寿命かと思ったら別世界に飛ばされた件   作:スティレット

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 遅れて申し訳ありません。身内の不幸で葬儀などに手間取っておりました。みんな、人間フラグとか関係なくぽっくり逝くから仲直りとかは死ぬ前にしておいたほうがいいぞ!


第18話

 結局高畑先生が居なかったので、次善策として図書館島に来ている。人形部隊を動かすついでにチャチャゼロもチューニングしたらしく、今回あいつもお供としてエヴァに付いて来ている。

 

「ところで才人、その格好はなんだ?」

 

「ともだちのところに遊びに行くんでしょ? だからともだちの格好をしないと」

 

 俺の格好は人差し指を上に指した手に目のマークが付いたマスク、それにスーツだ。こないだYA○ARA! 見てて思い出した。

 

「コンナフザケタ野郎ナノニ刃ガ通ラネエッテドウイウコトダヨ」

 

 剣筋見てから素手でパリィ余裕でした。単純な接近戦だったら咸卦法で防御力底上げするだけで良いし。

 

 あ、そうそう、デルフの魔力が溜まってきたけど使い道に困ったのと、咸卦法を使いながら自分が魔法とか使うのは面倒になったから、新しく地下水と言うナイフを作った。オリジナルと違って魔力供給がデルフリンガーからってのと、デルフリンガーが近くに無いと装備している人間から魔力を吸う。コンシールドキャリーとか考えず、大振りで肉厚なものに仕上げた。脇差みたいなもんだ。

 

「マスター、底が見えてきましたよ」

 

 現在隠蔽の魔法をかけてミカンに乗って図書館島内部に降下している。以前見た、ワイヴァーンが守っている場所からお邪魔しようと言う魂胆だ。

 

「Grrrrrr・・・・・・」

 

 図書館島の下層にはワイヴァーンが居た。まあ分かってたけどね。

 

 俺は地面に着地すると一言。

 

「ミカン、遊んでやれ」

 

「クルルルァァァァァ!」

 

「GYAOOOOON!」

 

 体格的には圧倒的にミカン有利、種族的にもミカンが有利。放っておいても問題ないな。

 

「じゃー行くかー」

 

「奴の居場所は分かっているのか?」

 

「大体分かる」

 

「ヨシ、アノ変態本精霊ノ所マデ乗リコメー!」

 

「おー!」

 

 なんか後ろで大怪獣決戦みたいなのをやっているけど、無視して進むことにした。

 

 

 

「この辺りだな」

 

 精霊の反応が近いのでそうこぼした。

 

「アルビレオ・イマ! 出て来い!」

 

「イーマー君、遊びましょー」

 

 そうしてしばらくすると、渋々優男が出てきた。

 

「話は聞きますから、キティ、表の竜を止めてきてくれませんか? 門番の子が大変なことになりそうなんで・・・・・・」

 

「その願いは聞いてやってもいいが、質問をはぐらかさないように。それなら止めて来てやる」

 

「しょうがないですね。分かりました。ところであなたは?」

 

「ともだちだよー」

 

「分かりました。ともだちですか。エヴァも随分と変わったご友人をお持ちで・・・・・・」

 

「おい、才人! そろそろその覆面を取れ! 話がややこしくなるだろうが!」

 

「しょうがないな」

 

 俺は渋々マスクを取った。

 

「改めまして、平賀才人です。ドーモ、ヨロシク」

 

「アルビレオ・イマです。そろそろ別の名前を考えておいても良いかもしれませんね」

 

「ヨウ、アルビレオ」

 

「おや、チャチャゼロもいらっしゃい。それで今回はどのような用事で?」

 

 その一言にエヴァが切り出した。

 

「色々な情報を洗ったらナギに息子が居ることが判明した。タカミチは出張中で居ないし、まずはお前を説得してタカミチと近右衛門と話を付けたほうが良いと判断したまでだ」

 

「あ、俺は精霊になりかけの本とか無い? ロボ作るのに使いたいから出来れば編集出来やすそうな奴がいい・・・・・・っと、止めないといけないんだったな。『ミカン、そろそろいいぞ』」

 

『ようやく終わりですか。ちょっと前から降参されちゃったので暇してました。そっちに行ってもいいですか?』

 

『いや、お前はそこで二度と逆らわないようにしとけ』

 

『はーい』

 

「あっちは大丈夫だ」

 

「分かりました。ここではなんですので、奥へどうぞ」

 

 

 

「それで、ナギの息子の話とは?」

 

「分かっているだろう? タカミチが何度か様子を見に行っているはずだ。何、悪いようにはしない。ナギの話を聞きにいくだけだ」

 

 半分鎌カケである。

 

「まあ、ここの場所もばれてしまいましたしね。それに、最近不幸な出来事(・・・・・・)もあったみたいですし、話し相手が増えるのも良いかもしれません」

 

 もう遅かったらしい。

 

「やはり、噂程度にしか聞いていなかったけど、悪魔の襲撃が?」

 

「そうです、平賀君。最も、私はここから動けないので、助けに行きたくても行けませんでした」

 

 その言葉にエヴァは複雑な表情をしている。

 

「それじゃ、あのお二方に話を通してもらえますか? それとも、何かナギ・スプリングフィールドから言伝とか預かってません?」

 

「・・・・・・それは今言うべきでは無いですね。せめてネギ君が一緒の時に話します」

 

 エヴァは相変わらず微妙な表情だ。

 

 後でバジリスクでも召喚して血清でも作るか。後は金の針が有効だったか? 針に血清を垂らせばいいかね?

 

 ネギ少年が歪まないように早期治療の方法を考える。

 

「色々有意義な話だった。さらばだ」

 

「私としてはもう少しここに居てもらってもいいんですよ。キティ」

 

「何時までも同じだと思うなよ。それとお前のその悪癖をなんとかしたら来てやらんでもない」

 

「おやおや」

 

「では、さらばだ。才人、チャチャゼロ。行くぞ」

 

「お邪魔しました」

 

「オレ今回ホトンド空気ダッタジャネーカ」

 

 この後何冊か本を貰い、高畑先生が帰ってくるまでの間編集作業でもしていようと思った。




 短めですが、キリがいいのでここまで。前回はちょっとやりすぎたかな。

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