この情報を各地に発信。特に新大陸のハンター達には厳重に注意を。では、解散ッ!」
隊員達は、バラバラと散って行った。
翌週、バルバレの集会所。
「なぁ、聞いたか、あの話!」
興奮気味で、レウスSシリーズを身に纏ったハンターが、リオソウルシリーズのハンターに話掛けた。
「ああ…ブラキディウス特異個体の話か…俺らは無理無理!大陸が違うじゃないか!」
そう言ってハンター達はクエストカウンターへと向かった。
ユクモ村、集会浴場。
「うぅ~ジンオウガに続いてこれってぇ~…」
目に精一杯涙を貯め、今にも泣きそうな、ジンオウシリーズを着た女ハンター。勇ましい防具に反し、弱々しく見えてしまう。
「気をつけないとぉ…見つかっちゃうよぉ…」
モガの村。
「兄ちゃぁーん!火山、気をつけなよぉ~」
「ああ、分かっている!」
ラギア一式を着ている男ハンターが、村の少年に手を振った。
(元々近くに魔境が存在するのに…)
ハンターは溜め息をついた。
俺はふらふらと歩いていた。最近、ギルドの物らしき気球が飛んでいて、ロクに修行出来ないでいる。どうやらあっちにバレたらしい。
最近、粘菌が爆破と鉱石、さらに蓄電が増えた。その名の通り、一定量の電気とか龍光を溜めて、溜まったら放電するっていうフェイント粘菌だった。
ややこしいが、放電するまで粘菌に変化が無いから、相手に溜まったタイミングを悟られにくいっていうのがメリットかぁ。
それにしても、ここの火山は色々平和で…たまーによそ者が暴れてハンターがやって来るらしいが俺が生まれてから一度も見た事が無いっ!よし、引っ越そう!この際だし、世界を色々見て回ろう。
アグナ爺さんに話通して、ばれないように人になって。楽しみだ!
涼人よ、それは現実逃避ってヤツだ。
次回は、涼人、水没林に行く。水、弱点じゃなかったっけ!?